スパイク・チュンソフトより2012年4月26日に発売されたPSP用ソフト「CONCEPTION 俺の子供を産んでくれ!」は、12人の巫女と絆を深め、“星の子”と呼ばれる子供を産んで一緒に戦う異色のダンジョンRPG。ここでは、発売前から話題を集めた本作のプレイレポートをお届けする。
本作は、キャラクターデザインに大塚真一郎氏(savastudio)、音楽に「デビルメイクライ」や「モンスターハンター」シリーズの甲田雅人氏(デザインウェーブ)を迎え、プロデュースを「ダンガンロンパ 希望の学園と絶望の高校生」の寺澤善徳プロデューサーと齊藤祐一郎アソシエイトプロデューサーが担当した「より強く、多くの子供を作る」ことがキーワードの学園RPGだ。
本作のプレイレポートをお届けする前に、まずは基本情報となるストーリーとキャラクターを紹介しよう。
ストーリー
幼くして両親を亡くした弓削イツキ。同級生のイトコ、粉月マヒルの家に居候しながら学園生活を送る彼は、朝からツイていなかった。マヒルに呼び出しを食らったからだ。しかも問答無用に。
マヒルが待つ学校の屋上に着くと、さらにマヒルによる衝撃の告白が彼を襲った。
「私、妊娠したみたい…」
直後、頭上に現れた光のゲートが二人を包み、気付くと目前には「グランバニア」と呼ばれる異世界が広がっていた…。
召喚された魔法世界グランバニアで、「マレビト」と呼ばれる救世主として扱われるイツキ。グランバニアはいま、「星の乱れ」により世界を覆う「ケガレ」に侵され危機に瀕していた。とまどうイツキに国王は要求する。
世界を覆うケガレを祓うこと。そのために「12星座の巫女」と子を成すこと。
ケガレは異世界からきたマレビトと、マレビトと巫女との子供である「星の子」にしか打ち滅ぼすことができない。元の世界に戻るため、そして世界を救うため、イツキは12星座の巫女達へお願いをすることとなる。
「俺の子供を産んでくれ…!」
キャラクター
主人公
弓削イツキ CV:小野 友樹
対人スキルが極度に低く、普段から本心らしいことを話さない高校生。マヒル曰く「私の妊娠の相手を死ぬほど気にしている」らしい。女性に対して歯がゆいほど鈍感。宇宙の理によりマレビトの宿命を持つ。近くで見ると意外と男前。
12星座の巫女
アリー(Arie) CV:遠藤 綾
「神から頂戴した大切な使命…精一杯つとめさせていただきます」
修道女
A型
牡羊座の巫女。教会で神に仕える身。教会を訪れる人々の対応をしたり、ときどき子供達に勉強を教えたりしている。マレビトが怖い人だったらどうしようかと不安に思っていたが、優しそうなイツキを見て安心した。めまいを起こし倒れたイツキを介抱してくれるような、心優しいお姉さん的存在。
タルア(Tarua) CV:大原 桃子
「親方のような立派な配達人になるのがボクの目標なんだ!」
牡牛座の巫女。見習いの郵便配達員であるため、親方の家に住み込みで働き修行している。いつも街中を走り回っているため鍛えられているものの、一度走り出すとなかなか止まれない。ぶつかり慣れたおかげで細い木ぐらいなら倒せるらしい。早く立派な配達人になるのが目標。鼻が犬並みに利くという野性的な特技も。
リリス&リリィ(Liris&Lirie) CV:阿澄 佳奈
「え~っと、ムレビトのイツキさんでしたっけ~?」
「おい、テメエ!エロい目でジロジロ見てんじゃねぇよ!」
占い師
AB型
双子座の巫女。性格も喋り方もおっとりなリリス。しかし頭を打つなどの衝撃を与えると人格がチェンジ。裏の人格であるリリィが出現する。ちょっぴり天然なリリスとは真逆の性格であるリリィは、イタズラ好きで攻撃的。発言内容も破壊的。2つの人格に振り回される覚悟がある人にはたまらない女性。
ルカ(Ruka) CV:大本 眞基子
「心を読まれたくなかったら私に近づかないこと。いい?」
孤児院の手伝い
A型
蟹座の巫女。話すだけで相手の心を読むことができる「ツクヨミ」という存在。自分と話す人はホントのことしか話せないシンドさを知っているため、冷たい態度をとることで人との関わりを自ら絶ってきた。自分の事が嫌になり遠ざけられるようになるなら、初めから仲良くなんかしない方がいい。そんな想いを秘めながら…。
フェミルナ(Femiruna) CV:藤田 咲
「ワタクシと愛好の儀ができること、光栄に思っていただきたいものですわ!」
大富豪の一人娘
B型
獅子座の巫女。大勢の召使を従える大富豪の一人娘であるがゆえに、ワガママで自分勝手で自信もたっぷり。本人曰く、本来であれば触れることさえ恐れ多いらしい。これまた本人曰く、自分が巫女になった以上、世界の平和は保たれたも同然、らしい。一筋縄ではいかないお嬢様みたいだ…。
粉月マヒル(Mahiru) CV:加藤 英美里
「どうして私が怒るの?その理由を30文字以内でまとめるがいいわ」
幼なじみ
A型
乙女座の巫女としてグランバニアに召喚された。24個の妊娠検査薬が妊娠していると証明しているが、相手は不明。本来「12星座の巫女」はグランバニアの民から選ばれるのだが、なぜ今回彼女が巫女として召喚されたのか?
いつでもイツキのお守り役になることに辟易している。突然現れ、そして密かに立ち聞きしている。それがマヒル。
ミレイ(Mirei) CV:小林 沙苗
「本当に死にたければ私の開発した魔薬を貸してもいいがな」
宮廷魔術師
B型
天秤座の巫女。主に魔術の研究をしている。学識高く論理的で冷静。何よりも自分の研究が大切であり、恋愛などバカらしい。しかし他の巫女は恥ずかしがる愛好の儀も積極的に協力する意気込みを持つ。その動機はあくまで「異世界の生きたマレビト」という研究対象としての興味が根底にあるからなのだが。
レオーネ(Reone) CV:山口 由里子
「他に聞きたいことはある?何ならスリーサイズも教えましょうか?」
宮廷医師
A型
蠍座の巫女。こう見えても宮廷医師であり、学園の保健医も務めている。巫女とマレビトの体調管理が主な仕事だが、一般生徒を診てあげたりもする。男子の扱いに慣れており、話すこともいちいちセクシー。愛好の儀に対する恥ずかしさも持っておらず、いつでもイツキのお相手をする準備ができている。芯はしっかりしているキレ者である。
スゥ(Sue) CV:喜多村 英梨
「動物の世話が私の仕事…。モフモフするのが好き…」
動物飼育員
O型
射手座の巫女。学園内の飼育小屋にいるウマのバルムンク、ニワトリのクエレケレ、羊のアルジャーノンの世話がスゥの仕事。この動物達は学園のものではなく、彼女が家から勝手に連れてきた。将来は怪我した動物も治せる動物学者になるのが夢。彼女にとって動物の世話が一番大事であり、巫女の使命は2番目。それでもいい?
ファルン(Farun) CV:荒浪 和沙
「ちゃちゃっと世界でも何でも守っちゃってっ!そしたらまたあたしも旅に行けるんだっ!」
踊り子
A型
旅から旅へ、土地から土地へ。帰る家もなく世界を歩く、旅の踊り子、それがファルン。突然山羊座の巫女になってしまったおかげで街を離れられなくなったため、酒場で踊り子をしている。一つの場所に留まることが嫌な彼女は、イツキにちゃっちゃと世界を救ってもらい、さっさと旅に出たいと思っている。
コレット(Collet) CV:下田 麻美
「おいしいパンで、幸せをお届け。コレットのパン屋へ、ようこそ!」
パン屋
O型
普段は一人でパン屋を切り盛りしている水瓶座の巫女。自称カリスマ・パンシェフでありキュートな看板娘。石ころが引力で地面に引き寄せられるように、人がパンの香りに引き寄せられてくることを「パン有引力の法則」と名付けている。自身のキュートさを知っており、清々しいほどに自分を褒める。清々しすぎてその言葉が胸に刺さるほどに。
ユズハ(Yuzuha) CV:藤井 ゆきよ
「…ユズハは「ユズハ」って言います。一応、魚座の巫女みたい…」
絵描き
A型
絵を描くのは趣味ではなく仕事。引っ込み思案でおしゃべりが苦手。魚座の巫女としての仕事も乗り気ではなく、諦めることにしているという、いろいろ諦めるのが得意な子。自分は気が利かないと思い込んでおり、イツキと話していても、イツキに話させて本人は「音無しく」していることがイツキのためと思う無器用さ。…なんだかゴメンなさい。
サブキャラクター
シャングリラ(Shangrila) CV:松田健一郎
「私はな、この世界が好きなのだ。だから、国を守らねばならん」
国王
その風貌はまさにダンディの極み。心優しく、かつ威厳に満ちたグランバニアの国王。国と国民を心から愛しているものの、世界の命運をイツキに託すことしかできないこの状況に歯がゆさを感じている。そのため少しでもイツキの役に立とうと、召喚されて間もないイツキに宴を開いてあげたり、軍資金を提供したりと全面協力してくれる。
マナ(Mana) CV:ゆりん
「こんな美女が付き添うのじゃ。ありがたく思うのじゃぞ」
妖精
国王からイツキのお守役を任命され、常に行動を共にする。こう見えて一応、妖精。本人曰く「美女」らしいが基準となる他の妖精が見当たらないため判定不能。しかも本人が言うほど可愛くもない。要は言ったもん勝ち。美女と思えぬほどの痛烈な下ネタでウブなイツキをちゃかすことも。しかも案外おっちょこちょい。本当にこれでガイド役が務まるのだろうか?少し臭うけど気になるほどではない。
ナルシステス(Narcisstes) CV:平川大輔
「あなたは、今のままで充分ステキだ。まとったドレスが嫉妬するほどにね」
宮廷学者
グランバニア王国の宮廷学者であり、星神学園に急遽設立された巫女専用クラスの教師と校長を兼任している。グランバニアの歴史に詳しく、ときには古文書を読み解きながらイツキにこの世界の理を説いてくれる。クサイ台詞も無臭にしてしまうほどのイケメンさん(マヒル談)。不安いっぱいの異世界で甘いマスクの教師とマヒルの出会い。これはいつ何が起こっても不思議ではない。
まずは戦闘前の下準備!
ゲームは、イツキとマヒルがグランバニアに飛ばされるところからスタート。そこで宮廷学者であるナルシステスから説明を受けたのち、国王・シャングリラからケガレを祓ってほしいとお願いされる。自分たちの世界へ戻るため、イツキとマヒルはそのお願いを受けることとなる。
プロローグののち、いよいよゲーム本編がスタート。ゲーム内の時間は毎月4週、12ヶ月で1年という、ふだん私たちが暮らしている時間とほぼ同一で進行し、各週ごとにワールドマップ上で行動を選択していく。
筆者は、週ごとに「巫女に会う」、「大神殿」、「ショップ」、「星屑の迷宮」のサイクルでほぼ進行していった。ダンジョンとなる「星屑の迷宮」に挑む前の準備や巫女との楽しいイベントなど、順番に見ていこう。
巫女と絆を深めるキズナイベント
星の子を生むため、まずは12人の巫女と会い、絆を深めていく必要がある。とはいっても、その内容はただ会うだけの作業的なものではなく、向こうからの質問などに対して選択肢から回答したり、相手の体をタッチしたりといったコミュニケーションを楽しみつつ、仲良くなることができる。
そして、同じ巫女とコミュニケーションをとり続けることで、より一層相手との距離が近づき、相手の素顔を垣間見える。ちなみに、まだプレイ途中ではあるものの、筆者はマヒル一筋。イツキに対してのみつっけんどんで強気な態度をとるその裏に見え隠れする女の子らしい部分がもう可愛らしいのなんの!すっかりトリコになってしまいました…。
もちろん、ひとりの巫女と仲良くなるだけでは強い星の子は産めないので、ほかの巫女とも仲良くする必要がある。とはいえ、12人全てと仲良くなるのは難しいため、各巫女のステータスをチェックしつつ、バランスよく巫女との絆を深めていくのがいいだろう。
愛好の儀で強力な星の子を産み出そう!
大神殿で行う「愛好の儀」では、巫女との会話イベントや迷宮内の探索で獲得した「キズナポイント」を使い、戦闘時のパートナーとなる「星の子」を産むことができる。
その際に重要となるのが、イツキとのコミュニケーションによって変化する巫女の機嫌と好感度。不機嫌だったりあまり仲のよくない巫女との間では強い星の子は生まれないので、愛好の儀をしてもらう巫女を選ぶときはチェックを忘れずに!
そのほかにも、巫女によって産まれてくる星の子のステータスはさまざまであったり、巫女の星座とゲーム内の月が同じ場合は星の子の能力が強化されたりと気にすべき点はたくさん。器となるマトリョーシカの性質を含めて、能力を見極めていこう。
産まれた星の子は、そのパラメーターに応じた職業が選択できる。最初は下位職業が中心となるが、ゲームが進むとパラメーターの上昇によりさまざまな職業が選択できるので、バリエーション豊かな職業選択が可能だ。
街のあちこちで下準備!
いくら強力な星の子であっても、初期装備のままでは序盤からの活躍は難しい。「星屑の迷宮」に挑む前に、あらかじめショップに立ち寄って星の子たちの装備を確認し、万全の体制で臨もう。
そのほか、酒場でクエストに挑戦したり、星の子を独り立ちさせ、街のレベルが上がると登場する育て屋、掘り出し物屋、ギフトショップといった施設を活用することで効率良くゲームを進められることだろう。
歯ごたえあるダンジョンRPGに!
さて、準備を終えたらいよいよ「星屑の迷宮」に挑むわけだが、そこでも本作ならではの仕掛けがたくさん用意されている。その中で、筆者が特に気になった点を紹介しよう。
ダンジョン内はトラップだらけ!?
迷宮の探索は、主人公・イツキと最大4人で1組、計3組の星の子で挑むことになる。迷宮にはさまざまなトラップが仕掛けられており、落石や床から飛び出す針でダメージを食らったり、いきなりガスが噴き出てステータス異常になったりとケガレとの戦闘中以外でも気を抜けない。
もちろん、宝箱からアイテムが手に入ったり、祭壇にアイテムを供えると別のアイテムに変化するなどといったこちらにとって嬉しい要素もある。パーティの状態を見極めつつ、1階ずつ先へ進んでいこう。
ポジションが重要となるターン制バトル
迷宮内に点在するケガレに接触すると戦闘開始。その際、ケガレと自身の位置関係によって、先制できたり、逆に体制を整える前に攻撃されたりと状況が変化する。ケガレはエリアの中で移動し続けているため、油断していると背後から迫ってきたりといったケースもあるので注意する必要があるだろう。
戦闘では、敵味方関係なく、画面右下に表示された順番に行動していくターン制バトル。ケガレにはそれぞれ弱点があるため、基本的にはそこを攻めるのが効果的だ。
しかし、弱点を攻撃してもなかなか相手へダメージを与えられない局面もある。普段より強力な攻撃を繰り出せるスキルを使うのも手だが、特定の条件下で発生可能な2つの強力な攻撃方法が用意されているのでそちらを紹介しよう。
ピンチの時こそオーバーチェインを狙おう!
こちらからケガレを攻撃することで、画面左下の「オーバーチェインゲージ」が増加する。その際、あえて相手の弱点を狙わずにこつこつと攻撃したり、ケガレの大攻撃の予備動作時にあえて相手の攻撃エリアで攻撃することでより増加しやすくなる。
ゲージが溜まってオーバーチェイン状態になると、全てのケガレの行動順が遅くなるだけでなく、ダメージの増加と経験値の増加、さらにはキズナポイントのボーナスもあるという、まさに至れり尽くせりな状態に。もちろん、無謀な状況で狙うべきではないが、味方陣営の状態次第で積極的に狙っていくべきだろう。
GASSINで強力な攻撃を繰り出そう!
戦闘中にキズナポイントを消費することで、同時に1チームのみ4体の星の子が合体した「星天使」になることができる。
星天使は、星の子4人のステータスによってさまざまな専用スキルが使用できる。ケガレ神との戦いなど、ここぞという時の一手に使ってみよう。
2つの遊びが同時に楽しめるゲームに!
本作は、迷宮の最下層にたどり着き、ボスを撃破するという典型的なダンジョンRPGではあるが、季節や星の子の育成要素が入り込むことで一味違ったプレイが楽しめる内容となっている。
同様に、12人の巫女とのコミュニケーションについても、それぞれにストーリーが構築されており、ゲーム全体のストーリー以外で少しずつ進められる点が特徴的だ。
それぞれが完全に分離していたら作業感は否めなかったとは思うが、本作では巫女と仲良くなることでより強力な星の子を産み出すという目的があり、反対に育てた星の子とともに迷宮を攻略していくことでより巫女たちとのストーリーが進んでいくといった具合に、互いが密に関係している。その点が本作の魅力を生み出しているのではないだろうか。
また、ゲームボリュームもかなりのもので、筆者がこの原稿を書いている段階ではまだ半分にも達しておらず、日々プレイを楽しんでいる。ひとつのタイトルをがっつり楽しみたいという方にはぜひオススメしたいタイトルだ。
最後に、本作のプロデューサーを務める寺澤氏からコメントを頂いたので紹介しよう。
「CONCEPTION 俺の子供を産んでくれ!」プロデューサー寺澤善徳氏からのコメント
お陰さまで好評を博している「CONCEPTION 俺の子供を産んでくれ!」
「サブタイトルのせいで買いにくい!」という声も…。
ですが、そんなことは気にせずに、是非パッケージを持ってレジへ!!その先には魅力的な「巫女との恋愛」が、そして可愛い「星の子たちの成長」が、そして歯応えありつつも、サクサク進める「星屑の迷宮での冒険」が待ってます!
巫女たちはそれぞれ、2Dと3Dの両モデルが存在し、場面に応じてイベントを大いに盛り上げてくれます。そのしぐさときたらもう、キュンとすること間違いなしです(笑)
また、最大13人のパーティ構成によるバトルは、今までにない迫力と戦略性を与えてくれ、子供たちが一度にレベルアップする様は、他のゲームでは味わえない気持ちよさがあります!
意中の巫女と絆を深め、より強き戦士を生むために子作りをする、恋愛と子作りと戦闘が相互にリンクしており攻略に繋がるという、まさにタイトルに相応しい内容になっている本ソフト、まだ体験されていない方は、是非これを機会にプレイしてみて貰えると幸いです!
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