バンダイナムコエンターテインメントは、2025年5月18日に「アイドルマスター SideM」の3Dアイドルライブ第6弾「315 Production presents F@NTASTIC COMBINATION LIVE ~AtoZto!!~」を幕張イベントホールで開催した。ここでは昼公演の模様を中心にレポートする。

「F@NTASTIC COMBINATION LIVE」は、315プロダクションのアイドルたちによるユニット合同ライブだ。ユニットそれぞれの個性や魅力にあふれたパフォーマンスや、ここでしか見られないユニット同士のコンビネーションを届けていく。本公演にはJupiterとF-LAGSが登場し、テーマである「AtoZto!!」を掲げてセットリストや演出が異なる2公演を実施した。
本公演は配信も実施されていて、アーカイブ視聴期間は6月16日(月)23時59分(販売は6月16日(月)18時)までを予定。チケットは315プロダクションエピソードが楽しめる配信ストーリーセット、通常の配信+バックステージ映像、定点カメラ映像も購入できる。6月13日(金)19時からは昼公演、6月14日(土)19時からは夜公演の同時視聴上映会も予定されているので、残念ながらリアルタイムに参加できなかったファンはこちらで楽しもう。
開演前には、6人揃って諸注意をアナウンス。伊集院北斗の優しさに歓声が上がる場面も挟み、サイバー感に溢れるクールなオーバーチュアに乗せてアイドルがステージへ。さっそくJupiterが弾けるような笑顔で「BRAND NEW FIELD」を歌い、開幕からファンを煽っていく。どのアイドルたちも息の合ったパフォーマンスを見せてくれているが、それでもJupiterはまさに“トップアイドル”を体現したパーフェクトな表現を見せてくれるように感じられた。F-LAGSも開幕から“CHU!”と可愛く「Made in「 ♪ 」」をお届け。カメラアングルから「アイドルマスター SideM GROWING STARS」の3Dライブを思い出したファンも多いのでは。


いよいよ6人が改めてステージへ揃い、前日と同様に属性バランスの取れた「Beyond The Dream」を披露。歌詞に合わせて兜大吾や御手洗翔太が大ジャンプを決め、優れた身体能力も見せつける。

トークでは過去に開催されたライブに触れ、F-LAGSはTHE 虎牙道と「PINATATIME!!」の現地に参加したそう。Jupiterは、天ヶ瀬冬馬たっての希望で「HEARTMAKER!!!!」に参加。ライブ終了後、楽屋で渡辺みのりと共にWについてヒートアップしていたらしいが、秋月涼が言っていたとおりその光景はファンの目にも浮かんだことだろう。
今回の公演のテーマは「新境地を開く」。個々人での共通点はあってもユニットとなると難しかったため「2ユニットがステージに立つことで生まれる何か」を探し求めた結果からたどり着いたという。理由あって再スタートを切ったメンバーにとって過去と今は同じくらい大切なもので、これからも進み続ける姿を見ていてほしいとファンに訴えていた。
また315プロダクション最後のユニット公演ということもあり緊張も大きかったが、いい形で締めくくりたいと気合が入ったようだ。夜公演ではそうしたプレッシャーを感じさせないパフォーマンスだったと振り返りつつ、Jupiterの面々が特別なファンサービスを届けてくれる場面も。
ここで、恒例となったスクショタイムへ(※本公演の配信はライブ本編のスクリーンショットとSNS投稿が許可されている)。本来は時間がないため難しいという話だったが、御手洗翔太がリハーサル中にこっそりスタッフへ相談して実現にこぎつけたと話す。昼公演ではステージ上で急いで相談し、F-LAGSは3人がかりの大きなハート、Jupiterは3人で“チャオ☆”を、夜公演では各ユニットが2人ずつ並んで伊集院北斗プロデュースのポーズを決めていた。

ソロ曲のパートは兜大吾の「SASH OF SMILE」から始まり、バックダンサーに天ヶ瀬冬馬&御手洗翔太が加わる。3人でタオルを振り回しつつ、ハイジャンプを何度も繰り出していた。さらに兜大吾と御手洗翔太のバク転が繰り出された後は、ファンが待ち望んでいた「GREETING CHARM」へ。キュートながらキレのあるダンス、一瞬も絶やさない笑顔に幸せを感じないほうが無理というもの。


九十九一希の「筆跡の彼方」は、伸びやかな歌声に柔らかなダンスがとても似合うナンバー。小説の書かれた原稿用紙のように歌詞が映し出されたり、文字を書くような振り付けを見せたりと、九十九一希らしさの詰まった演出も見どころだ。そこへ伊集院北斗が加わり、これまでの空気が一変。2人で色気たっぷりのステップを放ち、さらに秋月涼をバックダンサーに従えた「素敵にCon grazia!」でここだけのパーティが幕を開ける。伊集院北斗には、どんなタイミングだろうがステージを己の意のままに変えてしまう力があると思わされる一曲だ。


続く秋月涼の「Yell Song」は、ありのままの自分を歌い上げているような歌詞に心が動かされるソロ曲だ。可愛いだけでも、格好いいだけでもない彼の生き様はどこかで誰かの力になっている。そうした確かな説得力がありつつも決して押し付けることはない、見守る優しさに溢れた曲だと感じられた。そして、誰もがこの目で見たかっただろう天ヶ瀬冬馬との貫禄あるダンスブリッジを経て「Tomorrow Gazer」へ。これも天ヶ瀬冬馬の心情が詰まったかのような一曲で、決してここまでの道のりが平坦ではなかったことを伺わせる。ファンにそのすべてを理解することはできないだろうが、彼がパフォーマンスで見せてくれる心からの楽しそうな笑顔をこれからも信じたいと思う。


スタンドマイクと共にJupiterが登場し、炎を背負って歌うのは「GLORIA MOMENT」。ハンドマイクで激しいダンスも披露し、その勢いのままF-LAGSが「Radiant Letter」をカバー。大人っぽく艶やかなパフォーマンスに色っぽい歌声、手を差し出す仕草まで、まさにテーマであるユニットの新境地を存分に見せつける。


トークパートでは披露した「Radiant Letter」について、予想外で非常に驚いたと明かす。F-LAGSとは曲調やメッセージ性も異なるが、だからこそ今回のテーマに相応しい選曲だったと振り返る。相手のユニットがJupiterということでプレッシャーも大きかったが、どこまで自分らしさを出せるかが課題だったそうだ。
ファンとのコール&レスポンスを楽しんだ後は、3人が旗を掲げて「夢色VOYAGER」へ。会場のファンと共に作るトリコロールもばっちり決め、そのままJupiterが「♡Cupids!」をカバー。手や腕でハートを作ったり、あえて背中を見せる振り付けが多くあったりと、キュートさ全開のナンバーにファンも大歓声を上げていた。


トークパートではカバー曲について、御手洗翔太と伊集院北斗は「自分に似合っていた」と自信満々な様子を見せ、天ヶ瀬冬馬は“最近は”あまり馴染みのない可愛い曲のため苦戦していたことをバラされる。ここでふと、天ヶ瀬冬馬が届けてくれた「何かを好きでいられること」に対する真摯な言葉には、思わず涙がこぼれそうになってしまった。
ライブ終盤を飾るのは、合同曲「GRAND-NEW UNIVERSE」。楽曲の幅が広い両ユニットにとってもテーマどおり新境地を切り拓くような、これまでにないアプローチのダンサンブルな曲だ。


ここでライブは一旦終了となるが、アンコールの声に応えてアイドルたちが再びステージへ。待機中の可愛らしいやりとりも暴露された後、会場の空気をばっちり読んだJupiterの面々にひときわ大歓声を上げるよう要求されながら「DRIVE A LIVE」が会場に響き渡る。天ヶ瀬冬馬と秋月涼が背中合わせで歌ったり、チャオ☆からの投げキッスにF-LAGSのハート、14歳組のハートと怒涛のファンサービスに目が離せない。ステージを去った後も、御手洗翔太&兜大吾がバク転を披露して最後の最後までファンを盛り上げていた。

夜公演は「Casually!」「SPACY PARADISE」「FANTASTIC DISCOTHEQUE」「Inner Dignity」が披露されたほか、なんとWアンコールとして6人がもう1度ステージへ。315プロのメンバーやスタッフ、ファンへ改めて感謝を伝え、これまでの「F@NTASTIC COMBINATION LIVE」のロゴが映し出される中でもう1度「DRIVE A LIVE」が届けられた。


「F@NTASTIC COMBINATION LIVE」を振り返ると、アイドルとスタッフのたゆまぬ努力のおかげで“想像していたアイドルの姿”が想像ではなく現実になっていく過程を少しずつ、だが確実に体感できたように思う。予測できないセットリストだけでなく、カメラワークやステージの奥行きなど演出面で驚かされることも多く「次はこんなことができるようになっているかもしれない!」と期待が高まっても、それ以上のものを返してくれた。
そして次回、バトルをテーマとして開催される「315 Production presents F@NTASTIC BATTLE FES ~Who goes first~」は8ユニットがどんな景色を見せてくれるのか、今から楽しみで仕方ない。ライブに向けたアンケート企画「あなたが選ぶ!『最強ユニット曲』」も実施されているので、こちらもチェックしておこう。
最後は個人的な感情も含めて「本当にありがとう、渡辺みのり」で締めくくらせてもらおう。本当にいつもありがとうございます。


「315 Production presents F@NTASTIC COMBINATION LIVE ~AtoZto!!~」昼公演セットリスト
01.BRAND NEW FIELD/Jupiter
02.Made in「 ♪ 」/F-LAGS
03.Beyond The Dream/全員
04.SASH OF SMILE/兜 大吾
05.GREETING CHARM/御手洗翔太
06.筆跡の彼方/九十九一希
07.素敵にCon grazia!/伊集院北斗
08.Yell Song/秋月 涼
09.Tomorrow Gazer/天ヶ瀬冬馬
10.GLORIA MOMENT/Jupiter
11.Radiant Letter/F-LAGS
12.夢色VOYAGER/F-LAGS
13.♡Cupids!/Jupiter
14.GRAND-NEW UNIVERSE/全員
15.DRIVE A LIVE/全員
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