ネクソンは、今夏のサービス開始を予定しているiOS/Android用ストラテジーゲーム「ドミネーションズ」のメディア発表会を開催した。本作のインプレッションとあわせて、発表会の模様をお届けする。
メディアを招いて行われた本発表会では、「ドミネーションズ」の紹介や、体験会が実施されたほか、大手ゲームデベロッパーとのパートナーシップ契約を発表するネクソンの戦略に関する説明が行われた。
ネクソンが次々に発表するパートナシップ
まず、ネクソン 経営企画室長の熊谷峻平氏が、同社のパートナーシップについて説明した。
ネクソンは、20年以上前に韓国で創業し、10年前から日本に本社を構える企業だ。さらに、昨年にはアメリカ人であるオーウェン・マホニー氏が社長に就任し、インターナショナルでユニークな企業となっている。
同社ではパートナーシップ案件に注力しており、今回の「ドミネーションズ」がその第一弾タイトルとなる。熊谷氏は、同社とパートナーシップを結ぶことの魅力について、実績・グローバルな事業基盤・Free-to-Play(F2P)のノウハウ、の3点を挙げた。
実績の一例として、Electronic Artsの「FIFA Online 3」と「FIFA Online 3M」、Steamを運営するValveとの「Counter Strike Online」の共同開発を紹介。グローバルな事業基盤としては、韓国・日本・中国といったアジアや欧米でもビジネスを展開しており、アジア市場の攻略を難しく感じている欧米企業にとって組みやすいという。また、長年にわたってF2Pで成長してきた同社のノウハウも魅力的に映るのだそうだ。
最近では、Electronic Artsの「Need for Speed」や「Titanfall」、Warner Bros. Interactive Entertainmentの「レゴ」やスクウェア・エニックスの「ファイナルファンタジーXI」のモバイルゲームなどに関する契約発表を行っている。
ティム・トレイン氏による「ドミネーションズ」の開発経緯と魅力
続いて、「ドミネーションズ」を開発するBig Huge GamesのCEO ティム・トレイン氏より、本作を開発した経緯や、魅力が語られた。
ストラテジーゲーム開発経験者が生み出したスマートフォンゲームアプリ
トレイン氏は、1991年にゲーム業界に入り、シド・マイヤー氏と共にシミュレーションゲーム「シヴィライゼーション」の開発に携わり、当初は、ゲームのクオリティをチェックする業務を行っていたそうだ。
2年半前に設立されたBig Huge Gamesは、まだ若い会社だが、歴史のストラテジーゲームを開発してきたスタッフが多数所属しており、24年間ゲーム開発を行ってきたスタッフもいるという。スタッフが開発に携わったタイトルとして、「シヴィライゼーション2」や「エイジ オブ エンパイア」、「ライズ オブ ネイション」を紹介し、ストラテジーゲームの開発力をアピールしていた。
本作の開発では、スマートフォン向けストラテジーゲームとして人気の「クラッシュオブクラン」と、「エイジ オブ エンパイア」のゲーム性が融合した時にどのようなことが起きるのかに注目したという。「クラッシュオブクラン」といったタイトルの登場で、ストラテジーの楽しさが多くの人に知ってもらえたことを賞賛しつつも、プレイヤーは「次はどんなゲームを遊べばよいのだろう」と感じていると話し、「ドミネーションズ」はその“次のゲーム”になるだろうと語った。
成功の定義も時代とともに変化しており、パッケージの頃は200万本売れれば大成功だったが、今ではモバイル端末を通して「ドミネーションズ」を1億人がプレイする可能性もゼロではなく、そういった点に面白さを感じているという。
本作の開発プロジェクトは2013年にスタートし、スタッフは10名ほど。1年ほどかけたプロトタイプの開発では、企画書や仕様書は一切用意せずにいきなりコーディングするというユニークな方法を採用。プレイして、フィードバックを行い、何が面白くて、面白くなかったのかを徹底的に議論し、その晩のうちに再度追加コーディングをし、翌日またプレイするといったサイクルだったそうだ。
βテストでは、30人のテスターが毎日30分、30日間プレイする「30 for 30」という方式を採用。実際には3ヶ月ほどかかってしまったそうなのだが、そのテストを通じて、よりゲームを磨くことができ、そこから徐々にテスターの範囲を広げていったのだそうだ。
そして、2年ほどの開発期間を経て、2015年4月2日に欧米で正式配信、それに続く形で今夏アジアでのリリースが行われる。
人類史に沿って展開する本作の魅力
本作では、タウンセンターのレベルが上がるにつれて時代が進み、石器時代から宇宙時代まで人類史に沿ってゲームを楽しむことができる。
100種類以上のユニットが登場。選択できる8つの文明には、固有のユニットや特殊能力が用意されており、文明の選択も面白い要素だ。
また、グラフィックにも力を入れており、ユニットや建物の細部まで緻密に描かれている。さまざまな建物を建てられるほか、道路を敷くことも可能だ。さらに、世界の七不思議として、巨大な建造物を築くことも可能だ。
もちろん、このように建物を作るだけではなく、対戦要素も用意されている。本作では、多くのストラテジーゲームで採用されている“相手の本拠地を破壊する”のではなく、軍隊同士が戦う点を重視したそうだ。対戦では、攻めるターゲットを指定できる点も特徴だ。
なお、すでに配信されている欧米では、最初の大型アップデートが行われとり、産業時代が実装されている。産業時代では、マシンガンなどの武器や戦車や航空機といった近代の兵器が登場しているそうだ。
プレゼンの最後に質疑応答も行われたので、そちらも紹介しよう。
アップデートの頻度に関しては、規模の大小はあるが、1ヶ月間隔で行っていきたいそうだ。また、国として日本を導入した理由については、これまでに日本が世界史に与えた影響を考えたとのことで、日本の偉人キャラクターに織田信長を選んだ理由では、「信長の野望」にハマっていたエピソードを披露してくれた。
本作を開発する際には、お年寄りや子供からのフィードバックを重視したそうで、その結果、どんな人でも迷うこと無く遊べるようになったという。また、どの国でも歴史を学ぶため、歴史というテーマは誰にでも取っ付きやすい題材だそうだ。
スマートフォンアプリとして開発して苦労した点は、小さいスクリーンでのUI設計で、非常に多くの時間を割き、結果良い物になったと自信を見せていた。また、多くの機種で行った動作検証にも苦労したそうだ。
なお、本作のサーバーは、欧米もアジアも同一となり同じ世界で遊ぶことが可能だ。今後のアップデートに関しても基本的には世界で同時に行っていくという。
国づくりを一足先に体験!インプレッションをお届け
会場では、短い時間だったが実際に本作に触れることができたので、インプレッションをお届けしよう。なお、掲載している画面は開発中のものである点を予め了承いただきたい。
すでに、日本語へのローカライズが完了しているようで、一部英語表記が残っていたものの、ほとんどの箇所が日本語化されていた。
ゲームを開始するとチュートリアルがスタート。白ひげの賢者プンプスの指示に従って村を大きくしていこう。本作は、国家を発展させ、文明を築くことが目的なのだが最初は村を発展させるところからはじまるのだ。
この頃は、黎明の時代で家と住人がチラホラと居るだけの寂しい村だ。村にいる動物を狩ったり、森を伐採しながら土地を開拓し文明の核となるタウンセンターを建設する。しばらくプレイしていると石器時代に時代を進めることができる。本作では、タウンセンターのレベルを上げるごとに時代が移り変わり、新たな建物やユニットを使用できるようになる。
ここで注目したいのが道路の存在だ。道路は、既存のタウンディフェンスゲームではあまり見かけることのない施設なのだが、道路を作ることでゴールドを得ることが可能だ。詳細を知ることはできなかったのだが、どうやら建物を道路でつなぐことでゴールドのボーナスを得られるようだ。ただ、建物を建てるだけではなく、より多くのゴールドを獲得できるような設計が必要になりそうだ。
そうこうしているうちに青銅器時代に突入。ここからはいよいよ他のプレイヤーと対戦可能なマルチプレイが解放される。最初は、他のプレイヤーから攻撃されない平和条約期間が24時間設定されているが、平和条約が失効してしまうと攻撃され資源を奪われてしまう。
さらに、鉄器時代に進むと、いよいよ国を選択することが可能だ。国は、8ヶ国(中国・イギリス・フランス・ドイツ・ギリシャ・日本・韓国・ローマ)を選択できる。各国には特徴があり、中国は国民や守備兵を追加獲得、ギリシャは建物建設時の時間やゴールドで優遇され、フランスは兵力の訓練時間が短縮される。それぞれの国家の実際の特徴が反映されている。気になる日本は“平和条約時間が増加するとともに、国の中心部にあるタウンセンターから侵略者への攻撃が可能”という、防衛に特化した農耕民族らしい特徴を備えている。トレイン氏に尋ねた所、すでにサービスが行われている欧米では、日本が人気とのことで使用している人も多いそうだ。
最後にマルチプレイでの戦闘についても紹介しておこう。マルチプレイはオーソドックスなスタイルで、ユニットを選んでマップをタッチすれば設置可能。自動で攻撃を行ってくれる。
注目したいのが、画面左下に4本の剣が描かれた赤いアイコンだ。このアイコンを選択して攻撃したい施設をタッチすると、全ユニットがその施設を攻撃してくれるわけだ。強力な防衛施設を先に破壊したい場合や、資源施設のみに集中したい時に有効に使えそうだが、それは相手も同じで、防衛する際にも注意したいところだ。この攻撃指示は一度使用すると数十秒間経たないと再度使用できないため、計画的に使いたい。
また、本作には中世時代以降で強力なユニットである英雄が出現し、戦闘の幅が広がるほか、世界の不思議といった建物を建設することも可能だ。世界の七不思議では、グラディエーターの訓練が可能なコロセウムや周辺の農場生産高が増加するピラミッドなど12以上の建物を建設することができる。
このように多種多様な建物と道路に壁、さらに、巨大な建物も多いことから建設エリアが心配になるのだが、本作では他の同様のゲームに比べてもずいぶん広いエリアが設定されている。トレイン氏によると、今後さらに拡張する可能性もあるらしいので、レイアウトの幅が無限に広がりそうだ。
本作には、数々の名作シミュレーションゲームを手がけてきたクリエイターたちが開発したこともあり、今までのタウンディフェンスゲームにはなかった要素が多く盛り込まれ、より奥深いゲームを楽しむことができそうだ。気になる人は、事前登録をしてみてはいかがだろうか。
「ドミネーションズ」事前登録ページ
https://pre.dominations.jp/
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※画面は開発中のものです。
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