2025年8月2日・3日に開催された、「アイドルマスター」のライブイベント「THE IDOLM@STER 765PRO ALLSTARS LIVE ~NEVER END IDOL!!!!!!!!!!!!!~」。すでにライブ後のレポートを掲載しているが、本稿では2日間の公演をまとめつつ、筆者が感じたことを中心にお届けする。

「アイドルマスター」は、2005年7月にアミューズメント施設向けゲーム(アーケードゲーム)として正式稼働を開始。その後、家庭用ゲームをはじめとして、ラジオ、テレビアニメ、モバイルコンテンツからステージイベントまでさまざまなクロスメディア展開を行っている。2006年に開催された「THE IDOLM@STER 1st ANNIVERSARY LIVE」からは、ライブイベントも本格展開。以降、キャスト陣によるライブステージは、派生したシリーズブランドを含め、恒例のイベントとなっている。
アーケード版以降、長年展開している765プロダクション(765プロ)のキャスト陣よるライブやイベントもさまざまな形で行われているなか、今回はアイドルマスターシリーズ20年間の歴史の節目を飾る、これまでの活動の集大成公演と位置づけられたもの。「765PRO ALLSTARS」(765AS)のキャスト12人が揃ったうえ、765プロの事務員である音無小鳥役の滝田樹里さんも出演し、「765PRO ALLSTARS+」(765AS+)13人が全員集結するライブとなった。
ちなみに、近年では合同ライブやフェスイベントなどの参加もあったが、765ASとしての単独ライブは、2022年7月に開催した「THE IDOLM@STER 765PRO ALLSTARS LIVE SUNRICH COLORFUL」以来3年ぶり。またこのときは客席からの歓声を控える公演となっており、その前は、2018年1月に行われた「THE IDOLM@STER ニューイヤーライブ!! 初星宴舞(はつぼしえんぶ)」までさかのぼるほど、歓声のある単独公演は久しぶりのものとなった。
Gamerでは、すでにDAY1とDAY2ともにレポートを掲載しており、どのような楽曲が披露され、ライブが進行していったかは、各レポート記事を参照していただきたい。本稿では2日間の公演を改めて振り返りつつ、筆者が感じたことを中心にお届けする。
出演者(敬称略)
中村繪里子 / 天海春香 役
今井麻美 / 如月千早 役
長谷川明子 / 星井美希 役
浅倉杏美 / 萩原雪歩 役
仁後真耶子 / 高槻やよい 役
平田宏美 / 菊地 真 役
釘宮理恵 / 水瀬伊織 役
原 由実 / 四条貴音 役
若林直美 / 秋月律子 役
たかはし智秋 / 三浦あずさ 役
下田麻美 / 双海亜美・真美 役
沼倉愛美 / 我那覇 響 役
滝田樹里 / 音無小鳥 役
フルメンバーが集結した765AS+が躍動!アイドルからの手紙も披露されたDAY1
今回のステージは、メインステージから中央と上手下手それぞれに花道が用意され、アリーナ後方で繋ぐようなセットに。そしてその花道には、光を示すような柄もあしらわれており、筆者もそうなのだが見る人が見ると、とある曲やとあるシーンを思い浮かべてしまうもので、このライブにおけるかける意気込みも伝わるもの。
DAY1の前説では、おなじみとなっている765プロダクションの社長を務める高木順二朗が挨拶。改めて、長きにわたるアイドル活動の集大成かつ大きな節目の公演と告知しつつ、その声にも力が入っているように感じられるものに。また、こちらもおなじみとなっている、事務員を務める音無小鳥から諸注意をアナウンス。さらに小鳥もステージに立つことを告知すると歓声がわき上がっていた。

公演の幕開けは、765ASによる「THE IDOLM@STER」。アーケード版時代から20年にわたって歌い続けられた「アイマス」を象徴するテーマソングでオープニングを飾る。歌い終わったあとはキャスト陣がそろいし、滝田さんも呼び込んで挨拶をするなか、アイドルとしても、キャストとしてもこの公演にかける意気込みが強いものであることを伺わせた。そして20年の感謝を込めてという振りがありつつ、ライブでは久々の「THE 愛」(中村さん、仁後さん、釘宮さん、若林さん)を皮切りに、本格的に展開されていく。



今回のライブでは、事前にプロデューサーライブアンケートを実施し、その一部を反映する企画も行われた。そしてDAY1序盤で披露されたのは「ぷちます!!-プチプチ・アイドルマスター-」エンディング曲である「オハヨ○サンシャイン」(長谷川さん、浅倉さん、たかはしさん)と、「PERFECT IDOL 02」(※アニメ「アイドルマスター」のBlu-ray&DVD第3巻における完全生産限定版特典CD)収録曲である「コーヒー1杯のイマージュ」(平田さん、下田さん、沼倉さん)の2曲。ようやく、と言っていいほど長年の時を経てライブ初披露が実現した2曲ということからも、ファンである“プロデューサー”の声が反映されたものと推察できる選曲となっていた。


MCパートでは、前述のアンケートにおいて語りたいエピソードを紹介しながら、20年の歴史を振り返るトークを展開。近年展開しているMRライブの話題あり、かつてのアーケード版の思い出ありとそれこそ歴史を感じるエピソードと軽妙なトークで進行。なかでも、Xbox 360版「アイドルマスター」における“覚醒美希”に触れ、長谷川さんの髪型も覚醒美希に寄せたものであったことや、アーケード版における律子の「メール☆プリーズ」(※アーケード版のプレイに連動し、アイドルからのメールが携帯電話に届くシステム)に触れ、律子をトップアイドルへ導くことを誓ったエピソードに、若林さんも共感していたあたりは、筆者としても懐かしさを感じるところがあった。

ライブが再開となり、アンケートを反映した楽曲として「Miracle Night」(中村さん、今井さん、仁後さん、釘宮さん、原さん)と、「ID:[OL]」(若林さん、滝田さん)の2曲を披露。「アイドルマスター プラチナスターズ」のDLC楽曲で人気も高い「Miracle Night」もさることながら、「ID:[OL]」については、律子がかつて小鳥とともに765プロの事務を請け負っていたという背景もあり、若林さんと滝田さんで事務員の姿を描いた楽曲を歌うというのも印象的。2人がノリノリで歌いつつ、高木社長と軽妙なやりとりをする一幕も。また、高木社長が「仲良きことは美しきことかな」と、かつて765プロの社長を務めていた高木順一朗(※順二朗は彼の従兄)が口にしていたセリフが飛び出したのもグッときたポイントだ。


クールに決めた「edeN」(浅倉さん、原さん、たかはしさん、下田さん)を経てのMCでは、再度アンケートにおいて語りたいエピソードをもとにしたトークに。ここでは「アイドルマスターSP」やアニメを見ての感想などが語られるなか、「SUNRICH COLORFUL」で下田さんが「スタ→トスタ→」を披露した際に分裂した(※髪型と衣装をあわせたダンサーとステージに立ち、亜美と真美2人としてのパフォーマンスをした)ことや、小鳥の過去にスポットがあたったコミック「朝焼けは黄金色」に触れ、滝田さんがさりげなくアニメ化を希望する一幕も。


文字通りの軽快なダンスナンバー「ダンス・ダンス・ダンス」(今井さん、長谷川さん、釘宮さん、沼倉さん)からライブが再開され、これに続いたのが浅倉さんと平田さんによる「Halftone」に。「菊地 真・萩原 雪歩 twin live“はんげつであえたら”」におけるデュエット曲であり、真と雪歩によるリアルなステージ披露はあったものの、浅倉さんと平田さんがライブで歌うのは、ここが初めて。キャストがステージに立って歌うことの魅力が存分に感じられるぐらいの、パワフルで熱く歌う姿と歌声に目と耳が離せないものとなっていた。


「アイドルマスター スターリットシーズン」の楽曲「夏のBang!!」(仁後さん、若林さん、たかはしさん、下田さん)も、ライブ初披露が実現。海辺の砂浜をイメージさせる映像が流れるなかで、陽気な夏を感じさせるような元気いっぱいのステージを展開。会場一体となって盛り上がる。続いた「VOY@GER」(中村さん、今井さん、長谷川さん、平田さん、原さん、沼倉さん)は、アイマスシリーズの2021年イメージソングかつ5ブランド合同楽曲として人気が高いうえ、ここでは「アイドルマスター シャイニーカラーズ Song for Prism」(シャニソン)と765プロコラボで登場した5人を含めた形での披露となった。


一旦MCパートに入りつつ、ライブ終盤までメドレー(「NEVER END IDOL!!!!!!!!!!!!! SPECIAL MEDLEY」)で駆け抜けることを告知。まずは765ASとして、アニメのテーマソングである「READY!!」と「CHANGE!!!!」という、耳なじみのある2曲をミックスさせた形での披露で、この段階では知らなかったはずのプロデューサーによるコールも、知っていたかのような適応ぶりで、盛り上げに一役買っていた。

このメドレーではソロのステージも織り交ぜられ、その先陣を切ったのは仁後さんによるやよいのソロ曲「キラメキラリ」。765ASにおけるライブの盛り上げ曲としても定番であり、幾多の会場を光り輝くオレンジのコンサートライトで染め上げてきたこの曲が、Kアリーナでも披露。オレンジの海とも言えるような光景のなかで躍動。

ステージには今井さんが登場し、仁後さんとのハイタッチをしつつ、歌ったのは「おはよう!!朝ご飯」。やよいの持ち歌でありつつ、千早がこの曲を歌うときは抑揚のない感じかつスタッカートのように言葉を細かく切って歌うような歌い方をしており、メカっぽく聞こえることがアイマスの黎明期には話題となっていた。イントロで察したのかざわつきが起きていたが、今井さんが表情を変えずにその歌い方を再現するとさらにざわつきが大きくなる。一方で1番を歌い終わったあとは、ほほを軽く叩き、笑顔が見える今の千早と思えるような、感情をのせた歌い方で歌唱する。ライブ冒頭の挨拶で千早が“笑顔”について触れていたのだが、それはこのためだったと思えるほどで、こうした選曲とステージができるのも、積み重ねてきた20周年の場だからと感じられるものだった。

活発なイメージのある響の、家庭的な一面をのぞかせる「しあわせのレシピ」を沼倉さんがお玉を手に歌うなかで、終盤では原さんが姿を見せ、その料理を食べるような貴音のそぶりを見せつつ、原さんは古風かつミステリアスな雰囲気も漂わせる貴音の可愛らしさものぞかせる「フラワーガール」、さらに浅倉さんはポップな曲調にのせて、ネガティブ思考な性格である雪歩が前向きな一歩を踏み出すような「何度も言えるよ」と、いずれも王道アイドル感のある楽曲を披露していく。



「おとなのはじまり」(若林さん、下田さん)は、大人の女性とは何かと考えるような乙女心を描いた楽曲であるなか、2人が時にはステージに横になるぐらい全身を使っての歌唱で、コミカルさで笑いを誘ったりコールの一体感も醸し出しながら、亜美と真美、律子が想像しているであろう大人な女性のセクシーさも垣間見えるステージを展開。さらに「shy→shining」(仁後さん、釘宮さん)は、「アイドルマスター ステラステージ」のとある場面で流れる楽曲であり、また“やよいと伊織”という人気の高い2人の組み合わせでの披露で、可愛らしさがありつつも心が染みいるようなステージとなった。


「The world is all one !!」(中村さん、浅倉さん、沼倉さん)は、「アイドルマスター2」に登場した楽曲であり、765プロを代表する曲のひとつでもあるが、コミック「アイドルマスター2 The world is all one!!」という作品があり、春香、雪歩、響のユニット「SprouT」にスポットが当てられている。楽曲と歌唱メンバーがマッチしたステージであり、感慨深さも感じられるもの。そしてライブの盛り上げ曲である「ザ・ライブ革命でSHOW!」(今井さん、長谷川さん、平田さん、原さん、若林さん、下田さん)で、さらに熱気を高めていった。


ここでBGM「TOWN」が流れるなか、一旦休憩タイムに。この「TOWN」は“てってってー”で広く知られているのだが、メドレーが後半へと進むにあたって、会場が一丸になるためと、場内のプロデューサーがこの「てってってー」を合唱する一幕も。ちなみに公式のセットリストにも「TOWN」は、全体の22曲目としてクレジットされており、20年を彩った曲のひとつであることを感じさせるものに。

メドレーの後半は滝田さんによる「空」から。小鳥の代表的なソロ曲であり、序盤の段階から一緒に歌うように滝田さんが促したり、これまでも歌唱したさまざな会場でもそうしたように、Kアリーナにもプロデューサーと一緒に虹を架ける。「Fermata in Rapsodia」(今井さん、原さん、たかはしさん)は、「アイドルマスター ミリオンライブ! シアターデイズ」(ミリシタ)における千早、貴音、あずさのボーカルユニット「ARCANA」の楽曲であり、3人揃ったステージで伸びやかに歌声を響かせた。


ここからはソロでのステージが続く。若林さんによる「Discord Area」はライブ初披露。独特な曲調にのせて、全身全霊を込めたことが伝わる歌声を振り付けで楽曲の世界観を表現する。長谷川さんはダンサブルなナンバーである「マリオネットの心」でかっこよく決めていく。平田さんによる「ヨーイドン!!」は、2013年の「プチます」楽曲(※「PETIT IDOLM@STER Twelve Seasons! Vol. 8 菊地真&まこちー」)であるなか、ついにライブでの初披露が実現。歌詞にあわせて花道に駆け出すところもありつつ、終始さわやかな空気感を作り出して歌っていた。



下田さんによる「ジェミー」は真美のソロ曲で、少し大人びてきた真美の姿を伝えるように歌う。釘宮さんによる「ピンクローズアプローズ」もライブ初披露で、優しさを感じる曲調のなかに強い意志も込められているような楽曲で、ステージでは美しさも感じられるような雰囲気で魅了する。そしてたかはしさんによる「隣に…」は、壮大なバラードソングで、これまでも聴く人を引きつけてきた力強さと伸びのある歌声を、このKアリーナでも披露し、大きな拍手に包まれる。



メドレーにおけるソロのラストは、中村さんによる「I'm yours」。ポップなロックソングを真っ直ぐに歌い進めるなか、初披露の「SUNRICH COLORFUL」では叶わなかった、歌詞にあわせて場内のプロデューサーが春香の名前を呼ぶシーンは、それを聞いた中村さんの満面の笑みも含めて印象に残るものとなった。

劇場版「THE IDOLM@STER MOVIE 輝きの向こう側へ!」のエンディング曲である「虹色ミラクル」(長谷川さん、平田さん、滝田さん)を経て、滝田さんを含む765AS+での「Colorful Days」に。曲中にアイドルのイメージカラー12色が歌詞に盛り込まれており、それぞれの色キャストが口にしたあと、最後に滝田さんが歌うという、そのときの歌詞も含めてグッとくるもの。ラストにカメラに向かって順番に回るダンスもゲームの振り付けにちなんだものだが、13人となると壮観であった。


暗転ののち、スクリーンに「これまで支えてきてくれたプロデューサーさんへ」との文字が映し出され、ステージでは、アイドルがプロデューサーに向けた感謝の気持ちを伝える内容の手紙が読み上げられる。アイドルたちそれぞれの個性を感じさせつつ、ひとりひとりの言葉が心に染みいり、そして涙腺を刺激する内容で、会場もじっと聞き入っていた。そして最後に今井さんが千早の手紙を読み最後に差し出すと、ここで歌われたのは「約束」。765ASとして屈指のバラードソングであり、楽曲そのものもエモーショナルな気持ちにさせてくれるものであるが、手紙の内容を聞いたあとだと、それがさらに増幅されるもので、前が見えず歌声だけが耳から心に入ってくるという感覚になるもの。


大きな拍手が巻き起こるなかで、キャスト陣が降壇。アンコールの声があがるなかで、スクリーンに高木社長が映し出され、業務連絡と題した今後の展開に関するさまざまな情報を告知。それを経てのアンコールで歌われたのは「私たちはずっと…でしょう?」。アニメでも印象深い楽曲を、765ASのキャスト陣が歌い進めるなかで、途中からは滝田さんも呼び込みフルメンバーでの披露となった。

ステージに勢ぞろいしたキャスト陣が、それぞれ挨拶として披露した楽曲の振り返りや感謝の言葉を送りつつ、DAY2に向けた意気込みを多く語られた。そして締めくくりとして歌われたのは「M@STERPIECE」。劇場版の主題歌であり、アイドルマスターシリーズを象徴するような楽曲でもあるこの曲を、劇場版で披露したステージをイメージさせるセットで歌われるという、あのシーンをほうふつとさせるものというのも、しみじみとくるもの。DAY1にして終始幸福な気持ちになれるライブであったのと同時に、DAY2の期待も増すなかで舞台を移した。


20年分の思いを込めたステージで“お姫さまティアラ”に涙するDAY2
DAY2も冒頭は、高木社長と小鳥による前説から始まり、オープニング映像を経てライブがスタート。皮切りはDAY1と同じく765ASによる「THE IDOLM@STER」となったが、DAY2では曲の途中から滝田さんも参加し、765AS+としての披露に。

アイドルとしての挨拶も、キャストとしての挨拶もより気合いと思いの入ったものとなっており、序盤からすでに感激してしまうようなトークもありつつ、ライブパートへと進んでいく。

DAY1と同様にプロデューサーライブアンケートの声をもとにした楽曲披露となり、まずは「GO MY WAY!!」(中村さん、浅倉さん、仁後さん、若林さん、下田さん)から。Xbox 360版の「アイドルマスター」から登場し、プロモーションビデオでも使用されていた楽曲であることから耳なじみもあり、765プロを代表する曲のひとつであるなか、5人が軽快に歌いつつ、終盤は場内のプロデューサーと大合唱をして、一体感を高めていく。

アンケートの声を反映した楽曲披露が続き、あらかじめ歌唱メンバーとして千早と美希のデュオがスクリーンに表示されると、察したところもあるのか歓声が沸き、そして特徴的なイントロが流れ、確信に変わったところで大歓声に。ここで歌われたのは「relations」(今井さん、長谷川さん)。こちらもXbox 360版の「アイドルマスター」から登場した楽曲で、美希の持ち歌。もっとも、CD「THE IDOLM@STER MASTERWORK 02」では美希と千早のデュオで収録されているほか、2人にスポットが当てられたコミック「アイドルマスターrelations」もあり、2人での「relations」が見たいという声が大きかったと推察できるもので、それがついに実現。クールな雰囲気を漂わせつつも、情熱と感情を込めた歌唱をもって披露し、目と耳が離せないようなステージとなっていた。

続いての「MOONY」(釘宮さん、若林さん、たかはしさん、下田さん)は、ユニット「竜宮小町」の楽曲。冒頭や間奏での伊織、亜美、あずさ、律子が4人の絆を感じさせるような掛け合いがありつつ、ポップな曲調にのせて4人でステージに立って歌うという光景そのものにグッとくるところがあった。

MCパートではDAY1と同様に、事前アンケートでプロデューサーが語りたいエピソードを紹介するトークに。海外のプロデューサーさんによるエピソードのなかで、アーケードゲーム「アイドルマスター TOURS」(ツアマス)をプレイしたという話題に触れ、今井さんの「ツアマス」プレイのエピソードが飛び出していたのをはじめ、初めてのアイマス単独ライブがアイドル自らステージに立った「THE IDOLM@STER MR ST@GE!! MUSIC♪GROOVE☆ENCORE」の亜美・真美公演だったこと、SNSで「アイマス」のイラストを投稿したのをきっかけに「アイマスEXPO」へサークル参加したこと、2017年のプロデューサーミーティング(「THE IDOLM@STER PRODUCER MEETING 2017 765PRO ALLSTARS -Fun to the new vision!!-」)をきっかけに、シリーズ通算30回以上もライブに通っていること、「アイドルマスターSP」で出会った雪歩に背中を押してもらったなどといった、それぞれに思い出となるエピソードが語られていった。また、マンガ「アイドルマスター relations」を読んで、今井さんと長谷川さんの歌唱で見たいという、それが叶ったタイムリーなエピソードも紹介される。

ライブ再開後は、アンケートをもとにした楽曲の披露で歌われたのは「私はアイドル♡」(平田さん、釘宮さん、滝田さん)。Xbox 360版「アイドルマスター」からの登場曲で、持ち歌となっている伊織はもとより、真と小鳥もこの曲を歌うということに「おっ」と思うところもある。そしてステージでは、キャスト3人が限りなくゲーム準拠と思えるぐらいに動きの多い振り付けで披露したことも、懐かしさも覚えるようなコールが飛んでいたことも、どこか懐かしさを感じさせるものに。

765ASのメンバーによるライブ披露は約10年ぶりとなったバラードナンバーの「LOST」(原さん、たかはしさん、沼倉さん)では、優しくも切なさを感じさせる楽曲で落ち着いた空気感を作り出し、「YES♪」(中村さん、平田さん)ではオリジナルメンバー2人での歌唱で、春香と真としての掛け合いも含めて明るくさわやかな雰囲気で包み込み、花道で語りかけるように歌っていた。そして「チクタク」(長谷川さん、浅倉さん、仁後さん)は、オリジナルメンバー3人揃っての披露が実現。新たな一歩を踏み出すバラードソングを優しい歌声をもって届けていた。



MCパートでは、引き続き語りたいエピソードが紹介され、ゲームにおける伊織とのファーストコンタクトでの印象や、初プレイで祖母が「三浦あずささんがいいんじゃない」という鶴の一言で、今でもあずさのプロデューサーでいられているといったこと、「フラワーガール」の歌詞についてや、「アイドルマスターSP」での響に励まされたこと、「アイマスEXPO」や「はんげつであえたら」で、アイドルそのものに出会えたことなどをはじめとして、アニメで小鳥の「空」を聴いて気に入り、ライブビューイングで滝田さんが歌唱している姿に感動し、現地で聴くことに憧れているというエピソードでは、実際に会場に来場していたようで、大きな拍手に包まれていた。

ライブが再開となり、まず披露されたのは「Little Match Girl」(今井さん、浅倉さん、釘宮さん、原さん)で、夜の街明かりや粉雪が舞い落ちるような映像を背景に、大人びた恋愛ソングを歌っていく。続いての「shiny smile」(中村さん、若林さん、たかはしさん、沼倉さん)は、Xbox 360用「アイドルマスター ライブフォーユー!」からの楽曲であり、さわやかな風を吹き込み笑顔にしてくれるような楽曲。「アイドルマスター2」では響の持ち歌ということもあったのか、冒頭では沼倉さんがステージ上段で歌い出しを担ったのも印象的。一方で曲が進むと4人がステージに集まり、アイドル同士で会話するような振り付けで歌うような日常感もまた染みいるような光景だった。


「エージェント夜を往く」(今井さん、仁後さん、平田さん、下田さん)は、アーケード版「アイドルマスター」からある真の持ち歌であり、アダルティな雰囲気と疾走感あふれる楽曲。そして、この曲を亜美・真美に歌わせたとき、舌っ足らずなために“溶かしつくして”が“とかちつくちて”と聞こえることが、動画サイトを中心にかつてのネット上で大きな話題となったことがある。特徴的なイントロでも歓声があがっていたが、前述の部分を下田さんが歌うと、そこでも場内が沸くのと同時に、懐かしさも感じさせるものだった。

ここで961プロのロゴが映し出され、大歓声に包まれながら歌われたのは「REALIZE!!!」(長谷川さん、原さん、沼倉さん)。「961 PRODUCTION presents 『Re:FLAME』 追加公演」にてプロジェクト・フェアリーが歌った楽曲であり、キャストの3人としのライブ披露は初めて。派手なレーザー演出や、激しさも感じさせるダンスパフォーマンスを交えながら、かっこよくきめていった。

熱気さめやらぬ雰囲気で、ここまでを振り返るトークを行いつつ、DAY1と同様に「NEVER END IDOL!!!!!!!!!!!!! SPECIAL MEDLEY」と題したメドレーパートに。皮切りとなる765ASによる「READY!!&CHANGE!!!!」に続いたのは、中村さんによる「乙女よ大志を抱け!!」で、クラップやコール、特に象徴的な「レベルアーップ!」なども含めて、さらなる一体感を生み出していく。さらに仁後さんは「キラメキラリ」で、この公演にてソロで歌う曲では唯一両日とも同じ曲となったなか、再度Kアリーナを光り輝くオレンジ色のコンサートライトで染めていった。




「きゅんっ!ヴァンパイアガール」(浅倉さん、釘宮さん)では、惑わせるような魅惑の世界観を、特徴的な歌詞とともにかわいらしく歌う。たかはしさんは「I Do」をライブ初披露。大人な雰囲気の曲調にセクシーかつキレのあるダンスや振り付けを織り交ぜつつ、伸びやかに響く歌声をもって魅了していく。下田さんは亜美のソロ曲「YOU往MY進!」で、タオルを手にして振りながら、ステージを駆けながら全身を使ったパフォーマンスを披露する。



若林さんによる「いっぱいっぱい」は、765AS屈指のコール曲といってもいいほどの盛り上がり曲。今回は、後のトークで若林さんが終盤の煽りを入れられなかったというほど、20年の思いを解き放ったようなコールがKアリーナ全体に響き渡るものとなっていた。そんな熱気を落ち着かせるように、滝田さんは「翼」を歌う。マンガ「朝焼けは黄金色」5巻の特装版付属のCDに収録されている楽曲であり、優しい歌声が心に染みいるステージとなっていた。


DAY1とは別メンバーでの「ザ・ライブ革命でSHOW!」(中村さん、浅倉さん、仁後さん、釘宮さん、たかはしさん、沼倉さん)で再度盛り上げを作りつつ、休憩タイムに。「TOWN」が流れ、「てってってー」の大合唱をしたとき、ステージも客席もみんな腕を横に振るなか、ステージ上で若林さんがひとりさりげなく「エージェント夜を往く」の振り付けで踊っていたことが目を引いていた。


メドレーの再開となり、まずは長谷川さんによる「Day of the future」。疾走感と近未来感があふれるトランスサウンドにのせて、長谷川さんがダンサブルなステージを展開。浅倉さんは「プルメリアの花」をライブ初披露。ポップな曲調のなかでも、仲間との絆と感謝の気持ちを強く込めていることが伝わるような浅倉さんの歌唱に、場内はじっと聴き入っていた。


「アイドルマスター ワンフォーオール」で登場した「Good-Byes」(仁後さん、原さん、下田さん)もライブ初披露。アップテンポなロックソングにのせて、別れと出会い、そして新たな一歩を踏み出す楽曲を軽快に歌う。「MUSIC♪」(平田さん、若林さん、たかはしさん、沼倉さん、滝田さん)は、「アイドルマスター シャイニーフェスタ」のメインテーマとして登場した楽曲であり、このステージを心から楽しんでいる様子がうかがえるようなパフォーマンスをみせていた。


メドレーも終盤となって、ソロでの楽曲披露が続く。まずは釘宮さんによる「DIAMOND」から。曲調としての心地よさや、大人っぽさと可愛らしさを併せ持つような楽曲を歌うなかでは、時が止まったように、釘宮さんだけにライトがあてられ、場内の空気が静寂に包まれるという、アイドルとしての神々しい輝きを示すような演出にもグッときたところがある。続いた平田さんによる「tear」では、いわゆる別れを描いた楽曲を、かっこよくも切なさも感じさせる歌声を持って披露。


沼倉さんによる「Next Life」は、これまでも幾多の場面で魅了し続けたダンサブルなステージを展開したうえ、今回は終盤にこれまでの響の楽曲の振り付けを取り入れたダンスパフォーマンスを実施。それを笑顔も見えるぐらいの穏やかな表情で行っていたのも目を引いていた。原さんによる「風花」も、和風でミステリアスさも醸し出す曲調から、真っ直ぐに響くような歌声で魅了し続けた楽曲であり、美しさとりりしさを前面に押し出しながら歌っていた。


ソロでのラストは今井さんによる「蒼い鳥」。アーケード版「アイドルマスター」における千早の持ち歌で、千早の代表的な楽曲のひとつ。この曲はロングバージョンとなる、バラード色を強めた「蒼い鳥(M@STER VERSION)」のイメージも強いのだが、今回披露されたのは、少しテンポの早いゲームバージョンとなるもの。千早の原点ともいえるバージョンで歌い、最後のロングトーンもひときわ長く感じられるほど思いを込めていることが伝わるものとなっていた。

ここで「アイドルマスター スターリットシーズン」の楽曲である「GR@TITUDE」(中村さん、今井さん、長谷川さん)を歌い、出会った仲間との絆を描いた楽曲を届ければ、キャスト13人がステージに姿を見せ、765AS+としての「i」でメドレーを締めくくる。


ステージ中央に13人が揃って、最後の曲と告知して歌ったのは「カーテンコール」。これまでの歩みや未来に向かっていくことを描いた楽曲を、ステージや花道を歩いたり走ったりしつつ、さまざまな場所から歌声を届けていった。

アンコールの声があがるなか、スクリーンには、プロデューサーが765プロに来た日に撮影したという、アイドルたちのビデオレターが上映。アイドルそれぞれがプロデューサーに対する期待や、この先に向けた意気込みを語っていくなか、最後に登場した春香がメッセージを語るなかで、プロデューサーからもらったプレゼントとして、手にしたティアラが映し出されると、場内からざわつきが起きる。

「アイマス」シリーズのなかでは“お姫さまティアラ”という、アイドルが身につけられるアクセサリーが、いくつかのタイトルで登場する。その原点は、アーケード版「アイドルマスター」において、「最初のファンである、俺(※プロデューサー)からのプレゼント」というメッセージとともに、アクセサリーとしてプレゼントされるもの。そのことを覚えている歴の長いプロデューサーほど、涙腺を刺激するようなメッセージにもなっていた。
そしてビデオレターの春香は、いつか765プロのみんなでトップアイドルになれるときがきたら、みんなでこのティアラを付けてステージに立てたらいいな、と願望を語る。
こうしてビデオレターの上映が終わり、特徴的なイントロで察したのか歓声が沸くなかで歌われたのは「Destiny」。「アイドルマスター ワンフォーオール」の楽曲であり、アイドルとプロデューサーの出会いの奇跡や運命、そしてこの先も進んでいくことをイメージができる曲というなかで、普通に聴いていてもエモーショナルな気持ちにさせてくれるのだが、ステージに登場した765ASの12人の頭には、輝くティアラが。
振り返れば冒頭の高木社長の挨拶でも“トップアイドルが勢ぞろいしている”と語っていたのだが、そのトップアイドルとしてステージに立っていることを意味しているのは明らかであり、なおのこと感慨深く、今までの出来事が走馬灯のように思い浮かび、そして自然と涙が出てくるような光景が広がっていた。

滝田さんも姿を見せ、13人がそれぞれ挨拶を行っていく。大きな節目となる公演の締めくくりであり、ここにかけてきた思いもそれぞれにあることが伺えるぐらいに、時には涙で、時には真剣な表情で、時には笑顔で、そして時には笑いも起きるような、飾らない言葉で思いの丈を伝えていく。と同時に、この先も続いていく先のこと、未来のことも感じさせる言葉もたくさんあるものとなっていた。

改めて最後の曲となったのは「M@STERPIECE」。DAY1と同じにはなったが、これ以上ない最高傑作なステージを締めくくるにふさわしい楽曲だと感じられる光景となっていた。キャスト陣が降壇したあと、その余韻に浸れるような楽曲「まっすぐ」が流れるなか、ティアラを付けたアイドルたちのイラストとともにエンドロールが流れ、2日間の公演の幕を閉じた。


20年の“愛着と思いの強さ”が積み重なり、新たな未来に踏み出す集大成のステージ
かねてから“20年間の歴史の節目を飾る、これまでの活動の集大成公演”とうたっていたが、その通りの公演だった、というのが率直な感想としてある。20年間で歌い紡いできたさまざまな楽曲のなかで、ようやくライブ初披露に至った楽曲もあれば、幾多のステージで歌い続けてきた名曲もあり、それを全身全霊というぐらいのパフォーマンスを持って披露し、アイマスや765ASとしての魅力を存分に味わえるものとなっていた。
私事で恐縮であるが、アーケード版「アイドルマスター」のロケテスト時代から親しんでいる筆者から見れば、年月を重ね、節目の周年を迎えるほど“ここまで続くと思わなかった”“ここまでブランドが増えてアイドルも増えるとは思わなかった”と思い、ライブについても正式稼働後の赤羽会館のイベントや「1st ANNIVERSARY LIVE」から見ている身からしても、“イベントで歌を歌う”から“本格的なライブイベント”になっていき、それを重ねていくことで“ここまで規模が大きくなるとは思わなかった”“こんな大きな会場でできるとは思わなかった”ということを幾度も感じている。そして今回の公演で言うのであれば、20周年の節目に、765AS+が誰一人かけることなくフルメンバーで揃ったライブイベントが行われるとは思わなかった、しかも相応の会場規模があるKアリーナの最上階であるLEVEL7までも埋まるぐらいの来場者で、というのも正直な感想としてある。

外側から見ている立場ではあるが、「アイマス」シリーズと765ASとしての展開が20年間順風満帆だったかといえば決してそんなことはなく、これで一区切りなのではと感じた場面もいくつかあった。そして20年走り続けられたことについて、新たに生み出されたブランドの存在があったからこそと思うところもある。ただ、支えになっている根底として筆者個人として感じているのは“愛着と思いの強さ”。それはキャストだけではなく、ファンであるプロデューサー、関わるスタッフやクリエーターも含めてであり、それは「アイマス」がまだ知る人ぞ知る存在であったころから変わりはないように思うのと同時に、それが少しずつ大きくなって今に至っているとも感じている。今回の公演も変わりはないと思いつつ、20年間積み重ねられてきた愛着と思い、そして育まれてきた絆は、何よりも大きく強いと、ステージや客席の光景を見て感じられるものだった。
公演テーマは「憧れは、終わらない」。“アイマスと出会って人生が変わった”“アイマスが好きで……”“アイマスに憧れて……”のような話も少なからず聞こえてくるなかで、その憧れというのを体現した765AS+としてのステージであり、21年目、そして“終わらない”その先の未来に向けた新たな一歩を踏み出す公演と思えた次第だ。

プロデューサー歴20.5年でお気に入りは双海亜美・真美なライターの印象的なシーン(余談)
また余談ではあるが、筆者個人として印象に残る場面もあったり、曲を聴いていると思い返すこともいろいろとある。前述のように、歴だけは長く古い側の人間であるため、メドレーの休憩中にアンケートのような呼びかけもあったのだが、DAY1での「1st ANNIVERSARY LIVE」に来場したプロデューサーであったり、DAY2でのアーケード版をプレイしたことのあるプロデューサー歴20年の方と呼びかけられたときに、ささやかに軽く手をあげていたり、そのDAY2での問いに斜め後ろの席で高々とコンサートライトを掲げている方がいたので振り返ってみたら、ロケテストのときにアテンドしていたスタッフの方だったこととか、そのロケテストの1回目は2004年12月なので、筆者のプロデューサー歴20周年は2024年12月であり、今は厳密に言うと20.5年ぐらい……とかめんどくさいことを言い出しそうになるとか、話しがそれたので元に戻すと、やはりアーケード版や家庭用ソフトの黎明期時代の楽曲での思い出が強く、DAY2のメドレーにおけるソロでのラストがゲームバージョンの「蒼い鳥」だったのは前述の通りなのだが、アーケード版のプロモーションムービーの終盤で、アイドルの持ち歌9曲がそれぞれダイジェストに流れるなかの最後が「蒼い鳥」であり、その曲のままムービーが終わるという内容だったので、なんとなくではあるがその映像のことを思い出していたこととか、まさか20周年の集大成公演と位置づけた場で、今井さんによる千早の「おはよう!!朝ごはん」をライブで見ることができると思わず、これをできることこそが「アイマス」のライブらしいと感じたこととか、筆者が「アイマス」の個別記事を最初に書いたのは、東京ゲームショウ2008のイベント「『THE IDOLM@STER SP』Presents 765プロダクション新曲発表会 in TGS 2008.10.11」のレポートだったので、「Colorful Days」を聴くと、今でもそのときのことを思い出すこととか、「The world is all one !!」であれば、2010年に行われた「THE IDOLM@STER 5th ANNIVERSARY The world is all one !!」で、会場となった幕張メッセイベントホールを見て、当時としてみればこんなに大きな会場でライブをするのか……と個人的に感激したり、「アイドルマスター2」の発表や浅倉杏美さんが萩原雪歩役として登場したときの空気感と会場の光景も思い出すところがあったり、ほかにもこの曲はあのライブで見た、あの会場まで遠征した……といったことも思い出せるなど、やはり思い出は曲とともに刻まれると感じたり、思い出話だけではなくライブの話しをするならば、DAY1の手紙からの「約束」もさることながら、DAY2の“お姫さまティアラ”の演出は、歴が長いプロデューサーほど息ができなくなるというぐらいのものであり、筆者も言葉で表すならば「これずるいわ……(涙)」という感じで、前述のようにこれまでの出来事が走馬灯のようによみがえってきたことがあったり、DAY2のラストはそのまま終わってもいいところに、エンドロールで「まっすぐ」が流れてきたのを聴いて、Xbox 360版「アイドルマスター」のエンディングを思い返しつつも、やはり万能感があると感じたり……と、本当に語り尽くせないところがまずある。

そして、筆者のお気に入りのアイドルが双海亜美と双海真美ということを踏まえても印象的なところはある。ちなみに2人は双子姉妹で、元気で明るいいたずら好きな性格の持ち主。何が飛び出してくるかわからない“びっくり箱”のようなアイドルとも言える。
下田さんによるDAY2での挨拶でフェイントやアドリブを入れて盛り上げを作っていたのをはじめとして、「おとなのはじまり」では若林さんのやりとりもさることながら、時には横になったり、時にはウォーキングでのセクシーアピールをしたり、いたるところで場内のプロデューサーに向けて煽りを入れていたのをはじめとして、「エージェント夜を往く」の“とかちつくちて”は、亜美・真美に注目が大きく集まった出来事であったことが思い出されるなか、これまでも下田さんがライブで歌う機会も相応にあったが、おそらく10年ぶりのアイマスライブ披露というところでの嬉しさもあったこととか、それだけではなく、サビ前のこぶしをきかせた歌い方は、複数人で歌っているにもかかわらずハッキリと聞き取れるぐらいだったこととか、そんなこぶしをきかせた亜美・真美であれば「relations」もオススメ度は高いと個人的には感じていることとか、亜美の参加曲「コーヒー1杯のイマージュ」は披露する機会がなかなかないと思いつつ、まさかオリメン3人で披露が実現するとは思っていなかったので嬉しかったこととか、DAY1のお手紙で亜美と真美それぞれに用意されていたうえに、成長した2人と感じさせるメッセージで、それこそ20年の亜美と真美のことが思い返せるぐらいに感慨深かったこととか、「M@STERPIECE」の最後に中央の花道をキャストが2人ずつ並んで歩いてステージに帰って行く際、下田さんだけは亜美と真美と手を繋いでいるかのごとく、両腕を大きく伸ばしてひとり歩いていた光景に嬉しさグッときたところとか、DAY2における終盤の挨拶で、明らかに感激している様子でのコール&レスポンスや、平田さんを巻き込んだ小芝居で笑いを誘ったのも、集った同僚同士で友達になってほしいという思いとともに、自分の行動で特別な一日に変えてほしいと伝えていたのも、下田さんらしさを感じるところがあったというのがまずある。

なかでも特に印象的だったことは、「ジェミー」と「YOU住MY進!」が披露されたこと。DAY1で歌った「ジェミー」は真美のソロ曲で、少し大人びた、そして乙女心も感じさせるような楽曲で、曲調もキュート感のあるアイドルソングを感じさせるもの。ステージでも“真美がアイドルしている”と素直に思えるぐらいの、正統派や王道と頭に付くような、可愛らしいアイドルの真美を感じさせるステージを行っていた。

一方のDAY2で歌った「YOU住MY進!」は亜美のソロ曲で、パワフルで元気というのを前面に押し出したタオル曲。下田さんが花道で煽りながら歌ったかと思いきや、突然の電池切れで倒れ、場内の応援を受けて立ち上がるというヒーローショーをほうふつとさせる演出も織り交ぜながら、とにかく自由で元気な亜美を感じさせるステージとなっていた。

どちらも10年ぶりぐらいのライブ披露で久々に見ることができたというのもあるのだが、もともとアーケード版「アイドルマスター」などのシリーズ初期では、亜美と真美は1人が分裂したかのような2人であり、「双海亜美」としてかわりばんこをしながらステージに立つという形だったが、展開が進むにつれて亜美と真美が個別に扱われるようになり、髪型にも変化が現れたりと、根底にある性格は変わらないものの、個性も表れるようになるなかで、それぞれに与えられた個性を示すような象徴的な楽曲と個人的には感じており、2人の成長を節目の大舞台で見られたことに嬉しさを感じたところがあったのと同時に、2人のことを長く体現し、そして輝かせ続けた下田さんならではのステージと感じられた次第だ。
DAY1セットリスト
01.THE IDOLM@STER/THE IDOLM@STER 765PRO ALLSTARS
02.THE 愛/中村繪里子/仁後真耶子/釘宮理恵/若林直美
03.オハヨ○サンシャイン/長谷川明子/浅倉杏美/たかはし智秋
04.コーヒー1杯のイマージュ/平田宏美/下田麻美/沼倉愛美
05.Miracle Night /中村繪里子/今井麻美/仁後真耶子/釘宮理恵/原 由実
06.ID:[OL]/若林直美/滝田樹里
07.edeN/浅倉杏美/原 由実/たかはし智秋/下田麻美
08.ダンス・ダンス・ダンス/今井麻美/長谷川明子/釘宮理恵/沼倉愛美
09.Halftone/浅倉杏美/平田宏美
10.夏のBang!!/仁後真耶子/若林直美/たかはし智秋/下田麻美
11.VOY@GER/中村繪里子/今井麻美/長谷川明子/平田宏美/原 由実/沼倉愛美
NEVER END IDOL!!!!!!!!!!!!! SPECIAL MEDLEY
12.READY!!&CHANGE!!!!/THE IDOLM@STER 765PRO ALLSTARS
13.キラメキラリ/仁後真耶子
14.おはよう!!朝ご飯/今井麻美
15.しあわせのレシピ/沼倉愛美
16.フラワーガール/原 由実
17.何度も言えるよ/浅倉杏美
18.おとなのはじまり/若林直美/下田麻美
19.shy→shining/仁後真耶子/釘宮理恵
20.The world is all one !!/中村繪里子/浅倉杏美/沼倉愛美
21.ザ・ライブ革命でSHOW!/今井麻美/長谷川明子/平田宏美/原 由実/若林直美/下田麻美
22.TOWN/中村繪里子/浅倉杏美/仁後真耶子/釘宮理恵/たかはし智秋/沼倉愛美/滝田樹里
23.空/滝田樹里
24.Fermata in Rapsodia/今井麻美/原 由実/たかはし智秋
25.Discord Area/若林直美
26.マリオネットの心/長谷川明子
27.ヨーイドン!!/平田宏美
28.ジェミー/下田麻美
29.ピンクローズアプローズ/釘宮理恵
30.隣に…/たかはし智秋
31.I'm yours/中村繪里子
32.虹色ミラクル/長谷川明子/平田宏美/滝田樹里
33.Colorful Days/THE IDOLM@STER 765PRO ALLSTARS+
34.約束/THE IDOLM@STER 765PRO ALLSTARS
35.私たちはずっと…でしょう?/THE IDOLM@STER 765PRO ALLSTARS+
36.M@STERPIECE/THE IDOLM@STER 765PRO ALLSTARS+
DAY2セットリスト
01.THE IDOLM@STER/THE IDOLM@STER 765PRO ALLSTARS+
02.GO MY WAY!!/中村繪里子/浅倉杏美/仁後真耶子/若林直美/下田麻美
03.relations/今井麻美/長谷川明子
04.MOONY/釘宮理恵/若林直美/たかはし智秋/下田麻美
05.私はアイドル♡/平田宏美/釘宮理恵/滝田樹里
06.LOST/原 由実/たかはし智秋/沼倉愛美
07.YES♪/中村繪里子/平田宏美
08.チクタク/長谷川明子/浅倉杏美/仁後真耶子
09.Little Match Girl/今井麻美/浅倉杏美/釘宮理恵/原 由実
10.shiny smile/中村繪里子/若林直美/たかはし智秋/沼倉愛美
11.エージェント夜を往く/今井麻美/仁後真耶子/平田宏美/下田麻美
12.REALIZE!!!/長谷川明子/原 由実/沼倉愛美
NEVER END IDOL!!!!!!!!!!!!! SPECIAL MEDLEY
13.READY!!&CHANGE!!!!/THE IDOLM@STER 765PRO ALLSTARS
14.乙女よ大志を抱け!!/中村繪里子
15.キラメキラリ/仁後真耶子
16.きゅんっ!ヴァンパイアガール/浅倉杏美、釘宮理恵
17.I Do/たかはし智秋
18.YOU住MY進!/下田麻美
19.いっぱいいっぱい/若林直美
20.翼/滝田樹里
21.ザ・ライブ革命でSHOW!/中村繪里子/浅倉杏美/仁後真耶子/釘宮理恵/たかはし智秋/沼倉愛美
22.TOWN/今井麻美/長谷川明子/平田宏美/原 由実/若林直美/下田麻美/滝田樹里
23.Day of the future/長谷川明子
24.プルメリアの花/浅倉杏美
25.Good-Byes/仁後真耶子/原 由実/下田麻美
26.MUSIC♪/平田宏美/若林直美/たかはし智秋/沼倉愛美/滝田樹里
27.DIAMOND/釘宮理恵
28.tear/平田宏美
29.Next Life/沼倉愛美
30.風花/原 由実
31.蒼い鳥/今井麻美
32.GR@TITUDE/中村繪里子/今井麻美/長谷川明子
33.i/THE IDOLM@STER 765PRO ALLSTARS+
34.カーテンコール/THE IDOLM@STER 765PRO ALLSTARS+
35.Destiny/THE IDOLM@STER 765PRO ALLSTARS
36.M@STERPIECE/THE IDOLM@STER 765PRO ALLSTARS+
THE IDOLM@STER(TM)& (C)Bandai Namco Entertainment Inc.
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