新作「ゴジラ ディフェンスフォース」の実機出展もあったネクソンのモバイル事業説明会をレポート

発表会・イベント取材
0コメント 山口浩介

ネクソンは本日3月20日、東京・六本木のオフィスにて、同社のモバイル事業に関する説明会「NEXON Mobile Media Day」を開催した。

ネクソンによる国内のモバイルゲーム市場分析

金 起漢(キム・キハン)氏
金 起漢(キム・キハン)氏

本説明会では、ネクソンのモバイル事業本部 本部長 金 起漢(キム・キハン)氏から、2018年の振り返りと今後の展開についての発表が行われた。

まずは社内に限定せず、2018年の日本国内におけるモバイルゲーム市場について、ネクソンとしての分析内容や見解が語られた。同社では年間の売上ランキングトップ200のタイトルを集計して市場分析を行っており、2016年から2017年にかけては成長が見られたものの、2017年から2018年にかけてはほぼ横ばいで、停滞感が出始めているとした。

この理由については、2017年は「どうぶつの森 ポケットキャンプ」や「キャプテン翼 ~たたかえドリームチーム~」といったIPものが人気を博したほか、新規タイトルでも「アズールレーン」や「リネージュ2 レボリューション」が続き、幅広いユーザーが楽しめるヒット作が多かったことを挙げていた。

一方で2018年は「PUBG MOBILE」や「荒野行動」はバトルロイヤル系ながらもライト層を取り込んだが、「FAITH」や「ヴェンデッタ」のようなMMORPGなど、ジャンルとしてはコア系のものが集中していたため、市場の成長の鈍化につながったのではないかとしている。

なお、売上比率を見るとトップ10タイトルは減少傾向だが、その反面、11位から200位までは増加傾向にある。モバイルゲームは競争の激しい市場だが、しっかりと作りこんで準備を整えれば、まだまだビジネスチャンスはあるという。売上をジャンル別にみると日本市場はやはりRPGが強いことが分かるが、RPGを細分化するとコマンドバトルであったり、引っ張り系であったりと、多彩なジャンルが揃っている。そのため、「このジャンルで攻めれば売れる」とは言いづらい状況であり、会社として自信のあるジャンルに挑戦していくべきではないかと話していた。

ネクソンタイトルの振り返り

続いては、ネクソンの国内モバイル事業の振り返りが行われた。同社では2015年頃からモバイル事業に参入しており、多いときでは月に1本ほどのペースでタイトルをリリースしていたが、2018年度からは1本1本のクオリティを上げることを重視している。そのため数は減少傾向にあるが、それでも6本の新作がリリースされている。

ジャンルとしてもコマンドバトル、アクションRPG、TCG、MMORPGと多彩なものをそろえているが、主力となっているのは「OVERHIT」「真・三國無双 斬」「FAITH」だという。これらはストアのダウンロードランキングで1位を獲得したり、ゲームカテゴリーの中ではあるがセールスランキングトップ20を果たすといった結果を残している。1本1本に力を入れていく方針を立て、それを実行したタイトルを順次リリースしていったことで、2018年度の第4四半期(Q4)ではモバイル事業を立ち上げてから過去最大の記録も達成したとのこと。

このあとは主力として挙げた3本について、個別にタイトルの振り返りも行われた。

「OVERHIT」

「OVERHIT」では2018年5月のリリース以降、新たなシステムやコンテンツの追加だけでなく、当然ながらバランス調整なども行われている。この調整部分については、社内で完結する取り組みだけでなく、SNSなどで発信されているユーザーの意見をくみ取り、それを反映する試みも行ってきたという。それが好評につながっているため、今後もこの取り組みは継続していきたいとのこと。

また、イベント関連では「デスティニーチャイルド」や「モンスターストライク」とのコラボを実施した実績がある。前者ではLive2Dによるキャラクター表現、後者ではSDキャラクターによるデフォルメ表現と、「OVERHIT」の3DCGとはテイストが異なるため、原作の雰囲気を損なわず魅力的に仕上げるため注力されている。

それもあってか、特に「モンスターストライク」とのコラボではプレイヤーから好評だっただけでなく、新規の流入が2倍、MAU(Monthly Active Users)と売上が前月比で1.4倍と、ビジネス面でも大きな成功になった様子。コラボを実施した2月は1月のお正月施策が終わったあとであり、単純に日数も少なく、業界的に閑散期と考えられているため、そんな中での好成績となったわけだ。

今後は5月に1周年を記念したイベントが行われるほか、ゲーム内でペットのような存在を連れていけるシステムの実装、既存英雄の新衣装追加など、さまざまなアップデートが予定されている。大型の新規コラボも控えていると話していた。

「真・三國無双 斬」

「真・三國無双 斬」は、リリース直後に両ストアで無料ランキング1位を獲得し、Android版はセールスランキング10位といった実績を残している。ダウンロード数は日本で250万、グローバルで1200万を超え、世界で人気のタイトルとなった。成功の理由については、ひとえに原作の魅力である“一騎当千の爽快感”をモバイルで表現できたことではないか、としていた。

また、モバイルならではの要素としてPvPコンテンツの「武闘場」などが存在するが、今後もプレイヤー同士で楽しめるマルチプレイコンテンツを充実させていきたいという。

「FAITH」

「FAITH」については、リリースに向けて多数の施策を行ってきたことが語られた。ゲームのポイントとなる“連合”と“帝国”それぞれのTwitterアカウントを解説したり、出演声優のサイン色紙をプレゼントという最近増えてきたキャンペーンも両陣営から募集するなど、2大勢力を活かしたキャンペーンがあった。

また、ゲームとしては大規模戦闘が一番のポイントとなるため、プレイヤーが参加できる形での公開生放送などを実施して、ゲーム内容の認知拡大を行ってきている。こうした施策を重ねたことで事前登録件数が100万件を突破、ネクソンとしては最大の記録を打ち立てることになった。

今後の展開については、大きく「既存プレイヤー向けのコンテンツ追加」と「プレイヤー間のコミュニケーション活性化」という2つの方向でアップデートしていく予定だという。具体的には3月にペットシステムの実装、4月に新地域追加と、直近でも大きな動きが控えている。今週末の3月23日には初のオフラインイベントも開催となるが、想定の10枚規模の応募があったとのこと。

今後の日本国内におけるモバイル事業方針

ネクソンでは今後の方針として、大きく3つの目標を掲げている。1つは自社・他社を問わずIPタイトルを強化していくことだ。それに加え、以前から意識しているタイトルのクオリティアップを継続し、リリースする各タイトルのクオリティを最大限引き上げていくという。

そして3つ目には国内市場への投資強化がある。国内開発タイトルを増やしていくため、デベロッパーとのパートナーシップを強化していくとのこと。さらに、日本とグローバルを同時にサービスする場合、日本専用のビルドを作り、カルチャライズにも力を入れていくとしている。今後は開発初期から日本をメインに展開するタイトルを決め、日本市場先行でのローンチタイトルも増やしていく予定だという。

2019年リリース予定の新規タイトル

「メイプルストーリーM」

最後に新規タイトルの紹介が行われた。2019年春の予定だった「メイプルストーリーM」については、配信時期が2019年4月であることが明かされた。本作はネクソンの看板タイトルであり、サービス16年目を迎えているPCオンラインゲーム「メイプルストーリー」のモバイル版ともいえるタイトル。2DアクションのMMORPGという、現在主流のジャンルではないが、歴史のあるタイトルのため力を入れていきたいと話していた。

ゲームとしてはPC版を忠実に再現することが第一に考えられており、かわいらしいキャラクターがそのまま再現されたり、PC版でなじみのある職業が登場する。長寿タイトルを「そのまま再現」とはいうものの、会場で実機を見た印象としてはグラフィックがリファインされているのか、スマホで見ても見劣りしない印象を受けた。

PC版そのままを大事にしている一方で、モバイルに合わせてチャット機能の強化や自動プレイの追加で遊びやすくなっているほか、オリジナルストーリーの追加といったアップデートもある。チャット機能の強化は日本専用となっており、定型文を登録してボタン1つで喋れるようにしたり、画面の縦・横切り替えが可能で、縦画面にすれば片手入力もしやすいといった工夫がなされている。

PC版との連動により、モバイル版で特定の条件を満たすとPC版で報酬が受け取れる要素もある。これは海外版でも実装されており、PC版のコアユーザーがモバイルにも定着したのか、かなりのユーザーが利用しているとのこと。

また、ソロプレイ・パーティプレイどちらでも楽しめるようになっているが、本作ではユーザー同士でどんどんオフ会をやってほしいとの思いがあるようだ。それを促すため、オフ会の実施を証明すると、全員にギフトカードをプレゼントする企画が検討されている。プロモーション施策はほかにも考えられており、PC版ユーザーだったはじめしゃちょーによる「メイプル同窓会」の開催や、テレビCMの放映、大型IPとのコラボもあり、今後の発表を楽しみにしてほしいと話していた。

「revisions next stage」

「revisions next stage」(リヴィジョンズ ネクストステージ)は、現在放映中のアニメを原作としたタイトル。内容についてはまだ発表できる段階ではないようだが、アニメの初期から製作委員会に加わっており、IPを作るところから参加していこうという、ネクソンとして新しい試みをしているタイトルでもある。

ゲームは2019年内の配信予定で、アニメのその後を描いたものになる。アニメの放映終了後、3月27日から公式メールマガジンが発行されることになり、それを通じてアニメやゲームの最新情報を公開していきたいとした。

「ゴジラ ディフェンスフォース」

「ゴジラ ディフェンスフォース」は本日発表されたばかりの新作。ゴジラ生誕65周年を記念して、東宝全面監修によるタイトルとして制作されている。配信時期は2019年上旬としているが、5月にハリウッド版の新映画が公開となる予定で、その前後にリリースしたいとのこと。

ゲームジャンルは「放置型都市防衛ゲーム」となっており、プレイヤーはゴジラなどの怪獣を撃退するため、都市に備わった兵器をレベルアップさせ、防衛機能を強化していく。怪獣の撃退に成功すると怪獣をカードとして集めることができ、集めたカードは防衛に利用できるという仕組みだ。

会場で少し試遊した感触としては、放置ゲームというだけあって怪獣が攻めてくるのも撃退するのもオートで進み、溜まった資金を兵器の強化に充てるのが基本なので、操作的な難しさはなさそうだ。プレイヤーが介入できる要素としては、先述の“怪獣を倒して入手したカード”を使う場面がある。カードにはそれぞれ使用コストが設定されており、時間経過によって溜まるエネルギーのようなものを消費するが、エネルギーが溜まっていればプレイヤーが任意のタイミングで発動できる。

カードを使うとバフが得られたり、レアなものだとゴジラが怪獣を攻撃してくれたりと、さまざまな効果があるようだった。敵として登場した怪獣は図鑑に記録されていき、本作では歴代の東宝製作によるゴジラ実写映画全29本から、各年代のゴジラと怪獣70体以上が登場する予定だという。また、作品によってゴジラのデザインは少しずつ異なるが、それらすべての種類も登場させたいとのこと。図鑑を見ると怪獣の詳しい説明が見られるため、それを読むために怪獣をコレクションしていく、というのが大きな楽しみになるだろう。

※画面は開発中のものです。

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