スマートフォン向けRPG「異世界∞異世界」をレビュー。異世界ものの集大成と言える作品になっており、さまざまな異世界ものアニメがクロスオーバー。またWEBサービスとも連携する。その魅力を紹介したい。

目次
  1. 集めて眺めて楽しむ!スマートフォン向けRPG「異世界∞異世界」
  2. RPGをメタに楽しむ異世界!

「異世界∞異世界」は、コロプラからリリースされたスマートフォン向けRPG。その内容は、まさに異世界もの作品の集大成といえるものになっている。

現在提供中の「1st シーズン」の時点で、「無職転生II ~異世界行ったら本気だす~」「転生したらスライムだった件」「ソードアート・オンライン」「シャングリラ・フロンティア」「とんでもスキルで異世界放浪メシ」「転生したら第七王子だったので、気ままに魔術を極めます」「転生貴族、鑑定スキルで成り上がる」「異世界おじさん」「転生したら剣でした」というアニメ9作品が登場予定。今後のシーズンではさらなる作品が登場することも告知されている。

また、今後はSTEAMでPC向けゲームアプリも配信予定。そのうえ、WEBサービスの「異世界∞異世界BBS」も後日提供予定で、異世界もの作品を心ゆくまで、とことんドップリ楽しむことが可能だ。

異世界作品を心ゆくまでとことん楽しめる一作!スマホ向けRPG「異世界∞異世界」レビューの画像

集めて眺めて楽しむ!スマートフォン向けRPG「異世界∞異世界」

WEBサービスも含めた「異世界∞異世界」のサービス全体として提供される楽しさは、「集める」「眺める」「つながる」という3種。このうち「つながる」を担うのがWEBサービス「異世界∞異世界BBS」で、スマートフォン向けRPGとして提供される本作は、「集める」「眺める」を担うかたちとなっている。

異世界作品を心ゆくまでとことん楽しめる一作!スマホ向けRPG「異世界∞異世界」レビューの画像

本作では、プレイヤーもまた異世界転生者の一人。プレイヤーは天界の女神からスキル「輪廻転生」を授かり、様々な異世界への転生が可能になる。これによって、本作に登場するさまざまな異世界作品へアクセスすることが可能になるわけだが、本作オリジナルの異世界も用意されている。

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本作内では、本作オリジナルの異世界でのストーリーを楽しむモードを「転生クエスト」、原作アニメの存在する異世界をプレイするモードを「メインクエスト」として分けている。

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「転生クエスト」も「メインクエスト」も基本的な構成は共通。自分の保有するキャラクター4人でパーティーを編成し、クエストへ挑むというかたち。

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ちなみに2025年2月現在、サービス開始を記念し、8体の対象キャラクターの中から好きなキャラクターを2体獲得可能。対象キャラクターのラインアップは、「転生したらスライムだった件」のリムル、「ソードアート・オンライン」のキリト、「シャングリラ・フロンティア」のサンラク、「とんでもスキルで異世界放浪メシ」のムコーダ、「転生したら第七王子だったので、気ままに魔術を極めます」のロイド、「転生貴族、鑑定スキルで成り上がる」のアルス、「異世界おじさん」のおじさん、「転生したら剣でした」のフランという顔ぶれ。それぞれ異なるスキルを持っているので、ゲーム攻略の観点からキャラクターを選ぶという人もいるだろうが、筆者は純粋に自分の好きなキャラクターであるリムルとおじさんをチョイスした。攻略も重要だが、ゲームはやっぱりお気に入りのキャラでプレイした方が楽しい。

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本作の「集める」を担う要素のひとつがキャラクターだ。ただ、キャラクター以外にも本作にはフィギュアが用意されている。フィギュアは自由に角度を変えて眺めたり、飾ったりすることが可能。異世界作品をコレクションしているという感覚が強く味わえると感じた。

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クエストの内容は、スゴロク状のマップを1マスずつ自動進行し、マスごとのイベントをこなしていくというもの。イベントにはバトル、ルートの選択、アイテムの入手、トラブルへの対処…といった内容が用意されている。イベントによっては操作の要求されるミニゲーム的なものもあるが、そうしたイベントであっても基本的に数秒で完了しサクサク進んでいく。マップをガッツリ攻略するというよりは、放置ゲーム的にカジュアルに楽しめる印象だ。

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クエスト内で発生するバトルもフルオートで、カジュアルにプレイできる。一応、手動でスキルを使用したり、キャラクターを移動させたりといったことも可能。強力な敵との戦いではこまめに手動で回復スキルを使い、敵の攻撃範囲からキャラクターを逃がしたり…といったことも求められる。とはいえ、そこまで頻繁に操作が要求されるわけではない。このため、バトルも放置ゲーム的にプレイ可能。つまり、クエストやバトルが本作の「眺める」を担っているというわけだ。

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ただ、バトルやイベントがカジュアルであっても、クエスト全体を通してみると、プレイ感をピリリと引き締めるスパイス的な要素が用意されている。それは、HPの管理。バトルやイベントで減ったHPは、回復スキルや回復イベントで回復させない限り、クエストクリアまで減ったまま。このため、HPの状況には目を光らせておく必要がある。この要素によって、カジュアルでありながらもゲーム的な刺激を感じることができた。

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RPGをメタに楽しむ異世界!

異世界アニメ作品の世界観が楽しめる「メインクエスト」は、異世界アニメ作品のストーリーになぞらえた展開になっているものの、ストーリー的な演出が強いわけではない。一方、「転生クエスト」では会話劇によって物語が展開し、本作オリジナルのストーリーが楽しめるようになっている。

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筆者が「転生クエスト」でおもしろいと感じたのは、異世界をメタに楽しむ視点。そもそも異世界作品は、コンピューターRPGをメタに楽しむ視点を持ち合わせていた。「メタ視点」とは、一段階上の視点のこと。たとえば、コンピューターRPG内の登場人物は、基本的に自分たちがRPGの登場人物と認識できない。

だから、ゲーム冒頭で村にゴブリンが攻め込んできたとしても、「RPGの冒頭って、ゴブリンが村に被害を及ぼすこと多いよねー」なんてことは思わない。ゲーム内に住む登場人物たちにとっては、それがリアルなトラブルだからだ。しかし、RPGの外側の現実世界…つまり一段階上の世界に存在する我々プレイヤーは、RPGがゲームに過ぎないことを知っている。だから、「ゲーム冒頭のゴブリン襲撃はRPGのお約束」とネタ的に楽しむことができるわけだ。

異世界作品を心ゆくまでとことん楽しめる一作!スマホ向けRPG「異世界∞異世界」レビューの画像

これに対し異世界作品は「現実世界の人間が異世界へ転生する」というギミックを用いることで、本来プレイヤーのものだった「RPGをメタに楽しむ視点」を、作品内に取り込んでみせた。その上で本作は、異世界作品をクロスオーバーさせることによって、「異世界作品ってこういう展開あるよねー」という、さらに一段階上の視点を取り込んでいる。「転生クエスト」の会話シーン内で登場する選択肢にはこうした、「異世界作品あるある」的なものが存在。これがなんともおもしろく、思わずクスッと笑ってしまう。

異世界作品を心ゆくまでとことん楽しめる一作!スマホ向けRPG「異世界∞異世界」レビューの画像

異世界作品が好きな人にとっては、「異世界∞異世界BBS」抜きで本作だけプレイするとしても、十分異世界を堪能できるだろう。好きなキャラクターやそのフィギュアを集め、「集め」て「眺め」るだけでも、おもしろい。その上、「異世界作品あるある」的な要素を楽しむ…という本作独自の魅力も味わえる。まさに異世界ものの集大成。とことん心行くまで異世界を楽しめる。「1st シーズン」に含まれるアニメ9作品が好きな人はもちろん、9作品の中にお気に入り作品がないという人でも、異世界ものが好きな人であれば是非一度プレイして欲しい。

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