iOS/Android/PC向けに配信中の「アナザーエデン 時空を超える猫」(以下、時空を超える猫)の第1部に加藤正人氏の解釈を加えて再構築した完全新作RPGとして、ライトフライヤースタジオの新ゲームスタジオ・スタジオプリズマが開発中の「アナザーエデン ビギンズ」(以下、アナデンビギンズ)。本稿では同作の先行プレイレポートをお届けしていく。
「アナザーエデン 時空を超える猫」の良さはそのままにゲームサイクルやバトルシステムは大幅に変化!
2026年2月5日23時から配信された“Nintendo Direct ソフトメーカーラインナップ 2026.2.5”で情報が公開された「アナデンビギンズ」。最初のイメージこそ「時空を超える猫」をコンシューマーに移植したタイトルであったが、今回、実際にプレイしたことでとても丁寧にコンシューマー向けのRPGに作り直されていることが分かった。

そもそもの「時空を超える猫」は「クロノ・トリガー」などを手がけた加藤正人氏がシナリオ・演出を手がけるシングルプレイ専用RPG。メインストーリーは第3部まで公開されており、今回の「アナデンビギンズ」は第1部全26章のストーリーを加藤氏の解釈も加えて再構築されたもの。装備や育成を引き継いで2周目の冒険が楽しめる“ニューゲーム+”やキャラクターとの絆を深める“出逢いクエスト”や“親密度クエスト”といったものが追加されている。


「時空を超える猫」でのプレイアブルキャラクターはメインストーリーのなかで加わるほか、夢見という名前のガチャで加わる形だった。「アナデンビギンズ」では夢見は存在せず、仲間になるプレイアブルキャラクターはメインストーリーに深く関わることになる。もともとシングルプレイに特化してRPGの楽しみを追求した作品ではあるが、本作ではより世界に没入できる仕組みになっている。
メインストーリーやキャラクターの専用シナリオはフルボイスで進行。「時空を超える猫」で体験したことがあるイベントであっても声優陣の迫真の芝居によって、よりドラマティックに描かれている。そのため、同じ体験になることはない。



本作のストーリーは「時空を超える猫」の第1部をベースにしているが、前述の通り、一度エンディングを迎えたあとにニューゲーム+で新しい冒険を楽しめるのが特徴。ニューゲーム+はマルチエンディングとなっており、プレイヤーの行動によってさまざまな結末に分岐。「時空を超える猫」とは異なる展開を楽しむことができる。

このニューゲーム+でストーリーのカギを握るのが、2周目で新たに登場するキャラクターのラミュだ。ニューゲーム+のみで出会うことができる彼女は記憶を失っており、自分が誰なのか覚えていない。そんなラミュと冒険を繰り広げるなかで、初回の冒険では分からなかった謎が解明されていくという仕組み。2周目も新鮮な気持ちでプレイできるだろう。

また、世界中のねこを集めて図鑑に登録する“ねこ図鑑”や、「Fear」というマップ上の強敵の討伐を目指すものなど、多彩なやり込み要素も用意されているそうだ。
ゲームをプレイして、まず感動したのがコントローラーによる自由な冒険だ。「時空を超える猫」は行きたい方向を選ぶとキャラクターがその方向に進んでいくライン移動が採用されているが、本作は自由に移動させることができるようになっている。筆者は物語序盤の“緑の村・バルオキー”を自由に探索できたときにとても感動した。「時空を超える猫」をプレイしているユーザーは、ぜひこのフィールドを自由に移動できる感動を味わって欲しい。


マップに関してはゲームエンジンの変更に伴い、グラフィックも強化されている。筆者は「時空を超える猫」をPCでプレイしているため、こちらも十分すぎるほどに美麗なグラフィックで楽しめているのだが、「アナデンビギンズ」では、光やレイヤー、カメラの演出まで、さらにこだわりを感じるものになっている。「時空を超える猫」をプレイしている人は同じシーンを見比べてみることで、よりその進化が伝わるはずだ。

バトルはランダムエンカウントからシンボルエンカウント方式に。大型の敵である「Fear」以外の敵も表示されるようになっており、余計な戦闘を回避することができる。メインストーリー第3部「時間帝国の逆襲」がシンボルエンカウントだったので、そちらが採用された形だ。

「アナデンビギンズ」はメインパーティとアナザーパーティをそれぞれ編成してバトルをすることになる。戦闘中は“ヴァリアブルチェンジ”をおこなうことでパーティメンバーをアナザーパーティに丸ごと切り替えることが可能。
さらにアナザーパーティのメンバーに応じたチェンジスキルが発動する。ヴァリアブルチェンジは連続で使用することはできないので使うタイミングが重要だ。パーティを入れ替えながら戦うのは「時空を超える猫」と同じであるものの、プレイ感覚はかなり異なる。

バトルでの注目ポイントは“チェインスキル”という存在。各キャラクターはチェインスキルを設定でき、発動条件を満たすとCP(チェインポイント)が蓄積されていき、CPが一定数溜まると自動的にチェインスキルが発動するという仕組みで、溜まったCPは戦闘後も継続される。

ここまでのテキストでの解説だとボス戦のまえにCPを溜めて一気に発動するようなイメージだが、実際にはCPは簡単に溜まっていくのでチェインが次々につながっていき、とても気持ちいい。というのも、チェインスキルのCPは設定したキャラクターだけでなく、パーティの誰かが満たせば溜まっていく仕組み。たとえば“無属性攻撃で攻撃した時”というCP蓄積条件であれば、設定したキャラクターが無属性攻撃をするだけでなく、ほかのキャラクターが無属性攻撃をしても溜まるわけだ。
また、“無属性攻撃で攻撃した時”というCP蓄積条件を満たしたキャラクターが複数いるときは全員にCPが溜まる仕組み。そのため、戦略を練って溜めておくというより、どんどん発動させて爽快感のあふれるバトルを楽しむような形だ。このチェインスキルが実装されていることでスピーディーで気持ちのいいバトルを体感できるようになっている。

「時空を超える猫」に存在する“アナザーフォース”は本作でも健在。アナザーフォースは敵に攻撃を与えたりすることでゲージが溜まり、一定数に達すると発動可能。発動中は制限時間のあいだ、キャラクターのスキルが撃ち放題になるというものとなっており、相手に行動させずに一方的に大ダメージを与えることができる。不利な状況でも形勢逆転可能なシステムとなっており、派手な演出も含めてプレイしていてテンションの上がるものになっているはずだ。

育成システムに関しては、「アナデンビギンズ」だと、ふたつの大枠のどちらかにアビリティのポイントを振り分けていく形になっている。たとえばリィカであれば攻撃的なバトルスタイルである「バトルモード」と、仲間を助ける「サポートモード」があり、どちらを優先的に解放していくかによって、同じリィカであっても違うタイプのキャラクターとなるわけだ。このポイントはアイテムを使うことで振り直しが可能となっており、納得がいかなかったときのやり直しも容易となっている。


また、本作のうれしいポイントとしては「時空を超える猫」のシリアルコードが付いている点もあげられる。メインストーリー第1部をスキップしてはじめられるコードが付いてくるので、「アナデンビギンズ」をクリアしたあとに「時空を超える猫」で続きの冒険を楽しめるようになっている。「時空を超える猫」でラミュと出逢えるチケットをもらうこともできるので、「アナデンビギンズ」から「時空を超える猫」をプレイする価値も高い。
ライトフライヤーストア「スペシャルコレクションボックス」販売ページ
https://wfstore.net/pages/an-b-spcb-202609
コレクションボックス・通常版 店舗別オリジナル特典情報
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もともとシングル用のRPGとして作られ、ソーシャル要素をそぎ落としている「時空を超える猫」であるが、「ビギンズ」は家庭用に生まれ変わったことで、よりその設計が強まっている。「時空を超える猫」のファンはもちろんJRPG好きであればプレイしてみてもらいたい1本だ。
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