Insomniac Gamesが開発し、日本マイクロソフトが発売したXbox One用ソフト「Sunset Overdrive(サンセット オーバードライブ)」。本稿では破天荒な世紀末世界を体験してきたプレイインプレッションをお届け!
「RESISTANCE」「ラチェット&クランク」シリーズでお馴染みのアメリカの開発会社・Insomniac Games(インソムニアックゲームズ)が手掛ける「Sunset Overdrive」は、アメリカの架空都市を舞台にしたオープンワールド型のアクションシューティング。プレイヤーはミュータントのあふれる街中を縦横無尽に駆けまわり、多彩な武器を駆使して、なみいる敵を薙ぎ倒していくこととなる。
退廃した終末世界の悲壮感…なんて雰囲気を一切感じさせることのない、ポップでユーモラスな悪ノリ満載のこのオープンワールドでは、自分だけのオリジナルなヒーローをカスタマイズし、「イキイキ」「悪ノリ」「大爆発」といったアナーキーな精神を養いながら、大企業の陰謀を打ち砕くメインストーリーを体験したり、オンライン8人協力モードで新たな武器や役立たずのアイテムの発掘に勤しむことができる。
今回はこの“なんでもあり”というコンセプトを独自に調理した「Sunset Overdrive」の魅力を皆さんに紹介していこう。
ゲームの舞台は世紀末!
ゲームは、大都市「サンセットシティ」に君臨する大企業「Fizzco」のエナジードリンク「Overcharge Delirium XT」製品発表パーティーから幕を開ける。Fizzcoはドリンクに汚染要素が混在していることを知りながら、回収もせずに、一般市場へとばらまき続けた。結果、人々は「OD」と呼ばれるオレンジ色のミュータントに変貌してしまい、街中は狂暴な生物で溢れかえることに。周囲から隔離されたサンセットシティは、こうして混沌渦巻く終末世界へと突入することになる…。
そんな阿鼻叫喚の中、パーティ会場でせっせとゴミ掃除をしていた主人公(プレイヤー)は「ダラダラ生活とはこれでおさらば! 俺の本当の人生が始まった!」とスパイスの効いたパンチラインとともに、なぜか身についている超人的なパワーを駆使して、気が付けば世界を救うヒーローとしての道を歩むこととなる。
シリアスを感じさせないマッチョ感高めのバイタリティもさることながら、本作では主人公や登場人物たちによる掛け合いにも注目したい。でる人でる人、まるでB級コメディのようなコントを炸裂したり、「ゲームならここでメニューが出るんだろうけど」といったメタな台詞をちょくちょくと挟んでくるテンポが素晴らしい。
これらのギャグ要素は場面場面で挿入されるネタというより、この要素を骨格としてゲームが形作られているといっても過言ではないので、プレイヤーはゲームのノリに醒めることなく、悪ふざけの過ぎた世界にどっぷりと浸かってしまうのだ。
最初に自分だけのヒーローをカスタマイズ!
ゲーム開始時、プレイヤーは性別、体型、髪型などを思い思いに選択し、自分だけのヒーローを作り上げていく。チュートリアルを進めていくと、後に髪型やアクセサリーなども変更できるようになる。あらかじめ用意されているアイテムは豊富で、ヤンチャなスケーターボーイでも、セクシースタイルなセレブリティでも、ミュータント化した性別不詳の人物でも何でもござれ。世界観や理想のプレイスタイルにあわせて調整していくのがベストだろう。
ボリューム感満点のキャンペーンモード
メインとなるキャンペーンモードでは、上述したストーリーに沿って、サンセットシティに存在する「旧工業地帯」「リトルトーキョー」などのエリアを駆け巡り、街に存在するさまざまな「生存者グループ」と手を取りながら、Fizzcoが隠ぺいしてきた驚愕の真実を白日の下に晒し、街を救済することが目的となる。
本作は街に点在する登場人物たちから「クエスト」を受けたり、ストーリーとは関係のない「サブミッション」、ミニゲーム形式でさまざまな課題に挑戦する「チャレンジ」、オンライン協力プレイ「カオス自警団」を、オープンワールドらしく境目なく楽しめる。そして、これらをこなしていくと、プレイヤーにはリワード(報酬)が与えられる。なお、本作は紙幣やドリンクなどさまざまな形の通貨が存在するので、求められる通貨を把握しておくのも重要だ。
また、メニュー内のマップには大量のオブジェクト情報が書き込まれているほか、直接飛ぶことができる「テレポート」、別途地図を購入することでやり込み要素「収集アイテム」も表示されるため、ガイドとしては大変便利な仕様。システム的に“おつかい”要素の側面が強まっているゲームではあるが、ユニークな世界観ゆえに退屈することはないだろう。
簡単爽快のジェットコースター級アクション
ゲーム中は基本的に自転車、バイク、車に飛行機などの乗り物を使用できないのだが、プレイヤーたちにはそんなものは無粋だと言わんばかりのスピーディなパルクールアクションが与えられる。これが本作を象徴するシステムの一つだ。
プレイヤーキャラクターは街中に備わる家、車、道路、電線はては水面など、ほぼ全てのオブジェクトにアクセスできるため、ジャンプやローリングからはじまり、車で高くバウンドし、電線やガードレールをグラインド(滑り移動)しながら加速、壁を走ってよじ登ってと、レースゲームばりのスピード感あるジェットコースターアクションを堪能することができる。
おそらく、動きを見たことのない人が想像しているより、遥かにダイナミックな疾走感へと仕上げられているので、まずは下記の動画に目を通しておくと、今後の説明のディティールが増すかもしれない。
ODどもをブッ飛ばせ!
ゲーム中に戦う相手は、奇妙なドリンクジャンキーのミュータントをはじめ、世紀末の風物詩であるギャング集団など、ミュータントからバスタまで装いもさまざま。本作では、基本的に敵が大量に湧き、こちらを見るや一目散に襲い掛かってくるため、注意散漫でいると儚くもプチっと倒されてしまう。もちろん、上述したパルクールでサッと退避し、明後日の方向へ逃げることもできるが、ここは世紀末な世界である。どうせならブチまけてやりたいものだ。
そんなプレイヤーたちの頼れる攻撃方法は、バールを使った近接攻撃を筆頭に、当たった相手を燃やし続ける「ファイアーショットガン」、最大8コマで敵を照準できる「マルチロックロケットランチャー」など、バラエティ豊かな鈍器&銃器たち。
これらの武器は相手を攻撃(など)する毎にEXPが溜まっていき、一定値まで溜まるとレベルアップし、その能力が底上げされる。“武器はこれしか使わない!”といった考えよりも、弾数も気にせずばら撒いていた方が楽しいので、無駄撃ち乱射スタイルが筆者のベターであった。
なお、武器は計8種(+近接武器1種)が一度に装備でき、操作中にホイール式で変更可能だ。武器変更中は周囲がスローモーションになるため、「死ぬ!死んじゃう!」と慌てたときの救世システムにも成りえる。
ちなみに、本作では敵に倒されても切ない感情以外のゲーム的なデスペナルティは特に存在しないので、適当にプレイして、バシバシやられてしまってもいい。それというのも、ゲーム中は上述した「テレポート」や「死亡時」の演出があまりにも多彩なのだ。腹痛でトイレから出てきたり、墓の下からゾンビのごとく蘇ったり、有名なゲーム&映画のパロディネタであったりと、やたら凝りすぎている。売れ線に殴り込むファンクな精神を感じ取ろう。
爆発!感電!竜巻!バリエーション豊かなスキル
画面右上に表示されているのは、スタイリッシュにアクションをこなしていくと上昇する特殊ゲージ「スタイルメーター」。ゲージは最大4段階まで用意されており、“グラインド→ジャンプ→壁走り→ハンドスプリング着地→建物よじ上り→etc…”など、パルクールアクションを次々と繋げていくことで、徐々に溜まっていく。反対に、地に足を付けて真っ当に戦っていたりすると徐々に減少していくので、注意が必要。
ゲージレベルが上がると、自由に装備可能なカスタマイズスキル「アンプ(特殊能力)」が起動できるようになり、ローリングしながら敵を吹き飛ばしたり、近接攻撃に付随して火の玉を飛ばしたり、稲妻や竜巻といった超常現象を巻き起こしたりと、これまた多彩なアクションを使えるようになる。アンプは街中で見つかる「ビルの上で浮いている風船」「電柱に撒きついたトイレットペーパー」など、一見ゴミにしか見えないアイテムを収集していくと自作できる。こういうポイントも実にらしい。
加えて、本作では主人公の攻撃力を上昇させたり、特定の相手に対して有利に立ち回れるようになる強化能力「オーバードライブ」もセット可能。こちらは素材収集ではなく、「バウンドを300回使用」「ODを100体撃破」などの特定条件を満たすことでバッジが入手でき、それらを消費してアンロックすると、自由に付け替えられるようになる。
武器と同じく、アンプもオーバードライブもいつでも自由に変更できるので、強敵に出会った時、うっぷんを晴らしたいだけの時、ひたすら敵をおちょくりたい時など、その日の気分にあわせて変えていくのがいいだろう。
オンライン8人協力モード
最大8人のプレイヤーで楽しめる「カオス自警団」は、マップ中に用意されている電話ボックスから、もしくはメニュー画面からアクセスすることで、気軽にプレイできるオンラインモード。ここでは人数が集まった後、「敵を倒す」「アイテムを運ぶ」などのミッションをこなし、最終目標の大群討伐をこなして報酬の獲得を目指していく。
協力プレイならではのハチャメチャ感が増す内容となっているので、本作を味わい尽くすためにも、避けては通れないコンテンツといえる。
前評判通りのハチャメチャタイトル
サンセットシティはその景観もさることながら、そこで巻き起こるイベントも、おどろおどろしいODたちとの戦いも、ちょっとしたタイミングで目にする小ネタも、全てがカラフルに彩られている。広大で自由なオープンワールドは一切のラグを感じずにプレイできるので、こういった洋ゲーを初めて遊ぶという人にも、B級的なバカバカしさを満喫したい人にもオススメのタイトルだ。何も考えずプレイして日頃のストレスを吹き飛ばそう。
また、本作にはシーズンパスが用意されており、追加コンテンツを適用していくことで遊びの幅をどんどん拡張していくことができる。昨年12月には新たなストーリーなどを収録した「モーオイル リグの謎」が配信されているので、本編を終えてもまだ足りない! という人は改めて遊びつくしてみてはいかがだろう。
SUNSET OVERDRIVE is the trademark and INSOMNIAC GAMES and the INSOMNIAC logo are the registered trademarks of Insomniac Games, Inc.
(C) 2014, Insomniac Games, Inc. All rights reserved.
(C) 2015 Microsoft Corporation.
※画面は開発中のものです。
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