ソニー・インタラクティブエンタテインメントから2026年4月30日に発売となるPS5向けアクションシューティングゲーム「SAROS」の先行プレイレポートをお届け。
「RESOGUN」「NEX MACHINA」「Returnal」などの制作を経てPlayStation Studiosの傘下に入ったHousemarqueが手掛ける完全新作である本作。ゲーム内容としては「Returnal」の精神的続編と言えるものになっており、挑戦するたびに姿を変える異星“カルコサ”を舞台に、主人公のアルジュンを操作。謎の声に導かれながら、待ち構える怪物たちを撃破していくSFストーリーが展開される。

本稿では、先日メディア向けに実施されたプレビューイベントにて、完成間近な本作の序盤をプレイして体感した魅力について紹介する。筆者は「Returnal」をプレイしていないため十分な比較はできないが、少なくともアクションゲームが好きな人ならば、優れた操作性が生み出す爽快感と、くり返しプレイによって難所を乗り越える達成感に夢中になれる一作に仕上がっていると思えた。
なお、記事の中で使用しているスクリーンショットは英語だが、先行プレイは「日本語インターフェース+英語音声」で行っている。また、製品版は音声も含めた日本語フルローカライズが行われ、インターフェース・音声それぞれ個別に言語切り替えが可能になる。
「脳が心地よく汗をかく」アクションシューティング
「SAROS」の特徴のひとつとしてまず挙げたいのは、アルジュンを思った通りに操作できる優れたプレイフィールだ。スティックを倒すだけですぐに最高速度で疾走をはじめ、ジャンプはボタンを押す長さで高度が変化、無敵時間が発生するダッシュと組み合わせることで崖やフィールドギミックを乗り越えたり、攻撃を回避することもできる。


攻撃には精密なエイミング(狙いを定めること)も不要だ。こちらの攻撃は基本的に画面の中央付近に捉えた敵に命中するので、プレイヤーは敵を攻撃し続けながら、敵から放たれる苛烈な弾幕や近接攻撃の回避に専念できる。あらゆるアクションがボタンを押してすぐにキビキビと反応してくれて、リアルな重厚感ある挙動を重視したタイトルとは一線を画しているのだ。
こうした優れた操作性に加えて取り入れられているいくつもの特徴的なシステムが「SAROS」のゲームプレイをユニークなものにしている。とくに大きいのは“シールド”を使った青い弾幕の吸収だ。
敵の弾幕は黄色のものと青色のものがあり、黄色のものは避けるのがセオリーだが、青色のものはシールドで吸収して無力化できる。シールドの展開中は“パワー”ゲージを消費するが、青い弾幕の吸収でパワーは回復。ゲージを最大まで溜めると高威力かつ着弾点の周囲の敵も巻き込む“パワーウェポン”が放てるようになる。これが多勢に無勢の難局を覆す手段にもなっているというわけだ。


こうしたゲームデザインからも分かるように、「SAROS」はグラフィックや音響こそPS5専用タイトルらしい実にハイエンドな仕上がりでありながら、往年のアーケード作品のようにその場その場の状況をプレイスキルの上達によって切り抜ける快感におもしろさのコアがあるタイトルと言える。
“パワーウェポン”の使いどころはまさにアーケードシューティングにおけるボム……もっと言えば、敵の弾幕を吸収することでゲージを貯めて大技を放つことができるトレジャーの縦スクロールシューティングゲーム「斑鳩 IKARUGA」のプレイフィールを思い出す人も少なくないのではないかと思う。

「SAROS」には「斑鳩」のような属性切り替えのメカニクスこそないものの、“避けるべき弾”と“当たりに行くべき弾”が入り乱れる状況への対処に思考のリソースを割かれる感覚はかなり近いものがある。そしてもちろん、この高負荷な状況を活用して見事に敵を撃破し切ったときの興奮は格別だ。
思考への負荷の大きさで言えば、本作は銃のリロードに「タイミング良くボタンを再入力することでリロード時間を短縮できる」システムを取り入れている。そこまで珍しいシステムではないものの、慣れるほどに攻撃の手を休めない立ち回りが可能になる点で「上達するほど気持ち良く戦える」達成感が味わえる要素の一端を担っており、シールドをめぐる立ち回りとあわせて「脳が心地よく汗をかく」感覚が強く印象に残った。

挑戦のたびに変化するビルドと永続強化を組み合わせたローグライト要素も
こうしたコアとなる要素のアーケードライクな魅力に加えて、本作は永続的な強化も可能な“ローグライトアクション”でもある。道中の地形にはいくつものパターンがあり、回収できる強化アイテムや武器も挑戦するごとに変化。アイテムによる強化は死んでしまうとロストするので、相性の良い組み合わせでシナジーが得られたときは、これを手放したくないという点でも戦いの緊張感は高まる。
ちなみに、本作の強化アイテムはメリットとデメリットを併せ持つものも多く、ドロップ時に性能をよく確認してから回収するか否かを判断しないと、強化したい性能が下がってしまう場合がある。取得数に上限もあるので、取捨選択はよく考えて決めよう。


あらゆる武器に個性的な性能を持つ“武器スキル”が搭載されているのも特筆すべき点。「射撃ボタンを押している間、連射速度が徐々に上昇する」「射撃ボタン連打時に連射速度に制限がなくなる」など、使いどころによっては通常攻撃よりも大きなダメージを叩き出すことが期待できるものも多かった(そして弾幕の吸収やリロードの仕様とあわせてさらに脳が疲れる要因でもある……もちろん「良い意味で」だ)。
・通常攻撃:射撃ボタン(R2)押し込み
・武器スキル:L2半押し+R2押し込み
・パワーウェポン:L2とR2押し込み
まとめると上記のように、射撃攻撃はおもに3種類を使い分けることになる。武器スキル使用時のL2半押しは、アダプティブトリガーの機能により然るべき入力深度のところに硬い感触が設けられており、押し込みとの絶妙な使い分けがしやすくなっている。同じボタンに対する力加減による攻撃の変化を戸惑わずに使い分けられたのは、アダプティブトリガーの本領発揮という感じで、その操作感のユニークさは個人的にかなり気に入ったポイントだ。

死んでしまったときは、拠点にあるプライマリと呼ばれる装置によりアルジュンに永続的な強化を施せる。これにより少しずつ攻略が楽になるという寸法だ。この永続強化は、探索や敵の撃破で手に入る“ルセナイト”などの資源を消費して行う。
“耐久度上昇”、“シールド量(パワーウェポン使用回数)増加”、“ルセナイト獲得量増加”などの強化項目のツリーをアンロックしていくと、やがて倒されても一度だけその場で復活できる“セカンドチャンス”といった攻略において非常に有利に働く能力をアンロックできることも。こうした能力の存在が、何度倒れても「次こそは!」と挑戦したくなるモチベーションにも繋がっている。


ただし、永続強化のツリーはルセナイトさえあれば序盤からいくらでも伸ばせるわけではなく、特定の箇所から上の強化には対応したボスを撃破するなどストーリーを進行させるまで段階的なロックが掛かっている。ロックされていない能力をすべて強化し尽くしてもボスを撃破できない場合は、その時点の永続強化に加えて、挑戦のたびに入手しなおすことになるアイテムによるビルドで乗り越えなければならないのだ。
こうした仕様により「アクションゲームが苦手な人も強化を繰り返せばいつか必ずクリアできる」とは言いづらい。あくまで、最後はアクションゲームとしてのプレイスキルの上達が伴わなければ難所は超えられないバランスであり、だからこそ味わえる達成感にこそ「SAROS」のアイデンティティがあると言えるだろう。

今回体験した範囲でも、要所要所で初見での突破がかなり難しいボスや中ボスが配置されており、悔しい思いをしながらも敵の行動パターンを見極めたり、より自分の手に馴染むビルドや立ち回りを追求したりしてひとつひとつ乗り越えていった。しかし、とあるボスとの戦いでは永続強化をし尽くしても何度挑戦しても勝てず、そこで試遊時間が終わってしまった。
プレイしたバージョンは完成版ではないので、ここからバランスが変わる可能性はあるものの、本作は永続強化などの要素はありつつも「アクションゲームファンにこそぜひ挑戦してほしい!」と伝えたいタイトルであることは間違いない。
筆者もアクションゲーム好きとして、乗り越えられなかったボスに製品版でリベンジしたい想いが募っている。「SAROS」はそんな、何度死んでも心は折れない“負けず嫌い”のためのゲームだ。高負荷な「脳が心地よく汗をかく」状況を試行回数とビルドにより“乗り越える”達成感というイメージに強く惹かれるのであれば、本作は忘れられないゲームになるかもしれない。
(C)2026 Sony Interactive Entertainment Europe.Developed by Housemarque Oy.Saros is a trademark of Sony Interactive Entertainment LLC.
※画面は開発中のものです。
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