千葉・幕張メッセにて9月12日より開催の「東京ゲームショウ2019」。ハピネットブースに展示されていたSwitch「トルバーブルック」をプレイしてきたため、プレイインプレッションをお届けします。
「トルバーブルック」は1960年代後半の西ドイツの辺境の村を舞台にしたアドベンチャーゲーム。公式サイトに掲載されているメインビジュアルを見るだけで、一度も行ったことがないはずの西ドイツの田舎の雰囲気に、なぜか懐かしさを感じてしまった……惹かれた、というべきでしょうか……ため、ハピネットブースを訪れました。
ブース周辺をぐるりと回ると、Switch「BRIGANDINE ルーナジア戦記」、Switch「JACK JEANNE」、Android/iOS「マルチポイント×コネクション 稜風学園購買部」、Android/iOS「胡蝶綺 信長恋聞録」、PS4/Switch「Dusk Diver 酉閃町」といったタイトルのキャラクターの立て看板があり、中に入ってプレイアブル環境を見るとSwitch「白き鋼鉄のX THE OUT OF GUNVOLT」が目立つところで展開されている中で、やっとのことで西ドイツの原風景に出会うことができました。
一人プレイでひたすら試行錯誤!
パッと見、サイドビュータイプのゲームに見えますし、操作方法を見るとLスティックで移動しながら、ABXYボタンでいろいろなアクションを行っていくゲームだとわかるのですが、Rスティックが「ポイント&クリック」となっているところにこのゲームの特徴を見て取れます。
公式サイトや配布チラシの情報を見ると、ジャンルに「ポイント・アンド・クリックアドベンチャー」とあるため、この「ポイント&クリック」の操作こそ、このゲームの肝だろう、と思うに至ります。
今回は初回プレイということもあり、チュートリアルともいえる序盤のストーリーを体験させていただきました。夜の無人のガソリンスタンドで一人佇む人物がいます。
Lスティックでキャラクターを動かし、Rスティックでカーソル移動。何かアクションができる状況になると画面の左下にアイコンが表示され、ABXYボタンで行動ができる場合には、対応するボタンと同じ場所にあるアイコンが目立って表示されます。
バイクを調べてみるとガソリンが入っていないことが分かります。ガソリンさえ入れればこの場を立ち去ることができるようですが、ガソリンを入れようとするも、電気が来ていないことが判明します。ガソリンスタンドの外灯が光っているのはわかるのですが、部屋の中は真っ暗。部屋に入るためにはドアを開ける必要があるのですが、カギが掛かっているから開けることができず……と状況から連想できる手立てを見つけていく流れは、まさに懐かしい時代からあるアドベンチャーゲームのつくりをしたゲームであることに気づかされます。
気づきの方向性がゲームから外れてしまったので、ここは一度ゲームに戻ります。どうにかカギを見つけて部屋に入り、部屋の明かりを点けると、部屋の中も探索できるようになります。
アドベンチャーゲームというと、調べられるところが視覚的にわかるため、キャラクターやカーソルを移動させてアイコンが表示させてアクションを起こしていけばいいのですが、どこでアクションができるかわからない人向けに、Lボタンを押せば「ホットスポット」を表示できるようになっています。
上の画面の「×」が付いているところが何らかのアクションを起こすことができる「ホットスポット」になります。行えるアクションは、モノに対しては「触る/使う」と「点検」の2種類あるのですが、人がいるシチュエーションでは「会話」もできます。そして、アイテムを拾うことができれば、「アイテムを使う」コマンドも使えるようになります。
電気を復活させたことで、ガソリンスタンドの機能は回復したのですが、バイクのエンジンが温まっていて、このままではガソリンを入れることができません。そうなると冷やすことが必要になるのですが、さて何があるかな、と思ったところで冷たい場所を発見。
ここから謎を解くために頭をひねる必要があるのですが、容器を見つけて水を入れるなどの工程をこなすことで、無事チュートリアルを突破することができました。
プレイして浮かんだ疑問を解決!
実は今回のプレイは開発の方に話を聞きながら行う予定だったのですが、運悪くハピネットブースで開発者の方と巡り合うことができませんでした。ここは何らかのフラグがあるのだろうと思ってインディーゲームコーナーを探してみると、Switch「トルバーブルック」の発売元の「BEEP JAPAN」のブースで開発者のロベルト・ポントウ氏とお会いすることができたため、プレイをして気になったことをいろいろと確認してきました。
まず、懐かしさを感じるこのビジュアルですが、一つ一つのモノを手で作ってジオラマを完成させて、デジタルに取り込んでいるとのこと。元々、映画などの映像を作っているスタッフが開発しているため、映像部分にはかなりこだわっているようです。
ゲームをプレイしてみて、80年代の主に海外タイトルに見られるスタイルのゲームのように感じたことを率直に伝えてみたところ、まさにその時期のゲームをイメージして作っているとのこと。最終的にはマルチエンドのスタイルを取っているけど、途中の行動が最後に影響するわけではないとのことなので、その場その場の行動に躊躇せずに、いろいろなことを試していくことができそうです。
今回のプレイで一番気になったのが、キャラクターを移動しても、カーソルを移動しないと行動を決めることができないこと。この点に関しては、実はカーソル移動とボタンの組み合わせだけでもゲームを進行できるため、ゲームに慣れてきたら右手だけでプレイしてほしいとのことでした。まさにマウスオペレーション系のゲームと同じような遊び方ができるため、空いた左手でポテチでもつまみながら、謎解きで長考するのもいいかもしれません。今作はPS4版とSwitch版が発売されるのですが、片手プレイを考えると、SwitchのJoy-Conでプレイすると手の負担が少なくていいかもしれません。
ゲームの舞台は西ドイツの田舎で、アメリカ人が訪問するという設定。ボイスは英語とドイツ語が入っていて、日本語による字幕表示という構成になっています。英語やドイツ語を解らない人にとってはあまり関係ないことかもしれませんけど、英語ボイスはドイツ語なまり、ドイツ語ボイスは英語なまりにすることで、異文化に入っている感覚を味わえるとのこと。
また、開発者の中には西ドイツの方がいるため、60年代の西ドイツを知っていると懐かしさを感じるような要素がたくさん盛り込まれているようです。
今回のプレイは本当に序盤に留めているため、まだストーリーに入り込んでなく、「ミステリー」要素は体験できていないのですが、アメリカ人の物理学者が異文化の西ドイツの田舎村で奇妙な体験をしていくこのゲームを、更に俯瞰してみる日本人のプレイヤーが、開発者の細かいこだわりを「ユーモア」と捉えるか「奇妙な体験」として捉えるか、そんなことを考えながらプレイすると、さらに楽しめるのではないかと思いました。
日本国内だと、80年代にさかのぼると、コマンド形式のアドベンチャーゲームが主流で、ポイント&クリックタイプのゲームは少数派。家庭用ゲーム機ではファミリーコンピュータの「マニアックマンション」やPCエンジンの「LOOM」、メガCDの「モンキーアイランド ユーレイ海賊大騒動!」などが該当するのですが、どのゲームも想像力がかなり必要で、ビジュアル的にも想像の先を行く妄想力もある程度必要な高難易度のイメージが強かったのですが、「トルバーブルック」については現在の技術でかなり高度なビジュアル表現になっているので、懐かしさと新しさを同居した新しいアドベンチャーを体験できることを十分に期待することができました。
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