「御簾納直彦ミステリィ 篝火ノ屋敷」第3回は、3Dアクションアドベンチャーの黎明期に登場した3DO向けタイトル「ドクタハウザー」を紹介する。主人公アダムス君のどアップにドキュンと来た方はぜひぜひ読んでみて下さい。

3Dポリゴンを用いたホラーアクションアドベンチャーゲームと言えば、同ジャンルの始祖とも言える「アローン・イン・ザ・ダーク」(1992年)や、世界中に熱狂的なファンを持つ「バイオハザード」(1996年)、「サイレントヒル」(1999年)といったタイトルを挙げる人は多いと思います。「バイオハザード」の大ヒットを受け、1990代後半から2000年代にかけては、同系統のタイトルが市場にたくさん登場しました(ヒットしたものからそうでないものまで……)。「オーバーブラッド」や「ディープフィアー」など、名前を挙げれば「あったあった!」と思い起こすタイトルはたくさんありますよね。
しかし市場には、「バイオハザード」以前に、とある3Dアクションアドベンチャーが登場していました。しかも国産タイトル。「アローン・イン・ザ・ダーク」登場のわずか2年後である1994年に世に放たれたその作品とは、リバーヒルソフトの野心作「ドクターハウザー」です。対応ハードは3DO!
一般認識として3DOは、セガサターン、プレイステーションの発売で幕を開けた次世代ゲーム機戦争において、早々に撤退したネガティブなイメージのあるハードです。しかしそんな3DOでも愛好家は多く(?)、未だにソフトをコレクションしているコアなユーザーは存在しています(少なくとも私の周りには2人いる)。
私もそのうちの1人で、今でも3DOを引っ張り出しては「ウェイ・オブ・ザ・ウォリアー」「時を超えた手紙」「ロードラッシュ(3DO版が一番好き)」「ドラえもん 友情伝説ザ・ドラえもんズ」といったタイトルをプレイしたりしてます。
……ただ3DOは、いかんせん普及台数が少なかった。分母がなければソフトが売れないのは当たり前なので、「ドクターハウザー」はひっそりと発売され、ひっそりと人々の記憶から消えていきました。しかし本作は、先ほども言ったように、あの「バイオハザード」以前に日本人スタッフが作った3Dアクションアドベンチャーです。ゲームの歴史的に見ても、決して無視できない作品であることは間違いないでしょう!(断言)
ストーリーは、新聞記者のアダムス・アドラーが、突如失踪した天才考古学者・ハウザー博士の謎を解くため彼の館に赴くといった、どこかで見たことあったような、なかったような感じの内容。
謎を解いたり、トラップをかいくぐりながら、館の奥へ奥へと進んでいきます。この手のアクションアドベンチャーといえば、総じて操作性があまり良くなかった印象がありますが、「ドクターハウザー」もご多分に漏れず操作性は良くありません。というか、ハッキリ言って悪い。なんかこう、ワンテンポずれたようなモッサリ感があるんですよねぇ。まあ、この辺は「アローン・イン・ザ・ダーク」も似たようなものですが……。
とは言いつつ、この操作性の悪さが、思い通りの場所に行けないもどかしさ、ひいては怖さに繋がっているような気もします。ステージには落とし穴のトラップがあったりするんですが、ちょっとズレただけで転落(即死)なんですから、そりゃもうヒヤヒヤですよ。加えて、トラップはかなり理不尽なものが満載なので、初プレイで一度も死なずにクリアできた人は皆無なんじゃないでしょうか。
まあ、別に死んでもいいですよ。アダムスくんの死にっぷりこそが、本作最大の見どころという説もあるんですから(嘘)。
ただ本作は意外にも(失礼)、基本的にどこでもセーブできたりするので(一部できない場所もありますが)、小まめにセーブしてれば案外簡単にクリアできちゃったりします。トラップの位置を把握してれば、楽に回避できますからね。なので漠然とくるイメージほど、ハードルは高くないと思います。
ロードがそんなに遅くないのも好感触。プレイ時間は、だいたい2~3時間程度といったところでしょうか。3Dアクションアドベンチャーゲームの黎明期を知るという意味でも無視できない作品だと思うので(2回目)、機会があればぜひやってみてください。まあ、3DOを持っている人がそんなにいるとは思えないですが。ちーん……。
筆者紹介
御簾納直彦
世界観の濃い作品をこよなく愛するフリーライター。好きなジャンルはサウンドノベルだが、好みに合えばなんでもプレイする雑食ゲーマー。Kindleで昔の漫画を買いまくるのがマイブーム。
※画面は開発中のものです。
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