「ハツリバーブ-HAZEREVERB-」をレビュー。巨大化した美少女たちが戦う、タクティクスバトルゲーム。セクシーなキャラクターもさることながら、バトルも奥深い。そんな本作の魅力を紹介する。
「ハツリバーブ-HAZEREVERB-」は、INDEXGからリリースされたスマートフォン向けの巨大娘育成タクティクスバトルゲーム。「巨大娘」という言葉通り、巨大化した美少女たちを集めて育成し、戦うという内容になっている。巨大化した美少女というとなんとなくコミカルなイメージを持ってしまうが、背景となるストーリーは極めてシリアス。また、タクティクスバトルも非常に奥深く、戦術ゲームとして骨太な仕上がりとなっている。
巨大化の能力を持つ少女たちを率いて「原罪」と戦う!シリアスで引き込まれるストーリー
本作の舞台は、月の裏側からやってくる謎の生命体「原罪」によって人類消滅の危機に陥った地球。そんな「原罪」に対抗するための手段が、「巨大化」技術。そう、「巨大娘」たちも本来は人間であり、戦闘のための技術によって巨大化しているのだ。
プレイヤーは、人類の中でただ一人「通感覚」を持つ存在として、「巨大娘」たちを率いることになる。「通感覚」は他の生命体と感覚をリンクさせる能力のこと。この能力によってプレイヤーは、視覚をはじめとした感覚を共有可能。ただその一方で、戦う痛みまで共有することになる。
物語はプレイヤーが記憶を失う場面からスタートする。記憶喪失という設定は、「ゲーム世界に関する知識を持たない」という点がゲーム開始時のプレイヤーの状況と重なるため、ゲームの設定として比較的よく見られるものだ。ただ本作の場合、記憶喪失の主人公に記憶が流れ込んでくる…という演出によって、サスペンス的なおもしろさを作り上げており、設定が単なるご都合主義に留まっていない。
本作冒頭から、かつて主人公が経験しただろう記憶が次々と主人公に流れ込んでくる。それらは本当に主人公の記憶かもしれないし、そうではないかもしれない。なぜなら主人公は「通感覚」を持っており、他人の感覚を自分のものとして感じることができるからだ。また、記憶がいつ時点のものなのか?という点も謎を生む。本当の記憶だとして、それは遠い昔のものなのか?それとも極めて近い時点の記憶なのか?
本作のストーリーはこうした記憶をめぐるミステリー要素がおもしろい。人類消滅という危機的状況にあるため、悲壮感漂う場面も多く、ストーリーのテイストはシリアスで重苦しい。しかし、ミステリー要素によってぐいぐい引き込まれてしまった。
展開を的確に読んで戦う!骨太なタクティクスバトル
本作のゲームの流れは、一般的なスマートフォン向けRPGのスタイルを踏襲している。ホーム画面から「作戦」を選び、ステージを選択してバトルを行う…というのがゲームのメイン要素。ステージをクリアすることで素材アイテムを獲得、アイテムを使ってキャラクターたちを育成し、新たなステージへ挑む…という流れだ。
バトルシステムは、ターン制のフルオートバトル。自分のターンが回ってきたユニットは自動的に行動し、敵を全滅させればステージクリア。基本的にバトルがはじまったらプレイヤーは何もする必要がないが、バトル前にはユニットの配置と行動順の設定を行う。そしてこのユニットの配置と行動順の設定が非常に奥深い…!
ユニットにはぞれぞれタイプが設定されており、タイプによって行動パターンが異なる。たとえば防御型のユニットは他ユニットより防御力が高いため、タンクとして敵の攻撃を引き受けることが可能。火力型は他ユニットより攻撃力が高いものの、攻撃のために1ターン分のチャージが必要。支援型は攻撃を行うことができず、次に行動するユニットにバフ効果をもたらす…といった具合だ。
また、ユニットによって攻撃範囲も異なっている。そして、攻撃範囲もタイプも、どちらも情報が公開されており、戦闘開始前に確認可能。このため、たとえば敵の攻撃範囲がこちらの先頭のユニットなのであれば、先頭に防御型ユニットを配置しておけば、ダメージを軽減することができる。
配置と同様に、行動順も自由に設定可能。このため、支援型ユニットにどのユニットを支援させるかは、任意に変更できる。また行動順も攻撃範囲やタイプと同様、戦闘開始前に確認できるので、配置と行動順を工夫すれば、敵が行動する前に倒してしまう…ということも不可能ではない。
本作では育成によってユニットのパラメーターを強化することも可能だ。しかし、パラメーターの大小より攻撃範囲・タイプ・行動順といった要素の方が勝敗への影響が大きい。敵より戦力が低くとも、攻撃範囲・タイプを踏まえて的確に配置と行動順を設定すれば勝つことができる。ただそのためには、バトルの展開をしっかり読まなければならない。この「展開を読む」という部分には詰将棋のようなパズル性があり、「思考する楽しさ」が詰まっている。ゲームシステム的な面における本作の魅力といえるだろう。
セクシー&キュート!巨大化美少女ならではの魅力
ここまで本作のストーリーとゲームシステムの魅力について語ってきたが、なんといっても本作は美少女もの。なので、美少女こそが本作の醍醐味といえる。では本作ならではの美少女の魅力は何かといえば、もちろん「巨大」ということ。
ただバトルシーンや立ち絵による会話シーンでは、美少女たちの巨大さを感じにくい。バトルシーンは4頭身にディフォルメされたキャラクターを操作するかたちになっているし、会話シーンでは表情が見えるようなサイズでメッセージウィンドウに重ねる都合上、どうしてもプレイヤーとキャラクターの視線が同じ高さになってしまい、大きさを感じにくいからだ。
一方、会話シーン中に挿入される一枚絵では美少女たちの巨大さを活かし、下から見上げる構図が採用されている。本作以外のゲームでは当然ながら美少女たちが等身大であるため、本作の構図はセクシーかつ新鮮。本作独自の魅力を持っているため、ピンポイントで性癖に刺さるという人もいることだろう。
ところで、セクシー&巨大が本作の美少女の魅力と書いたが、キュート&小さいという真逆の魅力を持った美少女も本作には存在している。ストーリーに強く関わってくる、ギアというキャラクターだ。主人公を「お兄ちゃん」と慕ってくる妹的な立キャラクターで、カンタンにお姫様だっこできるぐらい体が小さい。ギアはストーリーを通して非常に印象的なシーンが多いので、こちらもピンポイントで性癖に刺さる人がいるハズ。…というか、筆者はギアにやられた一人だ。
最後にまとめると、本作は「引き込む力を持ったストーリー」、「思考する楽しさが詰まったタクティクスバトル」、「新たな性癖を目覚めさせる巨大化美少女」というといった魅力を持っている。三拍子揃ったゲームだ。美少女ゲームファンのみならず、戦略ゲームが好きな人なら確実に楽しめるものに仕上がっているので、ストーリー、タクティクスバトル、美少女のいずれかに興味があるなら、是非一度プレイしてみてほしい。
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