バンダイナムコエンターテインメントは、「学園アイドルマスター」(学マス)をテーマにしたライブイベント「学園アイドルマスター LIVE TOUR -標- 岩手公演」を、9月22日と23日の2日間、トーサイクラシックホール岩手(岩手県民会館)大ホールにて開催。ここでは両日の模様をお届けする。

「学園アイドルマスター LIVE TOUR -標-」は、「学園アイドルマスター DEBUT LIVE 初 TOUR」以来の新たなライブツアーとして展開。福井公演、福岡公演、岩手公演、ファイナル公演の全4公演を予定。福井公演、福岡公演、岩手公演の3公演は、それぞれ異なる出演者がパフォーマンスを行い、ファイナル公演ではキャスト陣が集結する形。すでに福井公演、福岡公演は開催されており、岩手公演は3会場目となる。
岩手公演は、両日ともに伊藤舞音さん(倉本千奈役)、湊みやさん(紫雲清夏役)、春咲暖さん(秦谷美鈴役)、陽高真白さん(十王星南役)の4人が出演した。
千奈と美鈴の新曲初公開!サプライズの「Agitato」で大歓声に包まれたDAY1
22日のDAY1冒頭では、初星学園の学園長である十王邦夫より挨拶。このライブツアーは、まだ見ぬ土地へ向かい、まだ見ぬ誰かに届けるという可能性と希望に満ちたステージであることを説明。一層の盛り上げと声援を“プロデューサー”(※アイドルマスターシリーズのファン)にお願いする。プロデューサー科担任の根緒亜紗里からも、ライブにおける注意事項が伝えられる。そして岩手公演のメンバー紹介となる映像とOvertureが流れ、ライブがスタートした。
岩手公演の幕開けは、春咲さんによる美鈴のソロ曲「Superlative」。近未来感のあるEDMに、春咲さんが美鈴として歌うときの幻想的とも言える歌声が重なり、一気に楽曲の世界へと引き込んでいく。後ろにあるスクリーンに映し出された光の人影が、春咲さんの動きと重なり、オーラを放っているように見える演出もあり、美鈴による唯一無二のステージを体現していた。

続いたのは、湊さんによる清夏のソロ曲「Love & Joy」。ダンスが得意な清夏ならではのダンサブルなナンバーで、場内に響く大きなコールを受けながら、湊さんがパワフルなダンスと歌声を披露。またこの日の湊さんは、「Love & Joy」のMVをほうふつとさせるようなポニーテールの髪型をしており、そこも含めて目を引いていた。

小鳥のさえずりとともに、どこか楽しそうな雰囲気で伊藤さんが姿を見せ、歌ったのは千奈のソロ曲「憧れをいっぱい」。ポップな曲調と歌詞にあわせた表情、そして全身を使ったパフォーマンスで楽曲の世界観を表現していく。千奈のかわいらしさを体現する伊藤さんの姿や、千奈としての歌声が心を温かくするものだった。

荘厳なイントロとともに、ゆっくりと歩きながらステージに姿を見せたのは陽高さん。星南のソロ曲「小さな野望」を披露する。レッドカーペットが敷かれた階段の映像を背景に、ダイナミックかつ長く見える手足を生かした振り付け、真っ直ぐ強く響く歌声に表情も含めた表現力の豊かさなど、見る者を圧倒する星南のステージを陽高さんが体現。この日は剣を手にしていなかったが、丁寧な指先の動きやしぐさに、星南の気持ちがより伝わるように感じられるものだった。

ここで、このツアーにあわせて制作された楽曲「修楽旅行」を、4人で歌う。アップテンポな曲調にのせて、修学旅行の楽しさや学生時代の“アオハル”を感じられるような曲となっており、“1人ずつご挨拶タイム”のソロパートで、それぞれのアイドルらしさを存分に表現。3人で作ったハートのなかで叫ぶシーンや記念撮影など、場内のコールが生み出す一体感も含めて、楽しい空気に満ちていった。

4人がそれぞれアイドルのセリフとともに、個性的な自己紹介をして、MCパートへ。「修楽旅行」の曲中の記念写真ではカッパのポーズを決めていたことや、リハーサルで記念写真のタイミングがあわなかったメンバーがいることを春咲さんが明かすと、なぜか客席に背を向けてしまう伊藤さんの姿。ただ、周囲のアドバイスもあり本番ではうまくいった様子だった。
ご当地グルメや食に関する話題でも盛り上がり、湊さんは冷麺に入っている梨のおいしさを主張。伊藤さんからは芋煮やあら汁などを食べた際、味噌や味の濃さが特徴的だったことが語られたり、陽高さんは前沢牛を挙げ、特にケータリングで出た前沢牛の瓶詰めがおいしかったことがそれぞれ語られた。
また、春咲さんは秋田県出身ということから、隣の岩手は“マブ”と表現するぐらいなじみのある場所のようで、来ることができて嬉しかったのとともに、南部せんべいが大好きであることにも触れていた。
恒例となっている、衣装をまわって見せる場面では、1度まわったあと4人が「私たち、めんこいですかー?」と聞いて「めんこいー」と返すコール&レスポンスが起きる一幕も。久しぶりの1stシングル衣装ということで、ここからさらに2度もまわるメンバーたち。さらに、この会場はカッパさん(※客席のプロデューサーたちのこと)がたくさんいるということで“カッパさん声だし”によって場内を温め、ライブパートを再開する。
まずは、湊さんによる清夏の「Ride on Beat」。ノリノリで明るい気分になれるダンスナンバーを軽快に歌っていく。曲中のコールも湊さんによる煽りもあり、ひときわ大きなものに。終始楽しんで歌い、みんなで楽しんでいる雰囲気が伝わるステージとなっていた。

続いたのは陽高さんで、星南の「Choo Choo Choo」を歌う。重低音が響くヒップホップテイストの曲調から、華麗なダンスとクールなボーカルで、カリスマ性のある星南をほうふつとさせるスタイリッシュなステージを見せていく。

聴き慣れないイントロと、スクリーンに新曲「海奏ララバイ」の文字が浮かぶと、どよめく場内。ここに春咲さんが姿を見せ、美鈴の新ソロ曲を初公開。海中をイメージさせる映像や、無数のクラゲの姿がスクリーンに映しだされるなか、切なさを感じさせる楽曲を歌う。これまでの独特かつ、どこか圧倒的で支配感もあるような楽曲とは異なり、美鈴としての柔らかな歌声と歌詞から感じる優しさで包み込むようなステージに。

今度は伊藤さんが、千奈の新曲「ワタシカワイイアヒルノコ」を初公開。これまでも千奈の楽曲といえば、ストーリー性のあるミュージカル風な曲が多かったが、本楽曲はさらにセリフも多く感じられる仕上がりに。冒頭から“すっごくカワイイアヒルちゃん”と自ら挨拶して、大空に羽ばたくことを目指すアヒルの姿を、歌とセリフと踊りで表現し、その世界観を作り出していた。

4人がステージに立ち、MCパートに。さっそく新曲について触れられ、美鈴の「海奏ララバイ」について春咲さんは、海をテーマにした楽曲で、ララバイは“子守歌”を意味する言葉ということから、美鈴の楽曲では1番優しい曲と説明。千奈の「ワタシカワイイアヒルノコ」について伊藤さんは、多くのプロデューサーが千奈に歌ってほしかった曲の系統であること、曲中で大鷲に手を振る場面があったなかで、2階席や3階席のカッパさん(プロデューサー)が手を振ってくれて、一緒にステージを作った感覚になれて感動したことを語る。
ほかにも陽高さんは、「小さな野望」は1年以上歌っていなかったため、歌えたことの嬉しさや上達した姿を見せられたと語りつつ、今後にも期待してほしいと述べた。湊さんは「Ride on Beat」を歌っているなかで、イヤモニを貫通するぐらい、これまで以上にプロデューサーが大きな声で歌ってくれたことの喜びと感謝を伝えた。
ここで、福井公演と福岡公演でも行ったウェーブを実施。岩手公演では“さんさ踊り”を踊るかのような、美しいウェーブが行われ、綺麗な景色が見られたことに満足する4人。そこからライブが再開する。
まずは、陽高さんが星南の「Cosmetic」を披露。赤く染まったステージにバラの花がスクリーンに映し出されるなか、全編英語の歌詞の楽曲を歌う。その歌唱力もさることながら、優雅な振り付けも相まって、一番星(プリマステラ)たる星南の美しさや圧倒的な存在感を示すものだった。

春咲さんが歌ったのは、美鈴の「たいせつなもの」。のんびりマイペースでまどろんでいる、そして趣味である昼寝がイメージできるようなゆったりとした歌を、春咲さんが美鈴として歌うときの優しく柔らかい歌声で届け、聴く人の心を包み込んでいた。

湊さんによる清夏の「カクシタワタシ」は、明るくノリのいいダンスナンバーを持つ清夏のイメージとは真逆の、清夏が抱えている悩みや葛藤を、歌詞や曲調などを含めてストレートに表れた楽曲。清夏の持つ内面や寂しさを全身で表し、それを伝える湊さんのパフォーマンスと、最後の最後に見せる笑顔は、見る人の心を強く引きつけるものだった。

ステッキを手にした伊藤さんが登場し、千奈の「Wonder Scale」を歌う。オーケストラ伴奏による、シンフォニックで壮大なスケール感のある楽曲を、もっているステッキを華麗に動かしながら、千奈をほうふつとさせるような楽しそうな表情で、壮大さに負けないぐらいの伸びやかに響く歌声で歌っていた。

ここで、これまで福井公演、福岡公演ではアンコール時に歌っていた「古今東西ちょちょいのちょい」を、このタイミングで披露。4人とも小さなかっぱのぬいぐるみを衣装に付けてパフォーマンスし、岩手にちなんだ名物を織り交ぜたコール&レスポンスを行ったうえ“やっぱり岩手は最高!”と高らかに声をあげるなど、にぎやかなものとなっていた。

歌い終わったあとにMCパートとして、衣装に付けているかっぱのぬいぐるみが2人ずつで色違いになっていたことに触れる。この1曲限りのかっぱのぬいぐるみを見送って、ここまで披露した楽曲を振り返る。

伊藤さんは「Wonder Scale」について、久々の披露で緊張しつつも、今だからできる千奈との「Wonder Scale」を表現できたことの喜びとともに、さらなる成長も誓う。春咲さんは、「たいせつなもの」の披露は1年以上ぶりとのことで、たくさんのお昼寝スポットがあるという岩手で披露できて楽しかったという。湊さんは「カクシタワタシ」について、1人きりで歌ったのは「初TOUR」ぶりで、そのときが初披露だったことから、ここで初めて見るプロデューサーにも、何度も聴いているプロデューサーにもそのときと同じように驚いてもらいたいという意気込みでパフォーマンスしたことを明かす。陽高さんは「Cosmetic」について、難しい曲ということもあり置いていかれてしまう感覚もあるなか、今回は笑顔で披露できて、嬉しかったことを明かした。
次が最後の曲と告知すると、場内から「今来たばっかりー!」の声があがり、そして伊藤さんの動向に注目が集まるなか、伊藤さんの渾身の「カッパさんのうそつきー!」の叫びがこだまする。さらに、春咲さんを除いた3人が突如としてお腹がすいたとのことでしゃがみ込み、このままでは最後の曲を披露できないということで、春咲さんはプロデューサーに向けてわんこそばならぬ“わんコーレス”をお願いする。プロデューサーは大きな声をそれぞれに送り、3人もお腹を満たして元気になったところで最後の曲へ。
ここで歌ったのは、初星学園の校歌である「標」。メンバーもプロデューサーも一緒になって校歌を斉唱し、一体感のある空間に。終盤のソロパートは伊藤さんが担当して、フェイクをきかせつつ明るく楽しそうな歌声を響かせていた。

4人が降壇し客席からアンコールの声があがるなかで、十王邦夫が登場。「学マス」関連のさまざまな情報が公開されるなか、小悪魔風のゴシック衣装を着て新曲を歌う葛城リーリヤ、花海咲季、花海佑芽の姿と、「Agitato」と題した「グラビアシリーズ 第2弾 小悪魔ガシャ」が近日開催予定であることを告知する。
新曲と新衣装の公開で盛り上がるなか、十王邦夫が準備が整ったことを告げ、アンコールパートに突入。すると、先ほど告知していた新曲「Agitato」のイントロが流れ、4人が歌いだすサプライズに場内騒然。小悪魔感のあるムーディなライティングに、大人の色気とあざとさを感じるぐらいのかわいいポーズなどを見せながら4人がパフォーマンス。どこか妖艶さも感じさせる魅惑のステージに、プロデューサーたちも酔いしれていた。

最後に挨拶として、4人がそれぞれにDAY1公演を振り返る場面では、近い距離でプロデューサーに会えたことや、このメンバーそれぞれに対するすごさや尊敬、一緒に立てることの喜び、さらなるパフォーマンスの向上に臨んだことなどが語られていった。
陽高さんによる「起立!」の合図でプロデューサーも立ち上がり、DAY1のラストを飾ったのは「初」。「学マス」における始まりの曲で、4人が軽快に歌ったり、一緒に手を横に振ったりと、一体となった空気感で最後の最後まで楽しいという気持ちを共有できるようなステージに。

4人があらためて終演の挨拶をし、ステージを歩いて手を振って感謝を伝えるなかでは、配信を見ているプロデューサーに向けてカッパのポーズを決める一幕もありつつ降壇。舞台をDAY2へと移した。
星南の「Roar」と清夏の「Private Glitter」初披露や、2人の魅力が存分に発揮されたDAY2
23日のDAY2冒頭でも十王邦夫が挨拶し、根緒亜紗里からもライブにおける説明と注意事項を伝達。岩手公演のメンバー紹介となる映像とともにOvertureが流れて、ライブがスタート。
DAY2公演の先陣を切ったのは伊藤さんで、歌ったのは千奈の「日々、発見的ステップ!」。ミュージカル風の曲調から、歌詞にあわせた身振り手振り、そして表情もコロコロと変えつつ楽曲の世界を表現。そんななかでも終始跳ねるようなステップと楽しそうに歌う姿が心温まるものだった。

入れ替わるように軽快なステップでステージに湊さんが登場。イントロでクラップを促して歌ったのは、清夏の「Tame-Lie-One-Step」。DAY1ではポニーテールだった湊さんだが、この日は同曲のMVや、普段の清夏と同じく髪を下ろした状態に。ダンサブルな楽曲を、長い髪を揺らしながら軽快に歌うなか、曲中でも客席にマイクを向けたりコールに反応したり、あらためてクラップを促すなど、近い距離でコミュニケーションをとりながら、みんなでひとつのステージを作り上げる。

大きな月の映像が映し出され、春咲さんが歌いだしたのは美鈴の「ヨルニテ」。透明感のあるサウンドや美鈴としての歌声に、アグレッシブなドラムンベースと激しいダンスで、美鈴の穏やかさと傲慢さが感じられる楽曲となっており、春咲さんのパフォーマンス力の高さが、独特な世界を作り出す。終盤のロングトーンや薄暗いなかで見せたラストの表情にはゾクゾクとする感覚があるほどだった。

赤く染まったステージに陽高さんが姿を見せ、「Our Chant」を披露。オーケストラ調の荘厳なイントロから優雅に舞うようなダンスで魅せていく。勇壮なアンセムとも感じ取れる楽曲を、誇りを感じるセリフを交えながら力強く歌い、絶対的かつ“標”たる存在の星南の姿を体現する。

DAY1と同じく4人による「修楽旅行」も歌われる。ひときわ大きい統一感のあるコールもあり、熱気と一体感を高めていく。DAY1とは違うポーズで記念写真を決めるなど、この日もにぎやかなステージを届けていた。

4人がステージに並び、アイドルのセリフとともにそれぞれが挨拶。MCパートとなり、「修楽旅行」におけるDAY2の写真撮影について、伊藤さんの姿が少しブレていたことにも触れつつ、決めポーズは「じぇじぇじぇ」(※岩手県の一部で言われている、驚きを表現する方言)であったことや、曲終わりの決めポーズも岩手にちなんだものにしていたことを明かす。
おなじみとなりつつあるご当地グルメや食に関する話題では、DAY2のケータリングに「わんこそば」があったことをはじめ、伊藤さんは岩手のチーズケーキ専門店のチーズケーキが食べやすくて美味しかったこと、湊さんと陽高さんはプリンが美味しかったと揃って回答する。
DAY1でも行われた、衣装をまわって見せたり、「めんこいですか?」「めんこい-」のコール&レスポンスを行ったり、湊さんは髪型を変えたこと、伊藤さんは「修楽旅行」でハートマークの中から叫ぶ際、DAY2ではより千奈らしい言い方に変えたことなどを触れつつ、DAY2もカッパさん(※客席のプロデューサーたち)がたくさんいるということで“カッパさん声だし”で会場を温めていく。
春咲さんによる美鈴の「ツキノカメ」でライブパートを再開。神秘的なバラード調のパートと、EDMをきかせたパートを併せ持つ楽曲で、抽象的な映像を背景に歌う春咲さんの、美鈴としての優しくも芯のある歌声が、独特で不思議な空間を作りだす。自然と見入って虜にしてしまうステージとなっていた。

穏やかなイントロから伊藤さんがステージに登場し、千奈の「空と約束」を歌う。スクリーンには夕暮れ時の空に星がきらめく夜空、行き交う流れ星に打ち上げ花火、さらに星のきらめきで作られたクジラが泳ぐといった、雄大さを感じさせるバラードソングで、全身を使った振り付けとともに、伊藤さんが千奈として丁寧に言葉を紡ぎ、のびやかに歌声を響かせ、見る人聴く人の胸を打つパフォーマンスを届ける。

続いた陽高さんは、星南の新曲「Roar」を初公開。K-POPがイメージされる曲調から、パワフルでかっこよさを醸し出しつつ、歌う陽高さんの明るく楽しんでいる様子が伺えるもの。また初公開の新曲ながらもわかりやすくコールの入る場所があったことから、次第にコールも響くようになり、みんなで盛り上がれる曲となっていった。


さらに湊さんも清夏の新曲「Private Glitter」を初公開。ポップなダンスナンバーを、湊さんは軽やかなステップと細かな手足の振りで躍動しながら歌う。清夏の日常が垣間見えるような歌詞を、のびのびとした感じで歌う姿が魅力的で、見ている側も明るい気分になれるステージを届けていた。


MCパートでは、ここでも早速新曲について触れられる。陽高さんは「Roar」について、このタイトルが“吠える”という意味の言葉であることや、ガールクラッシュ系の曲に戻ってきたことなどを話しつつ、さまざまな星南の曲を歌った先にある挑戦者の曲と、陽高さん自身は解釈していることが語られた。湊さんは「Private Glitter」について、清夏の休日やオフのイメージがある“チルい”曲でありながらも、ダンサブルでかわいい振り付けが多いことや、コールでは今後披露する機会があれば一緒にコールしてほしいとアピールする。
ほかにも伊藤さんは「空と約束」について、子守歌を歌うような気持ちで、プロデューサーたちと対話するように歌えたこと、また今回着用している1stシングル衣装は、最初に着たとき重く感じたが、千奈がいろんな衣装と楽曲を歌うことによって、最初の衣装もパフォーマンスに生かせていることを思うと、この衣装を着て「空と約束」を歌うことができて嬉しかったと振り返る。
また春咲さんは「ツキノカメ」について、美鈴のマイナスな感情が出ている曲であることに触れつつ、美鈴の悩みや葛藤をプロデューサーの見ている前で払拭する姿を見せるべく、強めのパフォーマンスで披露したことや、“「ツキノカメ」仕様”ということで、衣装にあわせて髪を青く染めたことを明かした。
DAY1と同じく“さんさ踊り”にちなんだ“さんさウェーブ”が行われ、この日も綺麗なウェーブに4人が喜ぶ一幕もありつつ、ライブが再開する。
まずは、湊さんによる清夏の「Kira Kira」。かっこよさを前面に出した、リズムに乗りたくなるダンスナンバーで、効果音にバッチリとハマった振りや、さりげなく“Kira Kira”の声に手を振るところなど、見ていても楽しさと気持ちよさを感じるステージを披露。


落ち着いたイントロから伊藤さんが歌いだしたのは、千奈の「ときめきのソルフェージュ」。広大な世界を示すような楽曲で、航海の様子や三日月が浮かぶといった歌詞の光景にあわせて、ステージいっぱいに歩いたり身振り手振りで表現しながら、新しい発見のときめきを感じられるような表情と高らかに歌う姿はほほえましく、そして穏やかな気持ちにさせてくれるものだった。

イントロが流れ、陽高さんの後ろに光が集まり、大きな白い翼をはためかせる映像演出があったなかで歌われたのは、星南の「赤裸々」。トップアイドルとしての覚悟とありのままの心情を描いたと思われる楽曲であり、凜々しさだけではなく感情もあらわにするような表情で歌う姿は、目を離せなくなるもの。終盤には玉座も登場し、座った姿も含めて圧倒的な存在感を放っていた。


岩手公演のソロ曲パートのラストは、春咲さんによる美鈴の「VEIL」。“覆う”の意味を持つタイトルで、この曲で覆うのは“闇”。そして攻撃的とも破壊的とも言えるこの曲が、岩手の地で炸裂する。星が爆発しているような映像や、強い音圧のサウンド、美鈴としての透明感があるゆえに怖さも感じる歌声、春咲さんの表情とダンスが、空間を支配していく。慄くような笑い声も春咲さんの笑みから感じる怖さが格別で、1度聴いたり見たりしたら忘れられないぐらいのもの。美鈴と春咲さんの底知れぬポテンシャルと“魔力”というべき力を見せつけるようなステージだった。


闇の空気感から明るい雰囲気に変えるように、4人揃っての「古今東西ちょちょいのちょい」へ。この日はライブの公式グッズとなっている、アイドルが河童の被り物を被った「公式ストラップつきぬいぐるみポーチ」をそれぞれ衣装に付けてパフォーマンス。岩手にちなんだコール&レスポンスや“やっぱり岩手は最高!”で、大いに盛り上がっていた。


歌い終わったあと、4人が集まってあらためてぬいぐるみポーチを見せ、かわいいの声も飛んでいたが、ポーチはこの曲限りということで、みんなで「またね」とお見送りする一幕も。
終盤に披露した楽曲についても振り返りが行われ、陽高さんは「赤裸々」について、覚悟をもった曲だけに引っ張られるイメージがあったものの、今回はプロデューサーとの距離が近いこともあってか、手を繋いで歌えたような感覚があったという。湊さんは「Kira Kira」については、歌うごとにフェイクを毎回変えていることを明かしたほか、「Tame-Lie-One-Step」についても久々に歌ったことや、1stシングルでの衣装で歌えたことなどの喜びも語っていた。
伊藤さんは、「ときめきのソルフェージュ」を「赤裸々」の前に歌うことについて、千奈の気持ちに寄り添って考えると、熱がこもると思い、いつもより声の厚みを意識して歌ったと振り返る。春咲さんは「VEIL」について、いい意味での覚悟をもって披露していること、まだまだこの曲に振り回されている状態であるものの、楽しかったことを話していた。
次が最後の曲との告知に場内から出た「今来たばっかりー!」の声に、伊藤さんは“岩手県バージョン”として、他のメンバーに耳打ちし、4人で「カッパさんのうそつきー!」と叫ぶと、なぜか少し高めの歓声がわき上がった。さらに今回は湊さんを除いた3人が突如としてお腹がすいたとのことでしゃがみ込み、湊さんはプロデューサーに向けて“わんコーレス”をお願い。3人ともお腹を満たして最後の曲へ。
この日も初星学園の校歌である「標」を、メンバーもプロデューサーも一緒になって斉唱。終盤のソロパートは春咲さんが、高々と歌声を響かせていた。


4人が挨拶をして降壇。客席からアンコールの声があがるなかで、十王邦夫が登場し、この日も「学マス」関連のさまざまな情報が告知される。そのなかには、この日公開した星南の「Roar」が、10月ガシャとして開催予定であることも発表された。
アンコールパートに突入し、まずはDAY1でも披露した「Agitato」を、この日も4人で披露。すでに1度披露していることもあってか、序盤からコールの統一感があると感じられる一体感のあるものに。それを受けて4人も躍動し、ムーディーな雰囲気を作り出しながら、あざといポーズを決めて魅惑のステージをお届けする。

最後の挨拶として、それぞれに岩手公演を振り返るなかで、岩手の地でライブができたことの喜びや感謝を送る。そして岩手公演で成長したこと、これまでの公演で渡されてきたバトンを大きくして、次のファイナル公演に渡せること、13人全員が全力でファイナル公演に挑む意気込みなどが話された。
岩手公演のラストナンバーは、「Campus mode!!」。ブランドの代表的な楽曲のひとつであり、この日1番というぐらいのコールを受けながら、4人がパフォーマンス。特徴的なバトンを渡すような振りも綺麗に決まり、最後の最後まで岩手の地をみんなで盛り上げる。


場内と配信視聴のプロデューサーに向けて手を振ったりしながら挨拶をするなかで、配信カメラ越しにファイナル公演へ向けてバトンを渡し、公演を締めくくった。
おおまかな構成は福井公演ならびに福岡公演を踏襲したもので、アイドルたちのソロ曲を中心とした内容。そしてそれぞれのアイドルの魅力や、キャストのトーク、複数人での歌唱曲も、この岩手公演のメンバーならではと思えるものとなっていた。次のファイナル公演はキャスト陣がフルメンバーで出演予定。これまでの公演で渡してきたバトンがより大きなものになって返ってくるとともに、それがどのような形で発揮されるのか、期待と楽しみが膨らむものとなっていた。
(余談)千奈の新曲「ワタシカワイイアヒルノコ」で感じた計り知れないポテンシャル
また余談ではあるが、筆者お気に入りのアイドルが倉本千奈であることを踏まえて印象的だったところがある。この岩手公演では伊藤さんが進行役を担うなかで、特有と思える“ふわふわトーク”が随所に展開されて場内を和ませるとともに、反応や感じたことを素直かつ丁寧に話す言葉を考えて口にしていく姿には、千奈を見ているときと同じような“見守りたくなる感”がすごくある。また、楽曲披露のステージでは「修楽旅行」で片足立ちでポーズを決めるところで音楽にあわせて軽くリズムをとって動いている姿や、DAY2の「Campus mode!!」において無限大を手で描く振り付けで思いっきりしゃがんで大きな無限大を描くところなどをはじめとして、ソロ曲では跳ねるように動いたり喜怒哀楽がわかりやすかったり、髪をきれいになびかせながら歌ったり、語りかけるセリフやのびのびとした歌声など、千奈そのものと思わせるぐらいであり、歌うたびにその表現力が豊かになっていると感じさせたというのがまずある。

特に印象的で大きな見せ場となったのは、新曲「ワタシカワイイアヒルノコ」の披露だろう。これまで千奈のソロ曲として歌ってきた、オーケストラサウンドのような壮大な曲調と、ミュージカル風にストーリー性がある楽曲の流れを汲んだように感じられるもの。大空に舞うことを夢見るアヒルが、努力を重ね空を飛ぶことをあきらめない気持ちを描いた内容で、伊藤さんがそのアヒルのストーリーを描くように歌い進めていった。
前述のように、これまでも千奈のソロ曲はミュージカル調のようにセリフ混じりで、ストーリー性の高い楽曲が歌われてきたなか、この「ワタシカワイイアヒルノコ」ではセリフが多いと感じられる。もはや“調”が付かない“ひとりミュージカル”をしていると言っても過言ではないうえ、アヒルの夢や希望、くじけない姿を的確に表現していく、その表現力の高さは“劇団倉本千奈”という言葉のイメージが思い浮かぶ。それでいて状況描写の大きな振りや動き回りながら歌声がぶれずに歌い続ける姿は、初披露にもかかわらず完成度が高いと感じられ、素直に凄いと思えるもの。もともと千奈は全校生徒の中で最下位という実力から登り詰めていく姿が描かれており、アヒルが千奈のこれまでとこれからを感じさせ、さらに心打つシーンでもあった。
この公演や、筆者の記憶が正しければそれ以前からも伊藤さんは、千奈と一緒に、その場、そのときに生まれたものを大切に歌っていることを語っているのだが、それができることの凄さや真骨頂を見た気分であり、それが現れた楽曲と思えたところがある。と同時に、楽曲が増え、歌うごとに表現力を増していく姿や、見る人聴く人が感動するパフォーマンスを見ていると、千奈と伊藤さんのポテンシャルの高さは計り知れないと実感するステージと思えた次第だ。
本公演はアーカイブ配信を期間限定で実施。アーカイブ視聴期間はDAY1とDAY2ともに10月8日23時59分(チケット販売期間は10月8日18時)までを予定。詳細は「学園アイドルマスター LIVE TOUR -標-」公式サイトまで。
「学園アイドルマスター LIVE TOUR -標-」公式サイト
https://idolmaster-official.jp/live_event/gkmas_livetour_shirube/
また、岩手公演で披露した新曲については、ライブ後においてサブスク配信や、ダウンロード販売が開始されている。
「学園アイドルマスター LIVE TOUR -標- 岩手公演」DAY1セットリスト
M01.Superlative/春咲暖
M02.Love & Joy/湊みや
M03.憧れをいっぱい/伊藤舞音
M04.小さな野望/陽高真白
M05.修楽旅行/伊藤舞音、湊みや、春咲暖、陽高真白
M06.Ride on Beat/湊みや
M07.Choo Choo Choo/陽高真白
M08.海奏ララバイ/春咲暖
M09.ワタシカワイイアヒルノコ/伊藤舞音
M10.Cosmetic/陽高真白
M11.たいせつなもの/春咲暖
M12.カクシタワタシ/湊みや
M13.Wonder Scale/伊藤舞音
M14.古今東西ちょちょいのちょい/伊藤舞音、湊みや、春咲暖、陽高真白
M15.標/伊藤舞音、湊みや、春咲暖、陽高真白
M16.Agitato/伊藤舞音、湊みや、春咲暖、陽高真白
M17.初/伊藤舞音、湊みや、春咲暖、陽高真白
「学園アイドルマスター LIVE TOUR -標- 岩手公演」DAY2セットリスト
M01.日々、発見的ステップ!/伊藤舞音
M02.Tame-Lie-One-Step/湊みや
M03.ヨルニテ/春咲暖
M04.Our Chant/陽高真白
M05.修楽旅行/伊藤舞音、湊みや、春咲暖、陽高真白
M06.ツキノカメ/春咲暖
M07.空と約束/伊藤舞音
M08.Roar/陽高真白
M09.Private Glitter/湊みや
M10.Kira Kira/湊みや
M11.ときめきのソルフェージュ/伊藤舞音
M12.赤裸々/陽高真白
M13.VEIL/春咲暖
M14.古今東西ちょちょいのちょい/伊藤舞音、湊みや、春咲暖、陽高真白
M15.標/伊藤舞音、湊みや、春咲暖、陽高真白
M16.Agitato/伊藤舞音、湊みや、春咲暖、陽高真白
M17.Campus mode!!/伊藤舞音、湊みや、春咲暖、陽高真白
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