サッカークラブ育成シミュレーションゲーム「プロサッカークラブをつくろう! ロード・トゥ・ワールド」(以下「サカつくRTW」)のファンイベント「Owners' Fest. 2023 Autumn with デル・ピエロ」が、2023年9月18日にセガ大崎本社にて開催された。
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今回の公開生放送には、元サッカーイタリア代表選手のアレッサンドロ・デル・ピエロさんと元日本代表選手の中澤祐二さんがスペシャルゲストとして登場。いつもならゲームの情報が中心となるのだが、今回はイタリアと日本のサッカーレジェンドがゲストということで、サッカーに関するトークを中心とするものとなった。
まずは同作のプロデューサーを務める宮﨑伸周氏、開発スタッフの中村優太氏、芸人のクロワッサン。さん、MC担当の小嶋真子さんと若月弘一郎さんというおなじみのメンバーとともに中澤祐二さんが登場。会場に集まった男性ファンたちからの野太い歓声に「黄色い声援がすごいね、女性人気ありましたね」と、反応して会場を笑わせた。
このあと登場するデル・ピエロさんとは、2012年に日本で行われたチャリティーマッチで一度だけ対戦したことがあるそうで「僕の頭上をギリギリ越えるパスを通されて、これが世界なんだなと。このパスで世界をあきらめました」と、ジョークを交えつつ振り返った。
「サカつく」シリーズには中澤さんも登場しており、3周年の記念特番の際にお祝いのビデオコメントもいただいたことから、宮崎氏は「その節はありがとうございました」とお礼。中澤氏も「素敵なキャラクターを作ってくれてありがとうございます」と答えつつ、「もう少し僕の肌の色の黒さがあったらよかった」と、笑いながら注文していた。
W杯でのゴールシーンを再現した動画にデル・ピエロさんも感心
そして、もうひとりのスペシャルゲストであるアレッサンドロ・デル・ピエロさんがついに登場。ファンの大歓声に迎えられたデル・ピエロさんは、「先ほどから楽しそうな声が聞こえていて、私も早く参加して皆さんとこの会を盛り上げたいと思っていました。このように大歓迎してもらって、とてもうれしく思っています」と挨拶した。
人気のレジェンド選手として本作にも登場しているデル・ピエロさん。自身がゲームの世界に登場して、多くのプレイヤーに主力選手として獲得されていることについて聞かれ、「選手を引退して何年か経っていますが、今も皆さんが私をピッチに立たせてくれて、プレイしてくださっているのはのすごくうれしいですし、面白いものですよね」と、答えていた。
往年のスーパースターであるデル・ピエロさんを横にして「(口の中が)乾いています。マジで緊張しています」というプロデューサーの宮崎氏。デル・ピエロさんを実装するにあたっては「いかにイケメンにするか」が一番の課題だったという。
かくして「全力でイケメンにした」というデル・ピエロさんの3Dモデル。モニターに映された画像を見て、デル・ピエロさんも「かなり昔の髪型ですね。私はテクノロジーには少し疎いのですが、これだけ似せられるのはすごいですね。素晴らしいです」と、喜んでいた。
ゴールが決まるときの演出動画も流された。2002年日韓ワールドカップのイタリア対メキシコ戦で、デル・ピエロさんが試合終了間際に決めた起死回生の同点ゴールを再現したもので、動画を見たデル・ピエロさんは「非常によく覚えています。すごく上手に再現されていますし、ゴールを決めたあとの喜びの表情も素晴らしい再現だなと思いました」と評価。往年のスーパースターに目の前で称賛され、開発スタッフの中村氏は「ご本人からこう言っていただけて、うれしいですね」と、大喜びだった。
「ほかに再現してほしいゴールシーンは?」という質問には、自身も準決勝のドイツ戦でゴールを決めた2006年ドイツワールドカップのイタリア代表のプレイをチョイス。「準決勝、決勝と素晴らしいゴールがたくさんありました。我々にとってもイタリア国民にとっても印象深い試合だったので、あのゴールを再現してくれたらうれしいですね」と語った。
ここまで完全に聞き役になっていた中澤さんにも同じ質問が。中澤さんは「失点シーンじゃなければ」と笑わせつつ、コーナーキックから豪快なボレーシュートを突き刺した2014年の川崎フロンターレ戦を選出。「ヘディングのイメージが強いのですが、唯一ボレーで決めたんです。スタジアムが笑いに包まれました。相手サポーターも笑っていましたよ」と、うれしそうに振り返った。
意外な顔ぶれが並んだデル・ピエロさんのベストイレブン
デル・ピエロさんが選ぶベストイレブンの発表も行われた。フォーメーションは4-3-3でゴールキーパーに選んだのは元旧ソ連代表のレフ・ヤシン。1963年にキーパーで唯一となるバロンドールを獲得している名選手で、あまりにも渋い選出に会場からはどよめきの声が上がった。理由を聞かれたデル・ピエロさんは、自分より前の時代に活躍した選手をできるだけ入れたいという考えがあったことを明かし、「彼はサッカーの世界における歴史的存在、アイコンです。のちに出てきたキーパーたちは、みんな彼を目標にしていたのではないでしょうか」と、ヤシンへのリスペクトを語った。
センターバックに選んだのはフランコ・バレージとガエターノ・シレア。デル・ピエロさんはこのふたりを「ディフェンスのコンセプトを作り上げた存在で、選ばざるを得ない」と、先進性を高く評価。マルディーニ、ネスタ、カンナバーロといった名ディフェンダーともプレイした経験を持つデル・ピエロさんだが、「彼らはベンチ」とすまなさそうに言って会場を笑わせた。左右のサイドバックにはロベルト・カルロスとカフーを選出。このふたりは対戦相手として実にイヤな存在だったことを理由として挙げていた。
ミッドフィルダーはヨハン・クライフ、リオネル・メッシ、ディエゴ・マラドーナ。ファンタジスタを並べるという守備を放棄したような選出で、本人も「バランスを考えるとすごいことになってしまうと思いますが……」と認めつつ、それでも「ミッドフィルダーを3人選べと言われれば彼らしかいないでしょう。前に進んでゴールを決める力がありますからね」と力説した。
フォワードはデル・ピエロさん本人とブラジルのペレ、ロナウドの3人。ペレ、ロナウドについては「ペレはワールドカップ3大会で素晴らしい業績を残した偉大な選手。ロナウドも私から何か説明する必要はないでしょう」とコメント。自身を選出したのは「こういう素晴らしい選手たちと一緒にプレイしたいと思ったから」とのことだ。
自身が選出したチームについて、デル・ピエロさんは「すごくいい試合を1試合はできると思いますが、リーグを戦い抜いていくとなると、このメンバーではどうかなと正直思っています」と、本音を吐露。昔と今でサッカーが大きく変わったことも認めつつ、「メッシはいつでもどこでもプレイできるので、メッシがいることがカギになるかもしれません」とも語るなど、メッシへの評価が非常に高いことをうかがわせた。
バッジョとの対面時の秘話も明かされた質問コーナー
続いてはユーザーからデル・ピエロさんへの質問コーナー。現在、デル・ピエロさんは監督ライセンスを取得中ということで、「ユベントス、イタリア代表以外で監督をやってみたいチームはありますか?」という質問が出され、「リッピ監督やカペッロ監督とも話したことがあるのですが、監督をするとなれば私のスタッフを連れていきたいと考えています。彼らとうまくやっていけるオーナー、CEO、スタッフのいるチームが見つかったら、そこで監督をしたいと思いますね」と、真摯に答えた。
ここで中澤さんが、「日本で監督する可能性はありますか?」とさらに質問。デル・ピエロさんは「何パーセントかと言われれば答えに困ってしまいますが、もちろんあると思います」とリップサービス。今の日本の選手は技術が非常に伸びていて、フィジカルもかなり強くなっていると感じているそうで、「選手やチームがもっと上にいくんだという気持ちを持っていることも感じられましたし、日本のような環境で監督ができるとしたら喜ばしいと思います」と語り、ゲスト陣を喜ばせた。
同時代のファンタジスタとして知られるロベルト・バッジョさんとのエピソードも披露。イタリアは方言が多く、地方によっては別の言語と言ってもいいほどで、言葉が通じないこともあるという。だが、デル・ピエロさんとバッジョさんは出身の方言が非常に似ていて、デル・ピエロさんが18歳でユベントスに加入したとき、すでにスーパースターとして君臨していたバッジョさんが方言で話しかけてきてくれたそうだ。以来、自分たちは互いに方言で話すようになったとのことで、「最初に方言で話しかけてくれたことが一番印象に残っていますね」と笑った。
配信終了後にデル・ピエロさん、中澤佑二さんへのメディア向けのインタビューも実施された。「注目している日本人選手はいるか?」という質問にデル・ピエロさんはあえて特定の選手名は挙げず、「日本の強みはチーム力だと思っています。日本のチームはお互いを助け合うところが素晴らしい。アウェイでドイツに勝利できたのも、この団結力や助け合いの力があったからで、ここが日本の強みだと思います」と、日本サッカーへの賛辞を述べた。
サッカー以外での日本の印象についての質問には、「一番に感じるのは秩序のある国であるということ。警察など法制度が機能していると感じさせる」と回答。ただ、来日時に過ごす場所はほとんどが東京で「私の知っている日本は“東京”なので、もしかすると異なる面もあるかもしれないと思っています」とのこと。ここで、中澤さんに「東京以外でデル・ピエロさんへのオススメの場所は?」という質問が出され、中澤さんは「沖縄がいいですよ、暑くて」と、笑いながら答えた。
配信では実装してほしいプレイにイタリア代表時代のゴールを挙げていたデル・ピエロさんだが、クラブシーンで再現してほしいシーンを聞かれ、ユベントス時代の94年のフィオレンティーナ戦のゴールをチョイス。後方からのロングボールを右足アウトサイドでのダイレクトボレーで決めた伝説のプレイで、「あのクリエイティブなゴールを再現してもらえたらいいですね」と話した。一方、中澤さんは配信でクラブシーンでのゴールを選んでいたため、2004年アジアカップの準決勝バーレーン戦で決めた有名な劇的同点ゴールを候補に挙げていた。
配信の中で発表された「サカつくRTW」の情報もまとめておこう。現在、デル・ピエロさんの番組出演を記念したキャンペーン第2弾が開催中で、期間中に1回でもログインすると3600GBがプレゼントされるとのこと。そのほかにも、豪華特典がもらえるさまざまなキャンペーンが実施中だ。
さらに、今回の公式放送を記念して、アカウントを所持している全オーナーに「★5選手確定チケット」を2枚プレゼント。デル・ピエロさんや中澤さんのサイン入りイベントTシャルがもらえるX(旧Twitter)キャンペーンも実施中とのことなので、これらもぜひチェックしておいてほしい。
ファン同士が交流できる恒例のオーナーズミーティングも開催
公開生放送に続いて、ファン同士が交流する「第3回サカつくオーナーズミーティング」が開催。会場には食事や飲み物なども用意されており、主催者が用意した「オーナー名刺」を交換するなど、宴会のような和気あいあいとした雰囲気の中で豪華グッズが当たるじゃんけん大会などが行われた。
本イベントではおなじみとなっている「オーナーズカップ」も開催された。参加希望者が事前に用意したデッキでトーナメント戦を戦うというもので、優勝者やスコアを予想するチャレンジも実施されるなど、参加者以外も大いに楽しんでいた。
決勝に進んだのはジョリーロジャー(秘)Exp.寺派さんと鳥取キングダム“塾長”さん。ジョリーロジャー(秘)Exp.寺派さんはなんと3大会連続での決勝進出だ。試合は0-0の状態が続く一進一退の展開となったが、土壇場でジョリーロジャー(秘)Exp.寺派さんのチームがゴールをゲット。見事、1-0で2度目の優勝を果たした。
大会のあとは開発陣も参加しての歓談へ。宮崎氏も直接来場者の席に足を運び、積極的に意見交換を行うなどアットホームな雰囲気で歓談は進んだ。このようにファンと直接交流をはかろうとする開発陣の姿勢が、本作の人気に繋がっているのだろう。
もちろん、デル・ピエロさん、中澤さんというサッカー界のレジェンドと出会えるというのも非常に大きく、来場者も両ゲストと記念撮影をするなど終始イベントを楽しんでいた。これほど熱量のあるゲームイベントもなかなかなく、ぜひ4回目の開催を期待したい。
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