金子一馬氏の“Switch新作”は、ただの移植ではなかった―― 「KAZUMA KANEKO'S ツクヨミ」体験会レポート:「デビル メイ クライ 5」コラボの手触りも紹介

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コロプラが2026年4月23日に発売予定のNintendo Switch用ソフト「KAZUMA KANEKO’S ツクヨミ」のメディア向け体験会が開催された。今回は試遊の手触りとディレクター田岡氏への質疑応答をお届けする。

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本作は「真・女神転生」シリーズや「ペルソナ」シリーズのキャラクターデザインで知られる金子一馬氏がコンセプトプランナーを務めるデッキ構築タワーダンジョンで、コロプラとして初のコンシューマータイトルとなる。先行作「神魔狩りのツクヨミ」を全面再構築した"完全新作"のデッキ構築タワーダンジョンで、「デビル メイ クライ 5」コラボレーションコンテンツも搭載される。

体験会ではディレクターの田岡次郎氏からゲーム概要のプレゼンテーションが行われた後、約1時間の試遊、そして質疑応答の時間が設けられた。本稿では、実際のプレイを通じて感じたゲームの手触りと、田岡氏の解説から見えてきた本作の全体像をお届けする。

「神魔狩りのツクヨミ」とは"別物"の完全新作。ストーリーを軸に据えたコンシューマー向けタイトルとしての再設計

「KAZUMA KANEKO'S ツクヨミ」ディレクターの田岡次郎氏
「KAZUMA KANEKO'S ツクヨミ」ディレクターの田岡次郎氏

本作の原点にあるのは、2025年5月に配信された「神魔狩りのツクヨミ」だ。しかし田岡氏は冒頭から「完全に新規で新しく作った」と強調。ツクヨミのメンバーが「THE HASHIRA」と呼ばれる超高層複合施設に潜入するという大枠こそ共通しているものの、ストーリーの流れ、カードの効果、バランス調整に至るまで全面的に見直されているという。

「『神魔狩りのツクヨミ』で性能が微妙とされていたカードもSwitch版では大活躍できる状態になっている。あらゆるバランスを見直しているので、本当に新作として楽しんでほしい」と田岡氏は語る。

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本作で特に力が入っているのがストーリーだ。主人公は十六夜月(イザヨイヅキ)、満月、新月、半月の4人。彼らに加え、首謀者・登美のりこ(とみのりこ)をはじめとする複数のキャラクターが入れ替わり立ち代わりしながら物語が展開する群像劇となっている。

ゲームの進行はまず十六夜月からスタートし、序盤のボスである「第六天魔王・信長」を倒すと新月視点に移行。その後、満月と半月のどちらに進むかの分岐が発生する。最終的にはすべてのキャラクターのストーリーがひとつのエンディングに集約されるという構成だ。メインストーリーのボリュームは20時間強とのことで、デッキ構築型ゲームとしてはかなり厚めのシナリオが用意されている。

「デッキ構築型のローグライクはストーリー要素が薄いものも多いと思うが、今回はコンシューマータイトルとして、しっかりと頭から最後までストーリーを楽しんでもらいたい」という田岡氏の言葉通り、ボス戦前にもキャラクター同士の掛け合いが挿入されるなど、物語の牽引力を重視した設計になっている。

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手札3枚×配置のシンプルさが生む奥深い戦略。4人のキャラクターごとに異なるバトルスタイル

本作のバトルシステムは、手札3枚で戦うデッキ構築型カードゲーム。常に手札は3枚固定で、手札のどの位置にカードを置くかによって防御が発生するなど、配置そのものがゲーム性に直結する点がユニークだ。

4人の主人公はそれぞれ手に入る通常札が異なり、戦い方の特徴もまったく違う。ボスもキャラクターごとの戦略を活かして戦えるように設計されているため、キャラクターを切り替えるたびに新鮮な戦術を考える楽しさがある。

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また、タワーを登っている時はルート分岐が発生し、ショップやアクシデントイベントが待ち受ける。イベントでは「叩きのめす」「規律に従う」「調停する」といった選択肢が提示され、プレイヤーの行動理念によって手に入るカードが変化していく。そのため、毎回異なるデッキが組み上がっていく楽しさがある。

難易度に関しては、終盤はそれなりに歯ごたえがある設計とのこと。ただし、レベルアップによる成長要素の蓄積や特定のカードにはレアリティ(3段階)もあり、繰り返しプレイすればクリアできるバランスを目指しているという。ストーリーモードは何度かやればクリアできる難易度に調整されている一方、エンドコンテンツの「THE HASHIRA」はしっかりとやり込みたいプレイヤー向けの高難度コンテンツとなっている。

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AIカネコが生み出した3,600点の「創成札」。金子一馬の画風を量産する挑戦

本作のもうひとつの大きな特徴が「創成札(そうせいふだ)」の存在だ。これは金子一馬氏の画風を学習させた独自AI「AIカネコ」によって生成されたカードで、そのイラスト総数は3,600点にのぼる。

創成札の入手は独特のプロセスを踏む。道中のイベント選択肢によって「どの神魔の札を得るか」が決まり、その後さらに3択の選択肢でカードの絵柄の方向性を決定する。たとえば「モードな紫色」「高貴な紫色」「秘められた紫」といった選択肢が提示され、選んだ答えによって出現する絵柄が変わるという仕組みだ。この3択はAIを使わずランダムで生成されており、同じ神魔でも30種類のイラストバリエーションが存在する。

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さらに創成札にはレアリティが設定されており、銀・金・赤&金と3段階のランクがある。同じ神魔の創成札でも上位レアリティのものは基礎ステータスが高くなるため、お気に入りの神魔をより強い形で引き当てるために周回する楽しみもある。

キャラクターごとに創成神魔の種類は30で、それぞれに30のイラストバリエーションがあるため、1キャラクターだけで900点。4キャラクター合計で3,600点という計算だ。「コンプリートする人いるのかな」と田岡氏も笑っていたが、コレクション欲を刺激する要素としてはかなりのボリュームといえる。各カードにはフレーバーテキストも付与されており、図鑑としての楽しみ方も充実している。

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「デビル メイ クライ 5」コラボレーションで、ダンテ、バージル、ネロがカードゲームの中で"スタイリッシュ"に暴れる

本作最大のサプライズのひとつが、「デビル メイ クライ 5」とのコラボレーションコンテンツだ。ゲームを進めていくとダンテ、バージル、ネロの3キャラクターと出会い、戦って勝利することで彼らの力をカードとして手に入れることができる。

3人にはそれぞれ原作の個性を反映した固有能力が設定されている。

ダンテの能力は「スタイリッシュランク」。他のカードで攻撃するたびスタイリッシュランクが上昇していき、攻撃力が10ずつ加算されていく。0コストカードや複数回攻撃カードとの組み合わせが強力で、全体攻撃で複数の敵にヒットさせれば攻撃した敵の数に応じてランクも一気に跳ね上がる。SSSランクまで到達した時の火力の伸びは爽快そのものだ。田岡氏いわく「軽いカードが多いデッキだと強い」とのこと。なお、ダンテはプレイアブルキャラが十六夜月の時に登場する。

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バージルの能力は「コンセントレイション」。連携攻撃を重ねることで火力が上がっていく仕組みで、バージルからスタートして次々と連携させることで大ダメージを叩き出せる。バージルは新月操作時に出会うことになる。

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ネロの能力は「イクシード」。手札に置いているだけでアクセルがかかり、じわじわと威力が上がっていく。溜めに溜めた一撃は280ダメージにも達することがあるという、一発の破壊力に特化したキャラクターだ。ネロは満月または半月のいずれかの操作時に登場する。

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さらに、どのキャラクターであっても敵にフィニッシャー(とどめの一撃)を決めると「魔人化」が発動し、さらなる火力アップが発生する。各キャラクターとの戦闘中には専用BGMも用意されている。ダンテ戦ではダンテのテーマが、バージル戦ではバージルのテーマが流れるという演出は、原作ファンにはたまらないはずだ。

「デビル メイ クライ 5」とのコラボレーションキャラクターは中階層以降に登場し、同じ層の敵より強めに設定されている。一度見送って自分が強くなってから再挑戦するという選択も可能で、何度か挑戦できる機会が用意されている。なお、運営タイトルのように期間限定ではなく、最初からゲームに組み込まれた恒常コンテンツだ。

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クリア後も続く遊び。エンドコンテンツ「THE HASHIRA」、デジタルノベル、そしてDLC

メインストーリーをクリアした後には、エンドコンテンツ「THE HASHIRA」が待ち受ける。「神魔狩りのツクヨミ」にも同名のコンテンツが存在したが、本作はまったくの別物で、コンシューマー向けに新たに設計された繰り返し遊ぶためのコンテンツだという。「THE HASHIRA」ではプレイアブルキャラクターを自由に選択できる。

また、メインストーリーの首謀者・登美のりこがプレイアブルキャラクターとして使用可能になる「登美のりこ編」も用意されている。ツクヨミたちが戦ったボスキャラクターを「神魔札」として手札に加えて戦うという、「ツクヨミ編」とは異なるプレイ感覚が楽しめるようだ。

注目すべきは「デジタルノベル」の存在だろう。これはゲーム内のテキストを読み返すような機能ではなく、完全に独立した読み物として作られたコンテンツだ。ストーリーラインは本編と共通だが、描写や展開はかなり異なるものになっているという。

田岡氏は「金子の世界観は楽しみたいが、カードゲームにはそんなに興味がないという方も一定いる」と率直に語り、そうしたファン層に向けて最初からすべてを解放する機能も搭載しているという。「ディレクターの僕としては悲しい限りなんですけど」と苦笑しつつも、金子一馬氏という作家が手がけた世界観や物語をできるだけ多くの人に届けたいという思いが伝わってくるエピソードだった。

DLCは発売日当日に第1弾の配信が予定されている。金子一馬氏自らがリデザインした創成札5枚がセットになったもので、最初から強力なカードを持った状態でゲームを始められる。ただし同等の強さのカードはゲーム内でも入手可能で、DLCの価値はあくまで金子氏が手がけたイラストにある。

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「KAZUMA KANEKO'S ツクヨミ」は、コロプラ初のCSタイトルにして、金子一馬氏の世界観を濃密に楽しめる一作として仕上がりつつある。手札3枚というシンプルなルールの中に戦略性を凝縮したバトルシステム、4人の主人公による群像劇、3,600点の創成札のコレクション要素、そして「デビル メイ クライ 5」コラボレーションという強力なフック。デッキ構築型ゲームのファンはもちろん、金子一馬氏の作品を追いかけてきたファンにとっても見逃せないタイトルになりそうだ。

得意分野はビデオゲーム全般だが、メタバースやAI関連の記事も積極的に執筆中。ライター業以外にもVTuberとしての活動や、メタバース内ではラジオパーソナリティや、DJとしての顔もあり、肩書きが混雑してきたのが最近の悩み。 X(旧Twitter):https://twitter.com/denpa_is_crazy note:https://note.com/denpa_is_crazy/n/n57f97c18adef

※画面は開発中のものです。

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2026-04-10 18:48:38