カプコンが8月25日に発売するPS4/PS3用ソフト「戦国BASARA 真田幸村伝」。一人の武将にフォーカスした「戦国BASARA 烈伝シリーズ」となる本作のプレイインプレッションをお届けする。
「戦国BASARA」シリーズは独自の史観で生み出された戦国武将を操り、天下を目指して戦うスタイリッシュ英雄(HERO)アクションゲーム。
今回の「戦国BASARA 真田幸村伝」は真田幸村と伊達政宗のライバル関係を軸に、真田幸村の生涯をシリーズ初の長編ドラマで描いている点が特徴だ。より史実に近い世界で進む大坂夏の陣までのストーリーをはじめ、刷新されたアクションやステージを楽しむことができる。ここでは序盤のプレイを中心に、本作の魅力を紹介していこう。
真田一族を追う「真田幸村の生涯」とその裏側が語られる「前談秘話」
これまでの「戦国BASARA」シリーズでは、まず登場する武将から操作キャラクターを選んで天下統一を目指すというのが主な流れだった。しかし今回のメインモード「真田幸村の生涯」では真田幸村・昌幸・信之らをストーリーに合わせて切り替えながら操作し、さまざまな歴史の節目を体験していくこととなる。
序章では武田信玄役・玄田哲章さんのナレーションを背景に、従来シリーズからアクションがすべて新しくなった真田幸村を操作。ボタンを少し連打するだけで流れるように通常技・固有技を楽しめ、なかでも紅いオーラを纏った空中攻撃「天羽」はその炎の煌めきのような美しさに思わず見とれてしまうほど。
二槍を使ったダイナミックな動き、多数の敵を一度に薙ぎ払う爽快さもこれまで以上にパワーアップ。スピーディかつ軽やかになった操作感は、率直に「すごく格好良いし、操作していて楽しい!」と感じた。
続いて第一章「芽生えし蒼紅の魂」では、新たなプレイアブルキャラクター「弁丸」「梵天丸」が登場する。
幸村の幼少期・弁丸は昌幸に連れられ、多数の敵に囲まれながらも一人試練に立ち向かう。しかし絶体絶命の窮地に陥ったところで伊達政宗の幼少期・梵天丸が現れ、2人は敵を蹴散らしながら、その中で熱い感情を芽生えさせていく。真田幸村と伊達政宗、「戦国BASARA」シリーズを語る上では欠かせないライバル関係の原点となる物語はファン必見だ。
幼少期の2人も保志総一朗さん、中井和哉さんがそのまま演じているので、声優陣のちょっと可愛らしい熱演にも注目したいところ。それと、ぜひ設定画面では武器の付け替えと一緒に2人の姿を回転させながらじっくり見ていただきたい。
ステージでは弁丸・梵天丸の2人が交互に入れ替わりながら進行していく。弁丸は一本の稽古槍を振い、少したどたどしさの残る動作からも幼さが感じられて微笑ましく思えた。とはいえアクションでは敵に連続突きをお見舞いするなど、熱き魂も十分に感じられる。
一方、梵天丸は既に奥州次代筆頭としての自覚をもち、多勢に無勢でも全く物怖じする様子はない。武器は木刀一本ながらスライディングで敵をやすやすと蹴り飛ばすなど、なかなか豪快な喧嘩上等ぶりを見せつけてくる。
第二章「武田壊滅 天目山の戦い」に入ると、幼かった弁丸も立派な武将に成長。武田信玄の亡き後、織田信長に捕らえられた主君・武田勝頼を救うため、幸村・昌幸・信之はそれぞれのルートで天目山を進んでいく。
ここではストーリーの進行により、3人の武将それぞれを操作するのがポイント。一章も含め、こうした切り替えは従来シリーズと比べて複雑に感じるかもしれないが、実際には画面右上へ物語の進行に関連した指示が「手形MISSION」として表示されるので、何をすればいいか迷うという状況は全くない。
「奇術師」の異名を持つ昌幸は、その名の通りトリッキーな技を多用する武将。離れた敵の側まで一瞬でワープしたり、帽子の中に敵を吸い込んだりとユニークな技を持っている。一見使い難そうに思えるかもしれないが、ワープする「板つき」は移動・攻撃どちらの面でもかなり使い勝手がよく、コンボも十分繋がるので安心してほしい。
とくにオススメしたいのはバサラ技で、昌幸が信玄の生涯を語る中で信玄の像が現れ、その豪腕が周囲の敵をまとめて叩き潰す様は圧倒されること間違いなし。思わず笑ってしまうほどの破壊力なので、ここぞというときには惜しまず使おう。
幸村の兄・信之は「信濃の獅子」とも呼ばれる武将。その凄まじい力を秘めた肉体で「はしご槍」という武器を自在に操るパワーファイターだ。敵を打ち上げる、武器を振り回すといった技のほか、武器を使って跳躍する「蜜登」も移動を兼ねて使える。
バサラ技は周囲の敵をなぎ倒しながら突進して、はしご槍を駆けのぼり大地を揺るがすほどの咆哮をあげる、というもの。技の一つひとつからも、どこまでも真っ直ぐに突き進む強い信念を感じられる。その意志が一体どこに向かっていくのか、メインモードを進めて見届けてほしい。
また、ここでは敵武将として織田軍配下の前田利家、柴田勝家、徳川家康、そして織田信長、明智光秀も登場。天下を総べるのは信長だと信じるも、複雑な胸中を覗かせる利家と家康、野心を隠そうとしない勝家、武田家と真田家を滅ぼそうとする信長に光秀と、かなり緊迫した展開をみせる。どれも強敵揃いなので、油断せずに挑みたい。
第三章「六文銭誕生」では、北条氏政の率いる大軍が真田家の拠点を襲い、北条家と真田家、互いの存続をかけた決戦が始まろうとする。霧の立ち込める中、昌幸は信之と幸村に敵軍の旗を集めるよう指示。ここでも旗を入手するごとにキャラクターを切替えつつ、最強の忍・風魔小太郎も倒さなくてはならない。
非常に切迫した状況下ではあるものの、バトル自体は意外とコミカルなので従来ファンならクスッとできるだろう。ご先祖様パワーによる派手な攻撃も最初はびっくりするかもしれないが、きっちり対処していけばそう苦労することもないはずだ。
こうしたメインモードをクリアしていくと、幸村以外の視点から物語の裏側が描かれる「前談秘話」が追加されていく。例えば昌幸に信之の話をせがむ弁丸、小十郎との稽古に励む梵天丸、信長を守りながら進軍する光秀、天目山の戦いを控えた勝家など「その時、真田一族が戦っている裏で何が起きていたか」が語られるという具合だ。
それぞれ真田一族以外のキャラクターを操作するステージが用意されており、かなり歯ごたえのある内容となっている。筆者もすぐに挑んでみたものの、解放された時点で即クリアとはいかなかった。腕に自信のないプレイヤーはメインモードを進めるなど、プレイヤー武将を強化してから改めて挑むといいだろう。
また、前談秘話のストーリーは音声付きテキストでも確認できるので「クリアできない!」という初心者プレイヤーにも安心。さらに本作ではそれぞれのステージで語られたセリフのログもメニュー画面から確認可能となっていて、バトルに忙しくてせっかくのセリフをじっくり見ることができなかったプレイヤーにも嬉しい仕組みとなっている。こうした部分からも、本作ではストーリーをじっくり楽しんでほしいという姿勢が伺えた。
プレイヤーを力強くサポートする「型」「武心システム」をチェック
メインモードや前談秘話、そして総勢46武将を使用できる「真田の試練」を勝ち抜くために欠かせないのが武将の強化だ。まずは武将の能力をカスタマイズできる「型」について触れていこう。
型には、体力・攻撃力などのパラメータが平均に強化される「均」、攻撃性能に特化した「撃」、武将に応じた属性のついたものなど、さまざまなタイプが存在する。種類はゲームの進行に応じて増加していき、ステージクリアなどの褒賞として手に入る「文銭」を使って入手・強化を行うという流れだ。
そして型には早熟・標準・晩成といった成長速度と、バトル中に発動するスキルが設定されている。違う型はもちろん、同じ型でもスキルが異なるため、どの状況でどんなスキルを使いたいかによって装備する型を変えていけば戦況を有利に進められるはずだ。スキルは基本的にプレイヤーを強化するが、なかには文銭を取得しやすくなるなど特殊なタイプも存在する。
文銭は、メインモードの各章に用意された特定の条件をクリアする「六丸チャレンジ」の達成でも入手可能。さらに大量ゲットを目指すなら、ステージのどこかにいる「七虹屋」を探すのも手段の1つ。こちらもヒット数など特定の条件を満たせばクリアだ。制限時間はなかなかシビアだが、討伐数やヒット数などは比較的達成しやすいので狙いどころ。
なお、本作では武将ごとに型を強化していくスタイルのため、武器および衣装は見た目の変化のみとなった。そのため、単純な好みで付け替えやすくなったのはこだわりのプレイヤーにとってちょっと嬉しいポイント。スキルの管理も本作が最も使いやすいと感じた。
型に設定されたスキルを発動させるために必要なのが、ステージ上に出現する青い体力ゲージの敵を倒すと手に入る「武心」だ。武心のゲージが貯まると自身の攻撃力増大と敵から受けるダメージ減少、そして段階に応じたスキルが発動して武将が強化される。「壱」や「参」程度であれば発動しやすいが「六」ともなれば発動までに時間がかかってしまうので、状況に合わせて色々と試しながら最適なものを探してみるといい。
どんどん稼ぎたい武心だが「ちまちま集めるのは性に合わない!」というプレイヤーのために「伝心玉」というものも用意されている。ステージ内で入手し、好きなタイミングでボタンを押して「武心伝心」を発動すると一定時間すべての敵が青ゲージを持った状態に。こうしたチャンスを上手く使い、効率よく武心を集めて武将をパワーアップさせれば強敵ともしっかり戦えるはずだ。
ちなみに筆者の体感としては、難易度「普通」は非常にサクサクと進んでしまい、むしろ早くクリアしすぎて六丸チャレンジが達成できないまま終わってしまうこともあった。早くストーリーを楽しみたいプレイヤーであれば普通をおすすめするが、そこまで腕に自信がなくても従来シリーズを遊んでいるプレイヤーであれば最初から「難しい」で遊んでみてもいいかもしれない。
さまざまな要素を刷新した「戦国BASARA 真田幸村伝」。より追及された爽快なアクションに加え、真田幸村の生涯を追う長編ドラマをじっくりプレイヤーに堪能してほしいという意欲にあふれた作品だ。これまで遊んだことのないユーザーはもちろん、従来シリーズは遊びつくしたというプレイヤーもきっと新たな魅力を感じられるので、ぜひプレイしてみてほしい。
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