ハッピーミールが開発を担当、フライハイワークスから配信されたNintendo Switch用ソフト「伊勢志摩ミステリー案内 偽りの黒真珠」。そのインプレッション記事をライターのカワチがお届けします。
レトロゲーム愛の詰まったコマンド選択式アドベンチャー!
本作はファミコン時代を彷彿とさせるコマンド選択式を採用したミステリーアドベンチャー。ノベル形式のアドベンチャーゲームが主流になった現在では、あまり見られなくなったタイプですが、膨大な選択肢のなかから地道に証拠を集めたり聞き込みを行ったりして事件を解決に導いていく楽しさは色褪せません!
当時のゲームを知っている人なら懐かしく感じると思いますし、知らない人も「こういう謎解きのアドベンチャーゲームがあるんだ」と新鮮な気持ちでプレイできるんじゃないかと。
とはいえ、やっぱりグラフィックやサウンドなど、至るところにレトロへのこだわりを感じるため、あの頃のファミコンゲームを知っている人が「そうそう! こうだった、こうだった!!」と盛り上がるのがいちばんかなと思います。
たとえば、本作ではゲーム中にファミコン風の「取り扱い説明書」を見ることができるのですが、ボーカル入りのテーマソングは説明書を開いているときにしか流れません。本編にボーカル曲が流れると、せっかくのレトロ風の世界観を壊してしまうための配慮だと思いますが、こういう細かい気配りが随所にあるんですよね。
メッセージの表示スピードを変えられない部分などは不便に感じてしまうものの、これも当時の味を再現するためにわざとやっているこだわりなのだな、と納得できます。
スマホの登場で現代らしさを再現!
気になるストーリーは刑事であるプレイヤーと後輩のケンが上野公園で発見された死体を調べるところからはじまります。事件の証拠を探っていくなかで舞台は伊勢地方へと移り、そこでさまざまなな人物との出会いが。真珠を巡る複雑な人間関係が浮かび上がっていく………というものになっています。
地道な捜査となるので決して派手ではありませんが、意外な繋がりが判明したり温かいドラマが導入されたりする展開は世界観に引き込むには十分。テレビのサスペンスドラマを楽しんでいるような雰囲気です。
また、現代を舞台にしているため、ゲームの中にはスマホが登場。誰かに連絡を取ったり知らない場所を検索したりとさまざまな場面で活躍するのですが、時代とマッチしていて感情移入しやすいです。また、特定のシーンではスマホのゲームを遊ぶことも可能となっており、こまかいこだわりに驚かされます。
また、感情移入しやすいという点はキャラクターの造形も同じ。かつてのコマンド式アドベンチャーといえば容量の少なさなどからキャラクターがぶっきらぼうに話すことも多かったですが、本作では情報を集めるときに敬語で丁寧なやり取りをするため、会話に違和感がありません。
ボリューム自体は4~5時間ぐらいでクリアできるコンパクトなものですが、訪れる場所は豊富ですし、調べることで表示されるテキストもたくさん用意されているのでプレイヤーを飽きさせない内容になっています。
かわいい後輩といったケンをはじめ、ヒロインの珠海とカナなど魅力的なキャラクターがたくさんいるので、ぜひシリーズ化してほしいタイトルです。当時のファミコンアドベンチャーが好きな人はもちろん、ミステリーが好きならぜひ遊んでみてください!
Illustrated by Kiyokazu Arai
(C)Happymeal Inc.
※画面は開発中のものです。
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