古き良きお祭りがハイテク進化!?周遊型インディーゲームイベント「ぶらり川越 GAME DIGG2」レポート

発表会・イベント取材
0コメント 田中一広

4月25日に開催されたインディーゲームイベント「ぶらり川越 GAME DIGG2」の模様をレポート。オープンタウン型である本イベントの魅力と、イベントで見つけた注目インディーゲームについて紹介したい。

「ぶらり川越 GAME DIGG2」は、オープンタウン型のインディーゲームイベント。コエトコ、りそな コエドテラス、蓮馨寺という川越の街の3つの場所が会場となっており、街をぶらり散策しながらインディーゲームを楽しめるのだ。

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その雰囲気は、他のインディーゲームイベントとは明らかに違う。一言でいえば、大規模なお祭り。とりわけ蓮馨寺は本物の「寺」であり、その境内や講堂が舞台となっているので、風景はお祭りの縁日そのもの。屋台のように並んだインディーゲームを眺めながら、さつまいもチップスやもんじゃまんといった川越名物を食べる感覚は、日本の古き良きお祭り文化とハイテクが融合した、不思議な楽しさだ。

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死にきれない魂を苦しみから救うアドベンチャーゲーム! 「シュレディンガーズ・コール」

まず紹介するのは、5月28日に発売を控えた、アクロバティックチリメンジャコの「シュレディンガーズ・コール」! 「都市伝説解体センター」などで知られる集英社ゲームズから発売予定のアドベンチャーゲームだ。

主人公は、記憶を失ったまま目を覚ました少女メアリ。プレイヤーは、戸惑うメアリとともに死にきれない魂と繋がる不思議な電話を使い、彼らを救っていくことになる。同作は注目作ということもあって、ブースの周りに人が非常に多かったのも印象的だった。

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100日後の決戦までどう過ごすかはプレイヤー次第! 横スクロールアクションRPG「つるぎ姫」

続いても、注目作。「FGO」の塩川洋介氏が手掛ける、ファーレンハイト213の横スクロールアクションRPG「つるぎ姫」! 戦闘・育成・探索・ストーリー、そしてなんと、「妹」に至るまで、本当にゲームを構成するあらゆる要素をクラフト可能。自由度も高く、100日後に訪れる決戦の日までどのように進めるかは、プレイヤーに任されている。

100日間をどう過ごしたかによって、エンディングは変化するという。ちなみに「つるぎ姫」のブースはコエトコ会場の屋内にあった。会場によってブースの雰囲気がガラリと変わるのも、本イベントの魅力だろう。

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君はドッジボールをキャッチすることができるか? 「ドッジボール入門」

大規模なお祭り的インディーゲームイベントだからこそ、ここで「縁日の出し物」的な魅力を持ったインディーゲームにも触れておきたい。その筆頭は、石乃浦骨董店の「ドッジボール入門」だ!

タイトルの通り、ドッジボールの入門用ソフトとなっており、投げられたボールをタイミングよくキャッチするという内容。Nintendo SwitchのJoyConを使った体感ゲームになっているので、イベントの「縁日」的な雰囲気とマッチしていた。

そういえば筆者も小学生のころ運動が苦手だったので、ドッジボールで真っ先に狙われ、キャッチできずに悔しい思いをしたっけ……。あの時にこのソフトがあったなら、颯爽とボールをキャッチして大活躍できていたに違いない。

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懐かしのレトロゲームがもりだくさん! 「Depth Attack」「STEEPLE JACK」「岩石地帯」

また、「Depth Attack」「STEEPLE JACK」「岩石地帯」といった、レトロゲーム再現を前提とした複数の作品を展示していたMAGICBOXのブースも、「縁日」感を堪能できた。

「Depth Attack」は、駆逐艦を操作して水中の潜水艦を機雷で狙う潜水艦ゲーム。「STEEPLE JACK」は、ジャンプで上へ上へと昇っていくサイドビューのアクションゲーム。そして「岩石地帯」は、ひたすら隕石を倒し続ける全方位シューティング。いずれもレトロ・アーケードゲーム的な雰囲気を持っており、幼少期をアーケードゲームと8bitゲームで過ごした筆者にとって、懐かしさを感じずにいられないブースだった!

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爆弾を設置して誘爆! 爽快で楽しい爆破連鎖ローグライト「爆発連鎖ダンジョンボンバー」

お祭りといえば、かき氷に花火にくじ…と、とにかく美味しくて爽快で楽しい。そんな筆者の印象にピッタリなゲーム性をもったゲームが、作っちゃうおじさんの「爆発連鎖ダンジョンボンバー」だ。

爆弾を設置して誘爆させて地形や敵をまとめて吹き飛ばす! 非常に爽快感溢れる要素だが、それで終わりじゃない。爆弾によってデッキを構築するというローグライト要素が融合されている。爆弾に範囲拡大や特殊効果などといった要素を継承。最強の爆弾を作り出すという戦略性も体験できる。

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不正な「いいね」で推しを応援!? ユニークなクリッカー×ADV「Like Me」

お祭り的な雰囲気ももちろん楽しいが、「ぶらり川越 GAME DIGG2」は、インディーゲームイベントだ。なのでここからは、いかにもインディーゲーム的な、尖った魅力を感じたゲームを紹介したい。

その筆頭は、キリトの「Like Me」! 同作は、引きこもりの幼馴染をVTuberにして、フォロワー100億人を目指すというクリッカー×ADV。同作が魅力的なのは、あやしげな業者を使って不正に「いいね」を増やしていくという世界観もさることながら、作品内に用意されたSNSのクオリティが高い点だ! 何も言わずに見せられたら、本物のSNSだと思ってしまいそうなクオリティになっている。

このクオリティが、「SNS内で繰り広げられる展開」と「SNS外で繰り広げられるメタ展開」に説得力を与えており、世界観を深いものにしていると感じた。リリースが楽しみな一作だ。

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眠れない夜に部屋を探索する…静かな癒し! 「ながい夜の宇宙で」

「個人」によって作られるという点は、インディーゲーム最大の魅力だ。「個人」によって作られるからこそ、非常に個人的なテーマであっても、作品化することができる。ホイル焼き工房の「ながい夜の宇宙で」も、そんな作品だ。

同作は、眠れない夜をテーマにした2D探索アドベンチャーゲーム。主人公のノアは、「早く眠らなければ」という焦りと不安に包まれ、夜の部屋をさまよう。この感覚が非常にリアル。イベント会場はお祭り的な雰囲気だというのに、筆者は切なさから、すこし泣きそうになってしまった。

筆者も不眠に悩まされたことがあり、その時はなんとか緊張を解こう、落ち着こうと、眠るための方法を求めて家の中をあれこれ物色したことがある。その時の感覚が蘇り、そこへ本作の持つ、癒しの目線が沁み込んできたのだ。

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ドット絵とチップチューンが魅力! ローグライトRPG「GRIDROCK DUNGEON」

今回最後に紹介するのが、Junclitchの「GRIDROCK DUNGEON」。同作は、3×3のグリッド内に描かれた「主人公の思っていること」を「ケツイ」の消費によって実行に移し、敵と戦いつつマップを進んでいく…というローグライトRPG。ドット絵で描かれたグリッド、色数の抑えられたビジュアル、そしてかわいらしいけど、どこか不気味なキャラクターたち…と、非常に作家性の強さを感じた。

チップチューンを全面に押し出したBGMや効果音のセンスもいい。さらに、単にコマンドを選ぶのではなく、「主人公の思っていること」を「ケツイ」で実行していくというワードセンスがなんとも魅力的。どのような体験を与えてくれるのか、完成が楽しみな一作だ。

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他にないユニークな魅力を持ったインディーゲームイベント! 遠出してでも行く価値アリ

ここまで紹介してきたインディーゲームはどれも魅力的だと感じたが、もしかすると、別のインディーゲームイベントで触れたなら、また魅力の感じ方が変わったかもしれない。それくらい、「ぶらり川越 GAME DIGG2」はユニークな魅力を持っていた。昭和のお祭りがそのままハイテクに進化したような…「昭和パンク」とでもいうべき魅力。

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この魅力は、他のインディーゲームイベントでは得られないと思う。しかも、川越は小江戸と呼ばれ、蔵造りの町並みや食べ歩きなど、観光的な楽しさも味わえる場所だ。筆者の住んでいる場所からは片道2時間以上かかるのだが、正直な話、3回目が開催されるとなったら、確実にまた行くと思う。それぐらい楽しかった。今回行かなかった人も、次回はぜひ参加して欲しい。超オススメのインディーゲームイベントだ!

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「ぶらり川越 GAME DIGG2」公式サイト
https://burarikawagoegamedigg.jp/

ホラーに特化してゲームを作るインディゲーム作家。インディゲームデベロッパー株式会社ワーを一人でやってます。クリエイターとしてゲームライターとして講師として、そしてもちろんいちゲーマーとしてゲームとともに生きています。

※画面は開発中のものです。

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