バンダイナムコエンターテインメントは東京ゲームショウ2023の開催に先駆けて、メディア向けにタイトルプレゼンテーションおよび先行プレイ体験会を実施した。ここでは、その中から「SYNDUALITY Echo of Ada」の内容を紹介する。
「SYNDUALITY Echo of Ada」は、バンダイナムコグループが手掛けるSFプロジェクト「SYNDUALITY」の1つとして発売が予定されているPvPvEシューター。ゲーム・ホビー・アニメと様々な媒体で展開されており、現在はゲームとは異なる時間軸・人物たちの物語を描いたTVアニメ「SYNDUALITY Noir」も放送されている。
プロデューサー・二見鷹介氏と、ディレクター・片岡陽平氏によるプレゼンテーション・質疑応答が行われたほか、本作の試遊体験も行うことができた。
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| (写真右から)「SYNDUALITY Echo of Ada」プロデューサー 二見鷹介氏(バンダイナムコエンターテインメント)、「SYNDUALITY Echo of Ada」ゲームディレクター 片岡陽平氏(クリスピーズ) |
相棒となる「メイガス」の存在と機体ロストのペナルティ
PvPvEシューターである本作のメインモードとなるのが、複数のプレイヤーが存在するフィールドで資材を奪い合うオンラインレイド。プレイヤーは二足歩行メカ“クレイドルコフィン”を操るドリフターとして、プレイヤーをサポートするAI「メイガス」のサポートを受けつつ、「AO結晶」を始めとする物資を脱出地点まで持ち帰ることが目的となる。
フィールドには、プレイヤーだけではなく「エンダーズ」と呼ばれる異形の生物や、盗賊のNPCドリフターも活動している。エンダーズは結晶の周囲に集まる性質があるため、他プレイヤーと協力してエンダーズを排除して安全に結晶を回収するか、プレイヤーを排除して物資を独占するか、戦闘は避けて回収だけを優先するなど、目的達成のために様々な選択肢が用意されている。オンラインレイドで回収した物資を換金し、パーツや武器を購入してコフィンを強化していくのが、主なゲームサイクルだ。
その中でも、本作の特徴ともいえるのが学習するAIである「メイガス」だ。メイガスは常にプレイヤーに付き従い、ナビゲートを行ってくれる存在で、プレイヤーの行動を学習し、的確なアドバイスを送ってくる。例えば戦闘を極力避けるタイプのプレイスタイルを続けていた場合、メイガスも他のプレイヤーを感知した場合に逃げるように促してくるようになる。
メイガスとの絆は本作にとって重要な要素。プレイヤーと深くコミュニケーションをとるため、2000以上のボイスパターンを収録しているそうだ。
また、メイガスはフィールド内にあるAO結晶の位置をレーダー上に表示したり、遭遇した敵の斜線を表示するスキャン機能である「メイガスオーダー」、遮蔽物を出現させたり、追尾効果の高い銃弾を発射するなど様々な強力な効果が発動する「メイガススキル」といった能力も使用できる。戦闘・探索の両面で欠かせないパートナーとなっている。
もう一点の特徴的な要素として挙げられるのが、HPが0になって搭乗するコフィンが撃破されてしまった際のペナルティだ。撃破されると、フィールド内でそれまで自分が集めたすべての物資に加えて、搭乗中のコフィンの全パーツと武器までもロストしてしまう。
唯一メイガスだけは、機体が爆発する前にベイルアウト(緊急脱出)を行うことで帰還させることができるが、脱出が間に合わなかった場合はメイガスすらも行方不明となってしまうという。
メイガスがいなくなると、前述したナビゲーションやメイガススキルといったサポートを受けられなくなるため、他のプレイヤーよりも圧倒的に不利な条件でオンラインレイドに参加せざるを得なくなる。メイガスは、自力で帰還したり、見つけ出して連れ帰ることもできるが、他のプレイヤーに回収されてしまった場合は引取のためのお金を他のプレイヤーに払う必要が出てくるようだ。
ただ、コフィンのパーツや装備に関しては耐久値が設定されており、オンラインレイドから無事に帰還し続けたとしても、いずれは交換しなければならない消耗品という位置づけになっているという。オンラインレイドで物資を持ち帰れずに撃破され、所持金がなくなってしまった場合、パーツを何も買えずに出撃ができないといったことにはならないよう、お金を借りるなどの救済措置も用意されているようだ。
さらにゲームモードには、オンラインレイドだけではなく、一人用のストーリーモード「アメイジア調査」も存在する。
PVやTVアニメにも登場したドリフター「アルバ・クゼ」と、メイガス「エイダ」の二人の物語と、かつて楽園と呼ばれた都市「アメイジア」がなぜ滅び、人類が再び地上で暮らすようになったかが描かれる。一人用モードでは、コフィンや装備は依頼主から支給されるものを使用するようで、オンラインレイドとは異なる体験ができそうだ。
撃ち合いが本質ではない、本作ならではの緊張感に溢れたゲームプレイ
試遊会では、オンラインレイドモードを実際にプレイすることができたが、個人的にもっとも印象に残ったのがメイガスの賢さだ。
本作のようなオンラインシューターをプレイする際にありがちなのが、敵の接近に気づかないまま、視界外から一瞬で撃破されること。特にマップを覚えていない初心者の内は、一方的やられる経験を誰もがしていると思うのだが、本作では近くにコフィンやエンダーズが存在する場合、かなり早い段階からメイガスが警告してくれる。
実際のプレイでも、隙だらけになるAO結晶の採掘中に、メイガスの警告を聞いて採掘を中断し、即座に離脱して事なきを得るなど、メイガスの情報を頼りに行動を決めることも少なくなかった。PvPvEの醍醐味でもある、「他プレイヤーと協力するか敵対するか、関わらないように離れるか」の選択をするには、前提として他プレイヤーの存在に気づいている必要があるが、本作ではメイガスのおかげで、プレイヤーに行動の判断する時間の余地がある程度生まれるようになっている。
ロボットゲームでは、主人公をサポートしてくれるAIやナビゲーターがいることは珍しくないが、本作のメイガスほど的確なサポートをしてくれるのはなかなか記憶にない。試遊を通して、メイガスがゲームプレイに及ぼす影響の大きさを実感することができた。
また、ペナルティが大きいからこそ、プレイヤーと遭遇した時の緊張感が凄まじい。今回のプレイでは、他のプレイヤーと協力してエンダーズを倒すというシチュエーションに遭遇したのだが、所持していた物資を総取りできるという大きなメリットが存在していることもあり、「いきなり裏切って攻撃されるのでは?」という疑念が常に頭から離れなくなる。
本作のコフィンは頭部ではなく背部が弱点部位となっており、「信用して背中を預ける」のに非常に大きなリスクが設定されている。どんな凄腕プレイヤーでも、いきなり近距離で背後から撃たれれば即撃破される可能性があるというわけだ。
今回の試遊は、予め用意されたデータを使ったため、撃破されても気持ち的には失うものがない状態だったのが、それでも他のプレイヤーを目の前にした際の「お互い信じたいけど信用しきれない」ギクシャクした空気感を体験できた。正式サービス開始以降、自力で苦労して集めて組み上げたコフィンがかかっている場合、今回以上の緊張感を味あうことになるのは間違いないだろう。
ペナルティが高めに設定されているため、一見プレイのハードルは高そうな本作だが、実はオンラインシューターが苦手な人にも遊べるタイトルだという印象も同時に受けた。
というのも「他プレイヤーとの撃ち合い」は、非常にハイリスク・ハイリターンな行動であり、本作のゲームプレイの本質にはならない。そのため素早く相手を倒すエイムの技術よりも、安全に報酬を得るにはどう行動するのがベストか考える、判断や立ち回りの重要度が高い。対戦系シューターと異なり、自分からは他プレイヤーに攻撃を仕掛けないという(襲われた場合の反撃は必要だが)、PvPを可能な限り避けるというスタンスでも楽しめそうだと感じられた。
コフィンの挙動はスピード感よりは重量感が重視されており、コフィン自体も消耗品という位置づけになっているなど、いわゆる「泥臭さ」に溢れた世界観も、リアルなロボットゲーム好きとしてはたまらない。自分以外のドリフターとはドライな関係性が構築される一方、心の底から信頼できるメイガスというパートナーが存在しているギャップも面白く、どんなストーリーが描かれるかも気になるところだ。
決して万人向けではないかもしれないが、他のタイトルにはない、唯一無二の魅力をもったタイトルになりそうな期待と予感を抱くことができた今回の試遊。TGS2023のバンダイナムコエンターテインメントブースでは、本作の試遊台が設けられるそうなので、是非ともプレイしてみて欲しい。
(C)MAGUS (C)Bandai Namco Entertainment Inc.
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