フロム・ソフトウェアとバンダイナムコエンターテインメントが共同開発するアクションRPG「ELDEN RING」のダウンロードコンテンツ「ELDEN RING SHADOW OF THE ERDTREE」が6月21日の0時に全世界同時解禁。それに先駆け、いち早くプレイを行ったライターが、新たな舞台“影の地”の様子をレポートする。
1週間ソロで探索しても終わらないエリアの奥行き

先行プレイを始めて約1週間ほどで、影の地の全貌がようやく掴めた。これは私がスローペースで、かつ探索を細かく行うタイプであることを踏まえた上で参考にして欲しい日数だ。マップの大きさだけならリムグレイブ+α程度だが、地形が平坦なリムグレイブと比べると影の地は高低差がかなり激しく、上下に配置された要素がかなり多い。まだ見ぬ要素もあるので、マップ全域はもっと果てしなく大きい可能性もある。
ただエリア間の繋がりを探るだけでも一苦労だったため、「どうしたらあそこに行けるだろう?」という好奇心、謎への追求という意味では探索の面白さは本編以上かもしれない。


登場する敵、エリアのギミック。ロケーションなどなど。すべてが新鮮でほぼ新規なので、単純な焼き回しのエリアでは一切ない点は、DLC発売までの年月の長さを感じるばかり。当然、新しい武器種も追加され、見たことのない防具やタリスマンも豊富にあった。
取得する度に新しい発見があるので、アップデートで追加された「初めて入手したアイテムに!を表示する」「最近入手したアイテムを専用タブで確認する」にはかなり助けられた。ちなみに「最近入手したアイテムを専用タブで確認する」は直近で入手したアイテムを5個×20列の100個まで表示しているので、かなりの長期間を遡って確認できる。


私のデータはLv175の2週目。技量、知力、信仰を均等に上げたスタイルで影の地に飛び込んだ。2週目というのもあって敵のHPの上がり幅次第では序盤はとくに苦労するかもと身構えていたが、与ダメージ、被ダメージともに驚くほどの苦労はなくサクサクと進められた。結果としてDLCのプレイを始めてから今に至るまでレベルアップは一度も行っていない。これは影の地では"影樹の加護"と呼ばれる特別なステータス上昇効果が受けられるからでもある。

“影樹の加護”は影の地の各地で見付かるアイテムを祝福に捧げることで、影の地に限り攻撃力とカット率を永続的に高めてくれる加護。上昇率は攻撃力とカット率共に約5%だが、この加護は複数回レベルアップできるので、おそらく最終的な補正値は狭間の地と比べるとかなり高くなる。軽装な私の装備でも2000近いダメージを叩き出すことが可能だし、即死することもないほどカット率も高くなってきている。


行く先々で手に入る武器はほぼ新しいカテゴリのもので、既に発表されている投擲剣、軽大剣、逆手剣、大刀、格闘、獣爪、調香瓶、刺突盾の8種を発見している。既存カテゴリの武器も手に入る上に、新規モーションや特殊な効果を持つものばかりなので、ぜひとも取得して確認してもらいたい。

既存武器と大きく異なる点では投擲剣と調香瓶がかなり面白い。投擲剣は致命の一撃以外のすべての攻撃で短剣を投げる武器で、アイテムやFP消費なしで中距離攻撃が可能な便利な武器種。片手持ちは1本、両手持ちで2本同時に投げるのも特徴で、短剣と直剣の間に位置しているだけあって攻撃速度も速い。
軽量武器であるため強靭削りこそ低めだが、動きの遅い敵や離れた敵に対しては無類の強さを誇る。投擲物としては射程が短いので、矢やボルト、術を食うほどの強さはないが、安全に処理したい場面ではかなり役立った一本。とくに霊馬トレントに騎乗中でも短剣を投擲できるので、トレントの機動力を持ちつつ遠距離攻撃できる点は投擲系武器の強みと言える。

調香瓶は本編とは異なり、使用してもなくならない完全な新武器種。本編の調香瓶のように香粉を振り撒く動作で攻撃を行うが、攻撃判定の持続時間が長く接近してきた敵が香粉の範囲に勝手に当たることが多々あった。また強攻撃で大きく振り撒くので攻撃範囲も広く、閉所や複数相手に対応しやすかった。派生強化できないものの専用の戦灰もあり、純粋な属性ダメージだけを与える技量系武器として非常に新鮮味があった。

個人的な体感だが、術と出会えるチャンスが少なく感じた。新規の術もいくつか手に入っているものの武器や防具の方が入手機会が多く、術一本でプレイしてきている褪せ人は開拓するルート次第では遭遇機会が少なくなることは留意してもらいたい。
ミケラの足跡を追う使命。だがその道はあまりに自由
影の地での目標は各地に点在するミケラの足跡を追うこと。なのだが、あくまで点在しているだけでルートの強制効果はない点は安心して欲しい。本編と同様にエリアの拡大にもほぼ制限がないように感じられた。つまり影の地に到着と同時に目立つレガシーダンジョンに行くも良し、別ルートから新しいエリアを発見するも良しといった具合だ。

先々にいるNPCも謎ばかり。ミケラに心酔する者、ミケラを敵対視する者、別の目的を持つ者など、思惑もさまざま。しっかり探索を重ねて彼らの動向、行く末を見守りたいところ。


影の地という名から暗い印象を抱くものの、幻影の墓地が並ぶ静かな平野から青い花畑が広がる幻想的な風景、嵐が吹き荒ぶ険しい山々までシチュエーションも豊富。前述の通り、かなり高低差があるのでマップ上では探索済みのエリアでも地下や高所に未発見エリアがあることもしばしば。
探索していると先ほどまでいたエリアとは真逆の様相を見せてくれる。新たなエリアを発見した時の、画面にエリア名が表示されるあの瞬間の高揚感は本作でしか得られない栄養素ではないだろうか。

まだすべてのエリアの探索もボスの撃破も謎も終わっていないが、毎日どこを探索しようか。どの武器を試そうかを試行錯誤の日々で充実している。先行プレイで潜入している褪せ人同士も床のメッセージで助けあっており、これが21日以降はもっと盛り上がると思うと既に楽しみでならない。協力プレイも解禁されるので、さまざまな褪せ人の情報交換が始まるこれからが本当の「SHADOW OH THE ERDTREE」の開幕なのだろう。
それでは褪せ人の皆さん、影の地で逢いましょう。
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※画面は開発中のものです。
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