ゲーム「ラピスリライツ」が表現したいものとは?ディレクター兼マーケティングリーダーの遠藤峻亮氏にインタビュー

インタビュー
0コメント TOKEN

KLabが2021年12月に配信を予定しているiOS/Android向けアプリ「ラピスリライツ ~この世界のアイドルは魔法が使える~」。本作でディレクター兼マーケティングリーダーを担当する遠藤峻亮氏へのインタビューをお届けします。

生徒たちが“生きている”ような表現を目指す

――本日はよろしくお願いいたします。まずは「ラピスリライツ ~この世界のアイドルは魔法が使える~(以下、ラピスリライツ)」のプロジェクト立ち上げの経緯とコンセプトについてお聞かせください。

遠藤氏:僕は2019年から「ラピスリライツ」に携わっていて、立ち上げについてはIPプロデューサーの横山(横山憲二郎氏)から話を聞いてきました。

当時はKLab側のプロデューサーがいて、KADOKAWAに企画書を持っていったところがこのタイトルの始まりになります。当初のコンセプトは魔法×アイドルではなくて、美少女×ミリタリーだったそうです(笑)。

そこでKADOKAWAさんと企画を進めていく中で、こちらの世界の人が飛ばされ、その先にいた魔女が実はこちらの世界でいうアイドルのようなことをやっているという設定が新しいということになり、魔女×アイドルというコンセプトが固まっていきました。

――企画の飛躍がすごいですね(笑)。

遠藤氏:実はその時点で横山はKADOKAWAさんに在籍していて、当時のプロデューサーと同年代だったようで、話が盛り上がっていく中でKADOKAWAさんと一緒に世界観を作りたいという話になったそうです。その後、企画が進んでいく中で横山がKLabに入社して、そのままIPプロデューサーを担当することになりました。

――アニメやコミカライズなどでユニット結成の流れなども少しずつ異なっているようですが、いわゆるパラレルワールドにした意図はあるのでしょうか?

遠藤氏:各メディアできっちりと一から十まで楽しめるように、各メディアでちょっとした違いがあるというところに楽しみを見出してもらいたいというところから、メディアミックスプロジェクトとしての立ち上げ当初からパラレルにしようというのは決まっていたそうです。

ちなみに、「ラピスリライツ」のプロジェクト発表当時の名称は「Project PARALLEL」なのですが、企画の当初からパラレルワールドでいこうというのが意識されていたと伝わってきますね。

――その中で、ゲームとしての方向性や立ち位置はどう考えていたのでしょうか?

遠藤氏:ゲームは他のメディアと比べて一番接する頻度が多いので、生徒たちを一人前の魔女に育てていくという要素を強くすることで、楽しんでたくさん触っていただけて、20人の生徒のことを好きになってもらえるのではないかと考えました。また、ゲームではメインストーリーを通じて成長の過程を見せることができるので、先生と生徒との1対1の成長を濃く出していきました。

――1対1のやり取りというアプローチそのものを多様化させていて、例えばメッセでのやり取りでは女の子の動きも見せたりしていますよね。そこに相手を感じられる部分があるなと思いました。育成の要素を盛り込むにあたってはこうした部分は意識されていたのでしょうか?

遠藤氏:育成というよりは“生きている”という感じをどこまで伝えられるかというところがこだわりになっています。そうした結果として、仰っていただいたような感覚を味わえる要素を入れられていると思います。メッセや通話もありますが、実際にARで一緒に写真を撮影できる機能も入っていて、まさに生きているというのはこういうことだなと。

ARをつかった撮影モードはおまけ要素になりがちですが、衣装も反映されますし、ダンスもその場で踊ってくれるので、眺めて楽しむこともできます。さらに写真を撮影する際のポーズもほかの育成要素の中で親密度が上がると増えていくなど、いろんなところに紐付いていますので、生徒と先生の関係性が感じられるようになっています。

――そういう恩恵を得られるからこそ育成したくなるということですね。プレイヤーごとに思い入れのある子も変わってくるとは思いますし。

遠藤氏:推しの子をしっかりと育てるというプレイスタイルもありますし、20人平等に育てるでも良いかなと思います。育てるというところがパラメータだけになるとつまらないなと感じていて、パラメータ以外にも仲良くなったと感じられるゲームにしたかったというのはありますね。

開発の過程で積み上げていったこだわり

――ゲームジャンルについては育成要素を盛り込んだRPGになっていますが、企画当時、アイドルを題材にしたものですとリズムゲームが主流だったかと思います。その中であえてこのジャンルをチョイスした理由についてお聞かせください。

遠藤氏:これも僕が参加する前なので横山に確認してきた話になるのですが、最初の企画段階でリズムゲームという考えは無かったそうです。その当時すでにアイドルを題材にしたリズムゲームが市場に多く出ていたこともあり、その中で新規に戦っていくのは難しいと。

その上で、アイドルを題材としたゲームの魅力は育成の楽しさにあって、それはリズムゲームよりもRPGのほうが相性が良いと考えて、アイドル×育成RPGとして設計されていきました。アイドルゲームに育成要素は必ずあるというところで、RPGならではの育成要素も加えていき、かつ魔法のある異世界というところをアドオンしていくという作りになっています。

――バトルの流れもシンプルではあるものの、ターン毎に4つのコマンドを選択してその組み合わせによってさまざまな連携が発動するというかたちになっていますが、一度に選択できるコマンドを4つに設定した理由はあるのでしょうか?

遠藤氏:基本的なバトルシステムでいうと色合わせになるのですが、デッキが最大5人だったので、そこから色を合わせていくとなった時に3つだと少なすぎるので4つに落ち着いた感じです。やはりいろんなキャラクターの組み合わせを見せたいのが大きいです。

――組み合わせる人数によって入るカットインが変わってくるところにもこだわりが感じられますね。

遠藤氏:しかも、通常バトルとライブ演出ありのボスバトルでカットの動きも違うので、そういうところはこだわって作られているという感じですね。

――そうしたバリエーションは開発の過程で増えていったのでしょうか?

遠藤氏:最初はみんな同じだったのですが、開発をしていく中でどんどんバリエーションが増えていって、最終的にはバトルによっても変わるという風に変わっていきました。なので最初に収録していた掛け声のボイスも、動きのパターンの組み合わせが増えるにつれて、途中で増えていきました。

開発側もどんどん新しい要素を入れていって、例えば図鑑というシステムは今年に入って増えた要素になっています。

――そうした要素でいうと、ホーム画面も彼女たちと一緒にいるような感覚を味わえて良いですよね。

遠藤氏:ホーム画面は一番目にするところなので、ここでいかに彼女たちが生きているかというところを見せたかったのと、異世界であることを見せるというのもホーム画面のコンセプトとしてあります。“魔女といえば猫”みたいな安易なところもありますが(笑)。

そして、ホーム画面にいる子をタッチすると、そのままコミュニケーション画面に移るというのも生きている感があってすごく良いかなと思っています。

――世界観的には異世界ではありつつも、現実世界との大きな差というのは魔法以外の要素だと実はあまり無い印象を受けていたので、細かなギミックが魔法のある世界だというのを感じさせるなと思いました。

遠藤氏:元々が中世のヨーロッパよりちょっと先ぐらいの世界観の設定なので、剣と魔法の世界というところを狙いに行っている作りかなと思います。ホーム画面はいろんな場所に変えられるのですが、こちらも今後アップデートで種類が増えていく予定です。

グラフィックの中でも特に注力したライブシーンの演出

――こうした画面を見せていただいて、グラフィックに対する意識は感じられるのですが、昨今グラフィック水準の高いスマートフォンゲームが増えている中で、どういったところにこだわりを持っているのでしょうか?

遠藤氏:昨今は本当にグラフィックの水準が高く、それこそ1年前や2年前に出せればNo.1を狙いにいけたと思うのですが、今でも上位層に入るのではないかと考えています。特にグラフィック面で見てもらいたいのは、“オルケストラ”と呼ばれるライブシーンの演出です。

ライブはボスバトルで見ることができるのですが、途中でライブを見るモードにも切替可能です。画面上に浮遊物やエフェクトなどが施されていますが、これは魔女である彼女たちならではの特徴で、タイトルにおける強い武器になると思っています。カメラアングルにも浮遊感を出していて、ステージ自体もユニットごとに特色を出しています。

また、通話の機能はいわゆるアドベンチャーパートにあたるのですが、ここでの動きはマンガっぽさもありつつ、リアクションも多彩で気合を入れて作っている箇所になっていますし、3Dのグラフィックも可愛く仕上がっていると思います。

――表情も豊かだなと思うのですが、リップシンクも良くできている印象です。

遠藤氏:(インタビュー時点で)絶賛デバッグ中で全部合わせているのですが、このゲームって全てにおいてフルボイスなので尋常じゃない数になっています。また、イベントなどのシナリオも全てフルボイスになっているなど、気合を入れているところです。

――2Dアニメーション演出にも特色が出ていますよね。

遠藤氏:少し派手に動かしているのでリアルじゃない部分もあるのですが、これぐらい動いたほうが嬉しいよねという演出にしています。エフェクトも魔法感をどこで出すかというところでスタッフが意識して頑張っているところです。

――プロジェクトの発表からリリースに至るまでに多くの時間をかけて制作されてきたと思いますが、その中で一番苦心されてきた点があればお聞かせください。

遠藤氏:結構いろんなところがあるのですが、ライブは特に苦労しましたね。世界観としてはライブをすることで魔女が見てくれるお客さんから力を預かって魔獣を倒すという設定があるのですが、これをゲームに落としこんでライブをしながら戦うというのをどう表現するのかという点で時間がかかりました。また、ライブにおける魔法感の部分もすごく時間をかけてひねり出したものになっています。この点に関しては2、3ヶ月ずっと話し続けていました。

ライブの演出に関してはもう少し簡素だったのですが、2019年にDMM VR THEATER(現在は閉館)で行われた初単独イベント「私たちのPrelude」で派手なエフェクトを用いた特殊なホログラフィックライブを実施した際に、IPとして魔法感がこういうものだというのを提示してもらったので、いかにゲームとして魔法感を出せるかというところでブラッシュアップしていきました。

ライブ中はカメラのカットが切り替わるのでどういう踊りをしているのかが分かりづらいと思うのですが、それはARモードでじっくりとダンスだけを眺めることができるので、踊りたいという人はそこで学ぶことができます。

――そのダンスはキャストさんがリアルライブでやられている振り付けとほぼ同じものになるでしょうか?

遠藤氏:ほぼ同じではあるのですが、技術的な部分で服の被りや貫通に対応した振り付けになっています。先にライブ用の振り付けがあり、その振り付けを考えていただいた方に改めてゲーム用の1分半の振り付けを作ってもらい、モーションキャプチャーという流れで制作しています。フリフリの衣装を着ているアイドルのモーションとしては、かなり貫通は少ないと思います。

――振り付けを含めたパフォーマンスを見ているだけでも飽きないですよね。

遠藤氏:ちゃんと歌えるように字幕も出る親切仕様になっています。歌詞が良いのでぜひ見てもらいたいという意図もあります。全部のユニットのライブをストーリーを進めて見てもらいたいなと思っています。

ちなみに、曲だけだとコレクション機能でも聴くことができます。フルバージョンではなくゲームサイズではあるのですが、こちらも歌詞を見ることができて、デザインにもこだわっています。

――プロジェクトの中で後発だからこそ、これまでのIPとしての展開の良いところに触れていけるという体験もゲームを通してできると。

遠藤氏:楽曲がすでに20曲以上あって、ゲーム内の実装に関しては20曲分はもう準備できているという状況なので、運用に入った時に自転車操業にならずにすむというところが、メディアミックスとして先行で楽曲を出していた強みかなと思っています。

今後の運用やゲームサイクルについても

――運用としてはゲーム内イベントとかの展開が増えてくるかたちでしょうか?

遠藤氏:イベントは月に最低1本は実施しようと思っていて、それもフルボイスなので着々と収録を進めています。イベントに併せてURカードが3枚実装される作りになっているのですが、URはスキルモーションもオリジナルなので、そこもイベントごとに制作予定となっています。固有のスキルモーションは、元の2Dイラストをイメージしたものになっているので、そちらも注目していただければと。あと着ている衣装を変更するとライブ中も衣装が変わるので、いろんなパターンを楽しめるかなと思います。

――そのほか、リリース後のゲームサイクルとしてはどのようになってくるのでしょうか?

遠藤氏:基本はメインクエストを進めていくのですが、メインクエストが進められなくなった時の育成の流れとしては、まずは装備を強化することで魔女自体の基本パラメータが上がっていきます。

それにプラスして、カード自体を育成で強化していくのですが、“宿星”と“開花”という要素があり、宿星はバトル中に発動するスキルを覚えていき、開花でそのスキルを強化していくという流れになっています。そして、開花は2段階目になると衣装がもらえます。それらに必要な各種素材はクエストの中にある素材クエストをやることで入手していきます。

――最終的には周回が必要になってくるとは思いますが、いわゆるスキップ的な要素は入っているのでしょうか?

遠藤氏:もちろん用意しています。1回★3でクリアすると、スキップチケットを用いてそのクエストはスキップできるようになるという作りです。スキップにもちょっとした演出が盛り込まれています。あと先生レベルが上がるとカードのレベル上限や編成のコスト、スタミナが増えたりします。

一気に全部の機能が解放されてしまうと訳がわからなくなってしまうので、ストーリーを進めていく流れの中で一個ずつ解放されていき、個別にチュートリアル画像が用意されています。

――応援会とアリーナという項目はどういった要素になるのでしょうか?

遠藤氏:応援会はギルドのことでGvE、アリーナはPvPを楽しめる要素で、ストーリーを進めていくと解放されていくものとなっています。

あと魔女活動というのもあって、こちらでは衣装を交換するチケットや親密度を上げるためのプレゼントなどが手に入るので、日課としてはデイリークエストを進めながら、一通り遊んでいくというかたちになると思います。

――アニメーションもゲーム版オリジナルのものが用意されているんですよね。

遠藤氏:ゲームはTVアニメとは全く違うストーリーが用意されているので、アニメーションも完全オリジナルです。TVアニメを知っている人も知らない人も楽しめるのではないかと思います。

――最後にユーザーの方々にメッセージをお願いします。

遠藤氏:このインタビューでも分かっていただける通り、20人の生徒たちそれぞれにたくさんのコンテンツが用意されているので、気になっている子を見つけて、一人前の魔女にしっかりと育成してもらえたら嬉しいです。よろしくお願いいたします。

――ありがとうございました。

※画面は開発中のものです。

本コンテンツは、掲載するECサイトやメーカー等から収益を得ている場合があります。

コメントを投稿する

この記事に関する意見や疑問などコメントを投稿してください。コメントポリシー

関連タグ

ラピスリライツ ~この世界のアイドルは魔法が使える~ 関連ニュース

関連ニュースをもっと見る
ラピスリライツ ~この世界のアイドルは魔法が使える~サービス終了
ラピスリライツ ~この世界のアイドルは魔法が使える~サービス終了

注目ゲーム記事

ニュースをもっと見る

ゲームニュースランキング