カプコンから発売となったPS3/Xbox 360用ソフト「ドラゴンズドグマ」。今回、本作のディレクターである伊津野英昭氏から2周目以降の攻略のポイントを伺った。また、発売から約1ヶ月が経った現在の反響などさまざまな話を聞くことができたので紹介しよう。プレゼントもあり!
5月24日に発売されたオープンワールドアクションゲーム「ドラゴンズドグマ」。発売から約1カ月が経ち、すでに1周目をクリアしたというプレイヤーも多いのではないだろうか。
そこで今回、本作のディレクター・伊津野英昭氏から、2周目以降をいかに効率よく進めていくか、そのポイントを伺うことができたので紹介しよう。
快適な2周目の冒険は「戻りの礎」がカギ
まず紹介するのは、置いた場所へ瞬時に移動できるアイテム「戻りの礎」の効率のいい置き方だ。戻りの礎は、1週目では1個しか入手できないものの、2周目以降はショップで販売され、フィールド上に10本まで置けるようになるのだ。なお、戻りの礎は20万ゴールドとかなりの高額であるため、1周目で入手した不要な持ち物をすべて売って資金を確保しておくといいだろう。
今回伊津野氏は、「海風の街道」「北壁の森林」「マナミア街道」「ベステダ」「丘陵地帯」「鬼火の森」「グランシス地方」「不吉の森」の10箇所(北壁の森林は南北に長い地域のため、2個が配置されていた)に置くと、効率よく移動できると教えてくれた。
この10箇所は、ゲーム中のNPCを安全に連れ運ぶ「観光地クエスト」の目的になっている場所と、攻略上の重要なポイントを中心に選別したものだという。
そして、この中でもポイントとして伊津野氏が挙げていたのが、海風の街道に置いた戻りの礎だ。ここは、ゲームのスタート地点であるカサディスと宿営地の間に位置しているのだが、それだけではなく「呪い師の森」というダンジョンへのショートカットにもなる場所なのだ。
ちなみに、伊津野氏が教えてくれた場所は高台になっており、カサディスと宿営地からはたどり着けないようになっている。設置するには呪い師の森から回り込まなければいけないので注意してほしい。
これからウルドラゴンに挑戦する人におすすめの「会心の矢」
次に伊津野氏が教えてくれたのが、本作に登場するボスを含めたすべての敵を一撃で倒せる「会心の矢」の使い方だ。
会心の矢はプレイヤーが1本しか持てない貴重なアイテムで、矢を放った瞬間にオートセーブされるのでやり直しもきかないが、上手く扱えば時間のかかるボスも一瞬で終わらせることができる。
また、本アイテムは重量が「5.14」と非常に重いため、所持するアイテムを整理する必要がある。なお、会心の矢はグレン・ソランの商人「フォーニバル」から購入できるが、価格は30万ゴールドと、戻りの礎と同じく高価なアイテムとなっている。
また、会心の矢は、世界中のプレイヤーが力を合わせて戦うウルドラゴンとの戦いにも有効だ。ウルドラゴンは全身に多数の弱点を持っており、すべての弱点を破壊しないと倒せないが、会心の矢を当てれば弱点の一つを確実に破壊できる。弱点すべてを破壊するのは膨大な時間が掛かるが、ウルドラゴン討伐の切り札として所持しておくといいだろう。
ここからは、本作の開発に至った経緯や、発売後約1カ月が経過した現在までに届いているユーザーからの反響を伊津野氏に伺ったのでお伝えしよう。ポーンシステムの誕生秘話や開発時の裏話など、貴重な話も聞くことができたぞ。
伊津野氏へのインタビューをお届け!
――まず「ドラゴンズドグマ」を制作することになった経緯を教えて下さい。
伊津野氏:もともと「ポーン」システムの構想が2002年の頃からずっとありまして、ポーンを使ったゲームを作りたかったという点があります。もう一点、「いつか超リアルなファンタジーを作りたい」という思いも前々からありました。私がディレクターを務めた「デビルメイクライ4」を作った後、新作を考えているときに、「この2つを組み合わせたら良いゲームが作れるんじゃないか」と思い、立ち上がった企画になります。
――ポーンシステムは2002年のころから構想があったとのことですが、考えつくまでの経緯を教えて下さい。
伊津野氏:当時はまだブロードバンドの時代ではなく、1時間もゲームをすれば恐ろしいほどの電話代が取られる従量課金の時代でした。その中で、繋がっていない時でも繋がっている気になれるネタとして思いつきました。
それともう一つ、当時から私はオンライン対応のゲームを作って来ましたが、チャットの会話でどうしても気を使ってしまうんですよね。それに、友達とプレイするにしても、お互いが自由な時間というのは限られています。ですから、気を使わず、時間にも縛られないオンラインゲームの仕組みとして考えました。
――今回、「ドラゴンズドグマ」をソロプレイに特化させたのも、ポーンで繋がっている感覚を楽しんでもらいたかったからなのですか?
伊津野氏:そうですね。Co-op(協力プレイ)のゲームを作ろうとして挫折したわけではなくて、人に気を使わずに繋がっている感覚を出せるかを常に念頭に置いていました。
――開発当初からCo-opを導入する企画はまったくなかったのですか?
伊津野氏:Co-opではないゲームが作りたかったから「ドラゴンズドグマ」を作ったと言っていいと思います。今はCo-opに対応したゲームはたくさんあるので、1人でパーティプレイを楽しめるゲームのほうが勝負できるかなと思っていました。
――伊津野さんはこれまでに「デビルメイクライ」シリーズなどを手がけてきましたが、これまでの制作との違いはありましたか?
伊津野氏:「デビルメイクライ4」の主要キャラクターはダンテとネロの2人だけでしたけど、「ドラゴンズドグマ」は少なくとも9職種分作らなければいけなくて、さらに固有の技も膨大な数を用意する必要があったので、とにかく物量が凄かったです。
さらに、9職種それぞれに対応した敵の動きも作らなければいけなかったので、そこも苦労しました。キャラ1種類当たりの技の種類は「デビルメイクライ4」のほうが多いのですが、中身の作り込みと物量では「ドラゴンズドグマ」のほうが大変でした。
――本作は中世のファンタジー要素が強い作品になっていますが、モデルになった国や地域はありますか?
伊津野氏:今回はイギリスのウェールズ地方と、フランスの南西部、それとスイスに取材旅行へ行って、地形の状態や土の具合、草木がどのように生えているかを見てきました。それと、テクスチャ素材のための写真撮影もしましたね。
――主題歌に「B’z」を起用した理由は何ですか?
伊津野氏:「ドラゴンズドグマ」のような新規タイトルで、どうしても欲しいのは「一流感」だと私は考えています。新規タイトルだと、まずは名前を知ってもらわないと買おうかどうか迷ってすらもらえないですから。
そこで、テーマソングを誰にお願いしようか考えていたときに、誰もが知っている一流のアーティストであるB’zさんに主題歌を歌ってもらえることになりました。
――発売から約1ヶ月が経ちますが、ユーザーからの反響はどうですか?
伊津野氏:凄く嬉しいお話をたくさんいただいています。皆さん「ドラゴンズドグマ」のプレイに多くの時間を割いてくれていて、2周、3周とプレイしている人もたくさんいます。
発売前は、「このゲームは50時間くらいでクリアできます」と言うのも、手軽にプレイできないと思われそうなのでためらっていたんです。ですが、予想以上に時間をかけて遊んでくれているので、本当にありがたいです。
――海外でもすでに発売していますが、そちらの販売状況や反響はどうですか?
伊津野氏:正確な販売本数を集計したわけではありませんが、海外でも日本と同じくらいのペースで売れています。地域ごとに販売本数を比較すると、日本が一番売れていると思います。
※2012年6月25日に全世界で100万本の出荷が行われたことがニュースリリースとして発表された。
――海外と同時期発売でしたが、なにか苦労した点はありしたか?
伊津野氏:スケジュールの管理は厳しかったです。シナリオやセリフは日本語で書いたのですが、収録するボイスは英語なので、一旦すべて英語に直さなければならないので苦労しました。日本語のボイスを収録した後に英語版を収録するのとは違う、ぶっつけ本番で後戻りできないプレッシャーがありましたね。それと、ボイスはゲームに入っているものの5倍の量を収録していたのですが、それを5分の1にまで削る作業にも苦労しました。
専属チームを用意してAIを作り込んだポーンシステム
――ポーンに就かせる職業で人気の職業はなんですか?
伊津野氏:現在「ポーンコミュニティ」という、インターネットと連動した企画をやっていまして、ここでポーンのレベルや職業の集計を取っているんです。それによると、メイジがトップ、次がファイターという結果になっています。やはりプレイヤーは安心して旅がしたいということで、回復役のメイジが人気なのかと思います。
――インターネットと連動した企画というと「芸人ポーン隊」(ゲーム発売と同時に配信されている、芸人をモデルにした公式ポーン)もありましたが、こちらの反響はどうですか?
伊津野氏:こちらは集計をとったわけではないのですが、たくさんの人に芸人ポーンを借りてもらっていますし、好評だと感じています。特にゲームを始めたばかりのプレイヤーがよく借りている印象です。芸人ポーン隊には、ゲーム序盤の攻略に役立つ知識を入れているので、初期のナビゲーター役として使っているのではないかと思います。
――ポーンは知識を次々に溜め込んでいきますが、AIを作る過程で苦労した点などはありますか?
伊津野氏:「ドラゴンズドグマ」はポーンの貸し借りの面白さを主眼に置いて作って来ましたが、その根幹にあるポーンのAIが賢くなくては意味が無いと思っていました。
そこで、企画が立ち上がってすぐに、AIを作るための専属チームを用意して、徹底的に作り上げてもらいました。専属チームに入ったメンバーは「デビルメイクライ4」ではキャラクターや敵の重要な箇所を担当していた人たちでしたが、「今回のゲームはAIが命で、絶対に外せないから、頼むよ」とお願いしました。AIの作り込みはとても苦労しましたが、その分期待通りのものが完成したと感じています。
――9種類の職業を差別化するために意識した点はありますか?
伊津野氏:まずは、万能の職業を作らないように意識しました。それと、職業の組み合わせによっては突破できない仕掛けや敵やイベントがある事も許可して、とんがった性能のものを積極的に作るようにしました。許可したことで、より職業ごとの個性を際立たせることができたと感じています。職業だけでなく、スキルにも偏った個性が出るものばかりを用意しました。それでいて、バランスは崩れないように意識して作りましたね。
――採用されなかった職業はありますか?
伊津野氏:賢者、ビショップ、モンク、侍、忍者、ガンナーといった職業は構想にありました。ですが、職業が増えれば増えるほどそれぞれの個性が分かりにくくなってしまうので、今回は見送りました。
思い描いた構想をすべて取り入れたアクション
――アクションに関してこだわった点はありますか?
伊津野氏:特に掴むアクションにはこだわって作りました。掴むことができなかったら、3Dの空間で遊ぶゲームなのに地表面で戦うだけになってしまいます。それでは、真上から見下ろしているゲームと変わらなくなってしまう。
それと、戦闘中のスクリーンショットを撮っても巨大な敵の足元しか写らないことになってしまう点も、掴むアクションを取り入れた理由の一つです。皆で敵のくるぶしを攻撃するだけでは迫力がないので(笑)。
――ロックオン機能が実装されなかった理由はありますか?
伊津野氏:ほぼすべてのボタンを使用するゲームなので、極力操作を簡単にしたかったという理由があります。大抵のゲームのロックオンはLRのトリガー部分で行うようになっていますが、普段アクションゲームをやらない人が一番難しく感じる部分が、このトリガーの操作なんです。
これまでも、ロックオンしていないけどロックオンしているように視点が安定するシステムはあったんです。今回はそれをさらに進化させて、スティックの方向や倒すべき敵の優先順位と絡めながら、ユーザーが思い通りに攻撃できるように調整しています。
ですから、ロックオンボタンがないだけで、ロックオン機能自体は内部に入っているとも言えますね。
――本当は入れたかったけど、ボツになったアクションのアイディアはありますか?
伊津野氏:ボツになったアイディアはほとんどないです。開発が始まったときの企画書を見直しても、ほぼすべてのアイディアを実現できていて、自分でも驚いています。
――発売後だから言える開発中の裏話はありますか?
伊津野氏:開発中はキャラエディットで某賭博漫画のキャラクターを作ったりしましたね。ですが、製品版ではそのキャラのような極端に鼻の高い人物は作れないようになっています。
漫画のキャラまで自由に作れるようになってしまうと、逆に人間の素の顔が作りづらくなってしまうと思ったからです。キャラエディットのしやすさを考えて、今回はあえて制限をかけています。
実際に作ることはできませんが、私達のキャラエディットのポテンシャルはもっと高いことと、そのキャラは3次元でも破綻しなかったことは主張しておきたいです(笑)。
裏話というともう一つ、初期のマップは半島ではなく、一つの大きな島でした。島のままでもよかったのですが、そこに暮らす住民やモンスターの生態系にリアリティを持たせたかったので、半島に変更しました。
――これから続編を作ることになったら、どのような作品にしたいですか?
伊津野氏:今回、やりたいことはほとんど実現ましたが、もっと良くできただろうという反省点も多かったので、そこを克服していきたいですね。また、ユーザーから「もっとボリュームがほしい」という意見があったので、次回はもっとたくさんの要素を盛り込みたいです。
――最後に「ドラゴンズドグマ」をプレイしているファンへ向けたメッセージをお願いします。
伊津野氏:今回はいくつか、2周目以降のネタを紹介させていただいたのですが、その前にまず1周目を自由に楽しんでもらえたらと思います。そして、2周目は1周目で経験できなかった部分に挑戦してみてください。2周目で効率良く「戻りの礎」を置いたら、3周目ではタイムアタックに挑戦してくれたらと思います。
開発チームでもタイムアタックに挑戦しましたが、35分を切るのも夢ではない…というところまで行きました。2周目の段階で「戻りの礎」を様々な場所に置き、攻略に必要なアイテムもあらかじめ用意しておけば、決して無理ではないはずです。
そして、買おうかどうか迷っている方、面白いゲームであることを保証しますので、ぜひ買って、遊んでみてくれたらと思います。
――ありがとうございました。
「ドラゴンズドグマ」オリジナルマイクロファイバークロスを5名様にプレゼント
今回、カプコンより「ドラゴンズドグマ」のオリジナルマイクロファイバークロスを提供いただいたので、5名の方にプレゼントいたします!下記応募フォームより、どしどしご応募ください!
賞品
「ドラゴンズドグマ」オリジナルマイクロファイバークロス
提供
株式会社カプコン
当選者数
5名
応募期間
2012年06月29日~2012年07月06日
(C) CAPCOM CO., LTD. 2012 ALL RIGHTS RESERVED.
※画面は開発中のものです。
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