これは楽しい!奥深い戦術性がお手軽&ポップに味わえる「Knightcore Kingdom」レビュー

プレイレビュー
0コメント 田中一広

スマートフォン向けタワーオフェンス型RPG「Knightcore Kingdom」をレビュー。奥深い戦術性が気軽にテンポよく楽しめ、世界観もポップで魅力的。そんな本作の内容について紹介する。

「Knightcore Kingdom(ナイトコア・キングダム)」は、SEVEN&EIGHT HOLDINGSからリリースされたタワーオフェンス型RPG。「Google Play ベストオブ 2022 アワーズ 台湾MIT」受賞作品という実績にたがわず、非常におもしろい作品に仕上がっているので、この記事でその魅力について詳しく紹介したい。

ユニットを召喚し敵タワーを攻略!タワーオフェンス型RPG

舞台となるのは、隕石落下により時空の穴が開き、魔獣の脅威へとさらされることになったキャメロット。魔獣を倒し時空の穴を塞ぐため、プレイヤーは騎士たちを率いて戦いを開始する…。キャメロットや騎士といった設定からもわかる通り、下敷きとなっているのはアーサー王と円卓の騎士の物語。しかし、世界を猫が支配しているなど、世界観は本作独特のポップなものになっている。

本作のゲームジャンルは、タワーオフェンス型RPG。その名の通り、敵の攻撃から自軍のタワーを守る一般的なタワーディフェンスの逆、兵士ユニットを召喚し敵タワーを破壊することが目的だ。

ゲームの大きな流れは、一般的なスマートフォンRPGのスタイルを踏襲している。ホーム画面からマップを開き、マップから挑戦するステージを選んでバトルパートへ。ステージによっては、会話劇によってストーリーが語られることになる。

バトルパートは、既に触れた通り、兵士ユニットを召喚し敵タワー破壊を目指す。召喚時には、ユニットごとに決められたコストを消費する。コストとして使うリソースは、時間経過に伴い回復するかたちだ。

召喚された兵士ユニットは、自動的に移動と攻撃を行ってくれる。ただし、固有スキルの発動は手動で行う。時間経過とともにスキルゲージが貯まり、満タンになったら発動できる。

こうしたシステムは一見、ラインディフェンスゲームに近い。しかし、横スクロール形式で描かれるラインディフェンスゲームと違い、本作はマップが見下ろし型。一方向だけでなく様々な方向へ進行できる。ユニットの自律的な移動に任せるだけではなく、手動で移動先を決めることもできるので、移動先を細かく調整して敵を挟み撃ちにするなどといった立ち回りも可能。このため、プレイフィールはラインディフェンスゲームというより、リアルタイムストラテジー(RTS)に近い。

その一方で本作は、本格的なRTSのような重厚さはない。様々な工夫によって軽快で、お手軽にプレイできるように仕上げられている。このため奥深い戦術性が、気軽に味わえるのだ。

奥深いのに軽快!テンポのよさを生み出す工夫

では、本作のどんな工夫が軽快さをもたらしているのか?そのひとつが、マップの大きさだろう。本作のマップには複数のタワーや分岐ルートが存在するものの、全体的な大きさはそれほど大きくない。

また、マップ内のエリアが細かく区切られているというのも工夫のひとつ。敵タワーをひとつ落とす度に、移動可能なエリアが拡大していくというかたちになっているため、今何をすべきか迷わずにプレイ可能。その一方で、エリア拡大時にユニットの召喚可能ポイントが追加されることにより、多様な戦術がとれるようになっている。

召喚可能ポイントが最初から複数あると「どこから攻めよう?」と迷ってしまうが、段階的に追加されていくかたちなので、迷うことがない。解放されたタイミングで、「この新しい召喚ポイントを使えば、挟み撃ちできるぞ」と自然と気づけるようになっているのだ。だから、サクサク軽快にプレイできる。

こうしたシステム的な工夫に加えて、ビジュアルや効果音を使った演出が巧み。スピーディーにカウントされる数字や、爽快な効果音など、ポップで軽快さを感じさせる演出が多用されているため、全体的にゲームスピードが速く感じられるのだ。

ポップで楽しい!誰もが楽しめるタワーオフェンス型RPG

テンポがよく軽快なのと同時に、ポップな点も本作の魅力。たとえば、本作にはメタゲーム要素として、領地を育成して素材アイテムを獲得するというコンテンツが用意されている。

こうした領地育成コンテンツ自体は、様々なスマートフォン向けRPGで採用されているため、特に目新しいものではない。ただ本作の場合、ポップな演出によって、独特な楽しさが味わえるようになっている。クリアしたマップがビジュアル的に開拓され、そのまま自分の領地となるのだ。結果的なゲーム内でのメリットとしては、「素材アイテムの入手」という点に落とし込まれるが、演出によって「領地を開放している感覚」「世界を救っていく感覚」が強く味わえて心地いい。

さらに領地を開放することで、様々なサブコンテンツも解放されていく。サブコンテンツは、ニワトリを競争させるチキンレースや射的など、いずれもポップで軽快。「育成に有利」といったゲーム的なメリットに留まらない楽しさを体験されてくれるのが魅力的だ。

そして、ビジュアルもポップ。本作のキャラクターは、アニメタッチに描かれたリアル頭身のイラストと、ディフォルメ頭身の3Dモデルという2つの異なる手法で描かれているが、違和感がない。2Dであっても3Dであってもポップでキュートな魅力を持っており、誰でも親しみやすいものになっている。

本作はゲーム性の面だけを見れば、RTSというややプレイヤーを選ぶタイプのゲームジャンルがベースとなっている。しかし、さまざまな工夫によって軽快でお手軽なプレイフィールを実現、さらにポップで明るい世界観で表現したことにより、最終的には初心者からシミュレーションゲーム好きまで、あらゆる人が楽しめる作品になっていると感じた。「Google Play ベストオブ 2022 アワーズ 台湾MIT」受賞という実績にも納得の、心から「これは楽しい!」と思える一作。未プレイの人はぜひプレイしてほしい。

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