ソニー・インタラクティブエンタテインメントが2018年2月8日に発売するPlayStation4(以下、PS4)用ソフトウェア「ワンダと巨像」のプレイレポートを紹介する。
「ワンダと巨像」は、青年“ワンダ”が、失われた少女の魂を取り戻すため、巨大な16体の巨像たちに立ち向かうアクションアドベンチャーゲーム。「ICO」や、最近では「人喰いの大鷲トリコ」のディレクターを務めた上田文人氏の代表的な作品だ。
元々はPS2で誕生し、その後PS3ではHDリマスター化、そしてPS4版は満を持してのリメイクとなる。リメイクということもあってグラフィックはさらに美しく、操作感覚はさらに滑らかになった本作を、今回はPS4 Proの環境で体験してみた。なお、本作には画質を重視する「解像度優先」と60fpsを実現する「フレームレート優先」の2種類から自由に選択できるのだが、筆者は「フレームレート優先」を中心にプレイした。
美しい世界で繰り広げる巨像との壮絶な戦い
前述の通り歴代PSでリリースされてきたゲームなので知っている人も多いかと思うが、その一方でPS3のHDリマスターですら約7年前と、かなり時間が経過している。まずは「ワンダと巨像」を知らない人のために、どんなゲームかを紹介していこうと思う。
プレイヤーは主人公のワンダを操作し、広大なフィールドの中から16体の巨大な敵“巨像”を探し、倒していく。フィールドではワンダが持つ剣をかざすと光を放ち、それが指し示す方向へ行けば巨像と巡り会える。すると早速巨像との闘いに移るのだが、それぞれで姿、弱点はまったく異なり、まずは弱点を探すことから始まる。このときも剣から放たれる光がヒントとなり、指し示す場所に弱点がある、というシステムだ。
といっても弱点は頭頂部など、普通に戦っては届かない場所にあるのがほとんど。今度は弱点までどうやってたどり着くかを考えなければならない。巨像の体毛にしがみついて登っていくだけでなく、ときには相手の攻撃後に生まれる隙を窺ったり、ときには巨像ごとの習性を利用したり、またあるときは愛馬・アグロと協力したりと、攻略方法はさまざまだ。
弱点である印までたどり着いたら、あとは剣で突き刺すだけなのだが、巨像も無抵抗ではない。巨体を揺らし、ワンダを振り払おうとしてくる。ワンダには体力のほかに握力も設定されており、これがなくなるとしがみつけずに落下してしまう。隙を見て攻撃するだけでなく、休憩して握力を回復させることも必要というわけ。巨像によっては長期戦になるケースもあるので、弱点だけでなく確実に休憩できるポイントも探さなければならないのだ。
広大なフィールドを探索するのも本作の魅力。木の実やトカゲのしっぽを入手すれば、ワンダの能力を上げることもできる。能力を上げなくてもクリアは可能だが、それを抜きにしてもアグロとともに世界を見て回ってみるのもいいだろう。
PS4だから実現できた新たな魅力
冒頭でも少し触れたが、本作にはPS4 Pro限定の要素として「解像度優先」「フレームレート優先」という2種類のモードが存在し、ゲーム中でいつでも自由に切り替えられる。「解像度優先」は画質を重視するモードで、4K HDRに対応しているディスプレイであれば30fpsで動く映像を体験できる。一方の「フレームレート優先」ではその名の通りフレームレートが向上し、60fpsの滑らかなゲームプレイが実現する。
どちらも確かな魅力が存在するのは間違いないが、筆者が主に体験した「フレームレート優先」は操作感覚にも影響をおよぼすほど劇的な変化が感じられたので特におすすめしたい。
本作はアグロに乗って移動するときや巨像にしがみついたとき、また巨像の足元にいるときなどは画面が激しく揺れ、臨場感の向上に一役買っている。その反面、操作の難しさや酔いやすさを指摘する声も少なからずあった。「フレームレート優先」モードであれば画面の揺れすらも滑らかになるので、これまで断念していた人でも楽しめる可能性は充分にあると言える。
画面演出という点ではこれ以外にも、動くもののブレを表現するモーションブラーの増減、さらにはフィルターで質感を変えることも可能。フィルターには暖色や夜景、モノクロなど多彩なバリエーションがあり、雰囲気作りに使ってみるのもいいだろう。
もうひとつ、ゲーム内の一瞬を撮影できるフォトモードも新たに搭載される。PS4にはスクリーンショットを撮影する機能が備わっているのはご存知と思うが、巨像との戦いは激しく、お気に入りの一枚を残すのは難しい。フォトモードは方向キー下を押すだけで瞬時に起動するので、本来なら撮影が難しい場面でも気軽に残せるのだ。
フォトモードはただ単に時間を止めるだけでなく、視点、角度、彩度などの処理、フィルターなどさまざまな加工が楽しめる。以前のハードでは不可能だった角度から巨像との戦いを振り返ることもできる。「ワンダと巨像」はひとつひとつのアクションに重みがあり、格好いい瞬間も生まれやすい作品だ。それだけにフォトモードとの相性はとても良いと感じた。
「ワンダと巨像」を知らない人にこそプレイしてほしい
「ワンダと巨像」の原点であるPS2版が発売された当時、TVCMでは「最後の一撃は、せつない。」というキャッチコピーが使われていた。筆者自身、このキャッチコピーに興味を持ち、魅了された1人であり、今再び「最後の一撃」を体験できたことを素直に喜びたい。グラフィックの向上、フレームレートの向上、操作のしやすさ、これらすべてが「最後の一撃」をより美しく描くために機能しているのは間違いない。昔からのファンからすればPS2、PS3でもプレイできたため多少食傷気味かもしれないが、それでも触れてみる価値はあると断言できる。
そしてなにより、過去の名作を現在の環境でプレイできる貴重な機会だ。これまでプレイしたことのない人にこそ手に取ってもらいたい。例えば「人喰いの大鷲トリコ」で初めて上田文人氏のことを知った若い世代、例えば「モンスターハンター:ワールド」でPS4を買ったばかりのライトユーザー。そんな人達にも、確実に刺さる作品だと思う。
(C)Sony Interactive Entertainment Inc.
※画面は開発中のものです。
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