「メモリーズオフ -Innocent Fille-」の発売に先駆け、これまでリリースされてきた「メモオフ」シリーズを、10年来のシリーズファンである筆者の主観で振り返り。第4回はシリーズ3作目にして、さまざまな挑戦を盛り込んだ「想い出にかわる君~メモリーズオフ~」を紹介します。
「メモリーズオフ」(以下、メモオフ)シリーズの歴代タイトルを順に紹介していく本企画。第4回はシリーズ3作目である「想い出にかわる君~メモリーズオフ~」(以下、想君)を振り返ります。PS2/DC版の発売当時、まだ高校生だった私にとって、大学生が主人公というのは新鮮でしたが、メモリーズオフシリーズにとってもかなり意欲的な作品だったように思います。
第4回:想い出にかわる君~メモリーズオフ~―「かけがえのない想い…そして、また」
「想君」では、大学進学を機に千羽谷という街で一人暮らしを始めた大学生・加賀正午(以下、ショーゴ)を主人公に、たまり場となっているカフェでの一時や、突然姿を消した恋人・黒須カナタ(CV:福井裕佳梨)をはじめとしたヒロインたちとの交流が描かれます。これまでの過去2作とは少し違う、大学生特有の漠然とした時間の過ごし方が表現されているのが特徴的だなと思います。
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| 黒須カナタ(CV:福井裕佳梨) |
ゲームの冒頭から男性のキャラクターが多数登場し、他愛もない会話が繰り広げられる恋愛アドベンチャーゲームは相当珍しいかと思います(余談ですが、トビーこと飛田扉のCVは現・MAGES. 代表取締役会長の志倉千代丸氏が担当しています)。今プレイしてみて改めて思い返すと、1日の中でいろんなシーンがあれこれ切り替わっていくというのは、ドラマのような感覚に近いなという印象です。
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| マグロー(CV:宮田幸季) | トビー(CV:志倉千代丸) |
その上でいくつかの挑戦的なアプローチがありましたが、まずはショーゴを中心とした群像劇として描かれていることが挙げられます。一人のキャラクターを単に掘り下げるのではなく、いろんなキャラクターの過去や関係性をつなぎ合わせることで一つの大きなストーリーとして構築されていく。思わぬ展開にビックリするような意外性が随所にありました。
そうしたストーリーの飛躍は、ショーゴの人物像もあるのかなと思います。ショーゴはあまり深く考えずに行動してしまう節があって、それが後々いろんな問題に発展してしまう。ある意味、自分で蒔いた種を自分で回収していくような、そんな危なっかしさを感じるエピソードが多かったように思います。
ヒロインの攻略も荷嶋音緒(CV:清水愛)と荷嶋深歩(CV:白鳥由里)、鳴海沙子(CV:川澄綾子)と北原那由多(CV:高橋美佳子)、児玉響(CV:浅野真澄)と百瀬環(CV:沢城みゆき)と、2人一組のルート分岐になっていて、それらをクリアすることで、メインヒロインである黒須カナタと音緒の物語を描くTrue Storyへと向かう構造になっていました。過去作もある意味でそうでしたが、メインヒロインの存在がタイトルにとっての核になっているということです。今だからこそ書きますが、True Storyでのショーゴはまあひどかったですね(笑)。
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| 荷嶋音緒(CV:清水愛) | 荷嶋深歩(CV:白鳥由里) |
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| 鳴海沙子(CV:川澄綾子) | 北原那由多(CV:高橋美佳子) |
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| 児玉響(CV:浅野真澄) | 百瀬環(CV:沢城みゆき) |
キャラクターデザインが松尾ゆきひろ氏、輿水隆之氏の2人に変更になったのも、キャラクターの幅を生み出す上で大きかったのかなと思います。謎の多いカナタをはじめ、その出自や境遇などが特殊な女の子たちばかりでしたが、その一方で、過去作から登場の唯笑、小夜美、静流がバランスを取っていたような感覚もありました。
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ここまでで触れたように、「メモリーズオフ」を副題にしていることからも挑戦的なアプローチの多かった本作。その中で筆者が特に印象的だったのは、テンチョー(CV:岩田光央)という大人の男性が登場することでしょうか。彼の放つ言葉は基本的にはキツイ感じですが、その裏に自分を持っていて、発言自体もこの歳だからこそ納得するものもありました(気がつけば同年代ですし…)。
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| テンチョー(CV:岩田光央) |
シリーズを通じて一番ヒロインの数が多いタイトルでもありますが、個人的には音緒が好きでした。自分の理想に忠実な部分、お姉ちゃんであろうとする部分、そして好きになった異性に尽くす部分…真面目ゆえに不安定さを感じさせる、そんなところを応援したくなっていました。

どのキャラクターのルートが、というよりは作品全体を通じて、良くも悪くも人間味を感じさせていた「想君」。その中でも稲穂信(CV:間島淳司)の存在がメモオフらしさを生み出してくれていましたし、後のシリーズにも色濃く影響を与えた一本でした。


現在はDMM.comで配信中のPC版、PlayStation Storeにて配信中のPSP版(PS Vitaにも対応)のいずれかでプレイするのが良いでしょう。PSP版には本編のその後を描いた「AfterStory」も収録されているので、そちらもオススメですし、DMM.comでは3月28日まで無料配信中なので、興味のある方はぜひ!
PSP版「想い出にかわる君~メモリーズオフ~」配信ページ(PlayStation Store内)
https://store.playstation.com/ja-jp/product/JP0745-NPJH50129_00-0000000000000000
PC版「想い出にかわる君~メモリーズオフ~」配信ページ(DMM.com内)
http://dlsoft.dmm.com/detail/images_0017/
7年ぶりの最新作「メモリーズオフ -Innocent Fille-」
前作「メモリーズオフ ゆびきりの記憶」から、7年ぶりの最新作にして、最終作となる「メモリーズオフ -Innocent Fille-」 (イノサンフィーユ)。劇中では前作「メモリーズオフ ゆびきりの記憶」から約3年の歳月が経ち、新たな物語が紡がれます。
今作のゲームシステムとして、通常の選択肢の他、捨て去るほう、あきらめるほうを選択する二者択一の選択システム「R.A.I.N.s」が用意されています。これは、「人間関係に大きな影響」を与え、「三角関係の火種に火を点けてしまうか否か」という、苦渋の選択をプレイヤー自身が行うことになるシステムです。
今回紹介する画像では、立ち去ろうとするノエルを追おうとする累が、琴莉らしき人影を見つけたところで「R.A.I.N.s」が発動しています。ここでどちらを追うかが、今後の展開に影響を及ぼすことになるのです。
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(C)MAGES./5pb./GloriaWorks
(C)MAGES./5pb.
※画面は開発中のものです。
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