誰もが作り手になってゲームの世界を作っていける―プレイバイウェブ型RPG「クロストライヴ」制作発表会の模様をお届け

発表会・イベント取材
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デジタルハーツとハイファイネットは本日4月19日、ハイファイネットの新規事業であり、両社協働で手掛けるストーリービルドRPG「クロストライブ」の制作発表会を開催した。

「クロストライブ」は、多数の参加ユーザーの行動によって物語が変化し、ライブ性のあるドラマを楽しめるプレイバイウェブ(PBW)型RPG。あらかじめ用意されたストーリーを進めていく一般的なゲームとは異なり、決まったストーリーの結末がない点が特徴となっている。

プレイヤーはイラストレーターやシナリオライター、声優など本作に参加するクリエイターから、自分好みの設定を反映したオリジナルのキャラクターイラストやボイスを入手することができる。本日よりPCブラウザ版のオープンβテストが開始されており、iOS/Androidも近日公開予定となっている。PCとスマートフォンという複数のデバイスに対応しており、どちらでも共通のキャラクターを使用できるというのもポイントだ。

川口兼一郎氏
川口兼一郎氏

今回行われた制作発表会では、まずデジタルハーツ取締役の川口兼一郎氏が登壇し、同社が新しいゲームを作ることになった経緯を説明した。デジタルハーツは、創業以来ゲームやアミューズメント機器の検証サービスを行ってきており、川口氏は「ゲームのテストなどを行っておりますので、登録していただいている方の中には、将来クリエイターを目指していたり、フリーとして活動している方もいらっしゃいます」と話す。

そうした人たちに話を聞くと、ネットの普及などによって発表の場は増えているが、実際にプロとしてお金をもらいながら生業としていくのは、敷居が高い状況にあることが分かったという。

一方で、発売前のゲームのテストを行ってきた実績によって、メーカーから「知り合いでクリエイターを紹介してほしい」といった相談を受けたこともあるようだ。元々がメーカーの悩みを解決するための事業を展開していたこともあり、その解決をビジネスとして出来ないか考えていたとのこと。

そんな折、クリエイター集団であるハイファイネットと出会い、プレイヤーからアイディアをもらい、クリエイターがそれを作っていくという、ゲームを通じてクリエイターを目指す人とメーカーの悩みを解決できる、今の「クロストライブ」の形ができあがったという。

三並慶佐氏
三並慶佐氏

川口氏による話の後は、ハイファイネット代表取締役社長の三並慶佐氏が「クロストライブ」の具体的な内容紹介を行った。本作は現代の東京を舞台に、魔術師として覚醒したプレイヤーが不思議な事件を体験していく伝奇物語となっている。

冒頭でも簡単にお伝えした通り、ゲームの結末が決まっておらず、プレイヤーのアイディアや活躍、登場キャラクターとの関わりでゲームの中身が変化していくのが特徴。時にはNPCと恋愛してみる、といった出来事も起こり得るようで、プレイヤーたちが物語を積み上げていくこととなる。

ゲームはプロローグからスタートしていき、ソーシャルゲームのようなクエストでキャラクターを成長させたりアイテムを入手しつつ、ストーリーを追っていくというのが基本的な流れとなる。詳しい説明はされなかったが、クラスチェンジやビルド・カスタマイズといった要素も存在する。また、本作に参加しているクリエイターに発注することで、オリジナルのイラストを付けたカードを作ることができるという。

ゲーム説明の後には、クリエイター集団・チーム月島の代表であり、「クロストライブ」の原作とメインシナリオを担当した月島総記氏が登壇。月島氏は普段からチームの仲間とシナリオを執筆しており、仲間と力を合わせてモノが生まれることから、チームワークを重要視してシナリオを手掛けたという。PBW型のゲームである本作は、プレイヤーとクリエイターが一体になって作り上げていくゲームであるため、ゲームをプレイする人に「普段意識しているチームワークの素晴らしさを感じていただけると嬉しいです」とコメントした。

なお、発表会には参加していなかったが、メインイラストは多数のソーシャルゲームのイラストを手掛けているマナカッコワライ氏が担当している。他社タイトルではあるが、元々PBW型のゲームで活躍していたこともあって、今回の「クロストライブ」でもイラストをお願いしたという。

続いては、本作に出演するキャストとして、鷹野春道役の代永翼さん、竜崎圭役の市来光弘さん、支倉響香役の鳴海杏子さんがゲストとして登場。それぞれが演じたキャラクターの特徴や、自身と重なるポイントなどについてコメントした。

代永翼さん
代永翼さん

まず代永さんは、「春道君は元気な男の子で、割りと最初の頃に出会う友達ポジションのキャラクターです。周りの人が悩んでいると、放っておけず、自分から突っ走って事件の中に飛び込んでいくタイムですね」と話す。天真爛漫な男の子のようで、「誰とでも仲良くなれるところは似ているかなと思います」と、自身との共通点について述べた。

市来さんは、自身が演じるキャラクターについて「口が悪かったりしますが、自分が心を許した人には情に厚い、『仲間のためなら…!』というタイプで、いいやつです」とコメント。自分とは似ていないと話しつつも、ゲームセンターで働いている設定で格闘ゲームの用語を頻繁に使う点に共感を覚え「僕も格闘ゲームが大好きなので、演じていて楽しかったです」と語った。

そしてゲーム作品に初めて出演したという鳴海さんは「緊張しましたが、演じさせていただけるのが嬉しくて、楽しく収録できました」と感想を述べた。鳴海さんが演じる支倉響香は、容姿端麗であり、バナナの叩き売りから爆弾解体までできる超有能なキャラクターのようで、自身との共通点については「重なる部分を探すのが大変ですが、やるときはやるところは似ているかなって思います」とコメントした。

市来光弘さん 鳴海杏子さん
雑賀寛氏
雑賀寛氏

キャスト陣によるトークの後は、「クロストライブ」プロデューサーの雑賀寛氏が登壇し、プロモーション展開についての発表を行った。ここでは、デジタルハーツが展開するクリエイターズネットワークや本作に協賛する3人のゲストが順に招かれ、それぞれが意気込みなどを語った。

最初のゲストで登壇したのは、ヤマダ電機 取締役兼執行役員副社長CIOの飯塚裕恭氏。飯塚氏は、同社が現在力を入れているネット事業の展開のひとつとして、デジタルハーツが運営するクリエイターズネットワークと協力して「萌えキャラ!プロジェクト!」を実施していると紹介した。

その始動のきっかけとなったクリエイターズネットワークについては、「こうしたお客様を楽しませることができ、クリエイターを卵から育てることもできる企画を支援していきたいです」とコメント。また、ゲームプラットフォームの「ヤマダゲーム」についても「ヤマダ電機というリアルの店舗がありますので、リアルとバーチャルを融合させた新しいものを作っていきたいと考えています」と、自社でのゲーム展開についても意欲を見せていた。

飯塚裕恭氏

続いては、「クロストライブ」の原作本という形で小説が発売されるという発表に合わせ、刊行元となる講談社から、講談社BOX 編集部副部長の野崎哲也氏が登壇した。野崎氏は、本作の原作を務める月島氏と付き合いがあったため、「クロストライブ」というインタラクティブなゲームの存在を知り、そしてそれを小説化するという話を聞いたという。

  野崎哲也氏

それを受けて、非常に難しいと感じた反面、面白いことだとも思ったようで「どうしようか考えながらも、やらないとダメでしょと思い、協力させていただきました」と、小説版の刊行に至る経緯を語った。

なお、原作小説は6月に第一巻が、夏に第二巻が発売予定となっているが、それに先駆け、5月にはノベライズの配信ができる大手ソーシャルサービスで期間限定先行配信が行われる。そのほか、講談社のプロジェクトアマテラスに「クロストライブ」の公式アカウントが設置され、本作の運営チームがアマテラスに出張するようなイメージで、ユーザーとの交流も図っていくとのこと。

松原健二氏
松原健二氏

3人目には、ハイファイネットが若手を育成していく、クリエイターに機会を与えるというポリシーを持つ原点となった存在として、過去に三並氏と技術者育成プロジェクトで関わりがあったという、東京大学 生産技術研究所の招待講演者であり、CEDECフェローの松原健二氏が登壇した。

松原氏は、「未踏ソフトウェア創造事業」というプロジェクトに、育成される側で参加した三並氏と関わりがあり、「(三並氏が)今度はクリエイターに育ってもらう場として『クロストライブ』を作られたと聞いて、教育にも熱心だったし、そういった取り組みをしているんだなあと嬉しくなりました」とコメント。

「クロストライブ」のように、ゲーム制作などに実践の場として携われるのは大きな特徴であるとし、「こういった場を実現していくことに期待しています」と語った。

最後に雑賀氏は、「人をキーワードに、人と人との結びつきから多くの人にチャンスを与えて、新しい展開を提供していきたいと考えています。PBWである『クロストライブ』は、誰もが作り手になりゲームの世界を作っていけるという、通常のビデオゲームでは成し得ないような特徴をもって展開していきたいと思っていますので、ぜひ新しいタイプのユニークなゲームに触れてみてください」と発表会を締めくくった。

※画面は開発中のものです。

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