GRYPHLINEがサービス予定の3Dリアルタイム戦略RPG「アークナイツ:エンドフィールド」のクローズドベータテストが1月17日より開催中となっている。本稿ではそのプレイレポートをお届けする。

目次
  1. 本当に基本無料のゲームなのかと疑いたくなる圧巻のグラフィック
  2. 物資の生産&アクションRPGチックな戦闘はやり込み甲斐がありそう
  3. イラストをそのまま動かしているかのようなキャラクターたちの細かな動き

本作はHypergryphとSTUDIOMONTAGEが開発・運営を行い、日本ではYostarが配信しているiOS/Android向けアプリ「アークナイツ」と世界観を共通とする作品。今回のクローズドベータテストはPC版で実施されたが、正式サービス時はPS5/PC/iOS/Androidでの配信も予定されている。

「アークナイツ:エンドフィールド」ベータテストプレイレポート!世界観やキャラクターの魅力を「アークナイツ」初心者もバッチリ楽しめたの画像

本当に基本無料のゲームなのかと疑いたくなる圧巻のグラフィック

実は筆者、「アークナイツ」のゲームをプレイしたことがない。しかし、たまたま触れることになったアニメ「アークナイツ【黎明前奏/PRELUDE TO DAWN】」のハイクオリティさと過酷な世界観で繰り広げられる物語、魅力的なキャラクターたちに惹かれて「アークナイツ【冬隠帰路/PERISH IN FROST】」まで一気に視聴した。

「アークナイツ【冬隠帰路/PERISH IN FROST】」で登場したフロストノヴァの存在は本当に心に残ったものだが、その続きとなる「アークナイツ【焔燼曙明/RISE FROM EMBER】」が今年(2025年)に放送予定とのことなので、こちらも大変楽しみにしている(※流石にゲームもそろそろプレイすべきではないかという気がしている)。

「アークナイツ:エンドフィールド」ベータテストプレイレポート!世界観やキャラクターの魅力を「アークナイツ」初心者もバッチリ楽しめたの画像

そんなタイミングで本作の存在を知り、今回のクローズドベータテストに挑戦させていただくことになった。なので、「アークナイツ」勢からするとにわかな発言が出てくるかもしれないが、その点はご容赦いただければ幸いだ。

「アークナイツ:エンドフィールド」ベータテストプレイレポート!世界観やキャラクターの魅力を「アークナイツ」初心者もバッチリ楽しめたの画像

ゲームを開始してまず圧倒されたのが、あまりにも精細なグラフィック表現の数々。プレイヤーはまず、本作の世界における自分の分身となる通称・管理人の見た目を選ぶことになるのだが、もうすでにこの管理人の衣装の質感からして凄まじいなと驚いた。掲載中のスクリーンショットでは伝わりづらいと思うので、ぜひサービスが開始したら確かめてほしい。

これが基本無料で遊べる作品だと思うと、すごい世の中になったものである。初見時はパッケージで買い切りの大作RPGなのではないかと疑ったくらいで、調べてみたら各所で無料ダウンロード&アプリ内課金ありの表記だったので本当にスゴイ。

「アークナイツ:エンドフィールド」ベータテストプレイレポート!世界観やキャラクターの魅力を「アークナイツ」初心者もバッチリ楽しめたの画像
「アークナイツ:エンドフィールド」ベータテストプレイレポート!世界観やキャラクターの魅力を「アークナイツ」初心者もバッチリ楽しめたの画像

チュートリアル時のフィールドにしても、雪原や凍てついた地面に金属の質感、炎のエフェクトに至るまで細部まで作りこまれており、基本無料ゲームのクオリティからは逸脱しているのではないかと感じてしまったくらいだ。

ストーリー進行中に挟まれるムービーシーンも素晴らしく、まるでアニメを見ているような感覚でキャラクターたちのアクションや広大なフィールドの迫力を楽しむことができる。ぜひ筆者のようにアニメの「アークナイツ」しか知らない方も一度試してみてほしい。

「アークナイツ:エンドフィールド」ベータテストプレイレポート!世界観やキャラクターの魅力を「アークナイツ」初心者もバッチリ楽しめたの画像
「アークナイツ:エンドフィールド」ベータテストプレイレポート!世界観やキャラクターの魅力を「アークナイツ」初心者もバッチリ楽しめたの画像

今回のクローズドベータテストはPC版で行われたため、基本操作はWキーで全身、Sキーで後退、マウス左クリックで攻撃といったキーボードとマウスを用いてのPCゲーム的なものとなっていた。本当に誰でも操作自体は簡単にできるようになっており、すぐに慣れることだろう。少なくとも、ストーリーや世界観への没入感を阻害することはなかった。

「アークナイツ:エンドフィールド」ベータテストプレイレポート!世界観やキャラクターの魅力を「アークナイツ」初心者もバッチリ楽しめたの画像
「アークナイツ:エンドフィールド」ベータテストプレイレポート!世界観やキャラクターの魅力を「アークナイツ」初心者もバッチリ楽しめたの画像

鉱石病の感染者と非感染者との間にある差別や分断は本作にもあるのか、もしくは何らかの要因ですでに解決済みになっているのか。ロドスという単語が登場する場面もあったので、もしかしたらドクターやアーミアたちもこの世界に存在しているのかも? みたいな想像も膨らむことだろう。

アニメしか知らない筆者は全容を把握しきれていない部分になってしまうのだが、きっと本編を遊んでいる方ならもっと本作の世界観から見えてくるものがあるかもしれない。

「アークナイツ:エンドフィールド」ベータテストプレイレポート!世界観やキャラクターの魅力を「アークナイツ」初心者もバッチリ楽しめたの画像
「アークナイツ:エンドフィールド」ベータテストプレイレポート!世界観やキャラクターの魅力を「アークナイツ」初心者もバッチリ楽しめたの画像

物資の生産&アクションRPGチックな戦闘はやり込み甲斐がありそう

源石(オリジニウム)や鉱石病といったアニメで出てきた用語も登場するので、共通の世界観であることは筆者でも窺い知ることができた。ただ、メインストーリーでは舞台となる惑星・タロIIの開拓や問題ごとへの対処が主になっていた。

開拓に用いられる集成工業システムに関してはかなり凝っており、素材集めや生成を自動化することができる。ストーリーを進めるごとにやれることが増えていくのだが、こういった生産要素のあるゲームは効率を考えると工夫が必要なため、かなり時間がかかる人もいるかもしれない。

「アークナイツ:エンドフィールド」ベータテストプレイレポート!世界観やキャラクターの魅力を「アークナイツ」初心者もバッチリ楽しめたの画像

正式サービスが始まってもう少し時間がかけられるようになったら、自分でいろいろ考えてさまざまなアイテムを効率よく生産してみたいと思わされた。設置式のタレットのような装備も作れたので、もしかしたらこういった設備を制作して上手に配置すると、拠点を守ったり自動的にフィールドを徘徊している敵キャラクターと戦わせることもできるのだろうか。

「アークナイツ:エンドフィールド」ベータテストプレイレポート!世界観やキャラクターの魅力を「アークナイツ」初心者もバッチリ楽しめたの画像

ベータテストの終了日時は本記事執筆時点でまだ発表されていないのだが、いつ終了になるかわからないプレッシャーから、ひとまずストーリーを先に進めることを優先してしまったところがある。もう少しいけるエリアが増えたら回収できる素材も増えるだろうし、オープンワールドに近い広大なフィールドを歩き回って採取ポイントを探す楽しみもあるはず。

こんな触りの部分だけでもかなりのやりがいを感じているので、正式サービス開始がさらに楽しみになってしまった。防具なども自分で制作して数を用意できそうなので、新たなキャラクターが仲間になった時にすぐ強力な装備を用意できるかもしれない。想像するだけでもやってみたいことが次々出てくるので、実際に遊ぶ際はいろいろ考えてみたい。

「アークナイツ:エンドフィールド」ベータテストプレイレポート!世界観やキャラクターの魅力を「アークナイツ」初心者もバッチリ楽しめたの画像
「アークナイツ:エンドフィールド」ベータテストプレイレポート!世界観やキャラクターの魅力を「アークナイツ」初心者もバッチリ楽しめたの画像

戦闘は簡単操作のアクション方式。基本的には左クリックで行う通常攻撃と重攻撃、右クリックで行う回避やダッシュを駆使しつつ、鉱石のような魔物アンゲロスや極悪非道な存在だと語られるランドブレーカーたちと戦うことになる。

「アークナイツ:エンドフィールド」ベータテストプレイレポート!世界観やキャラクターの魅力を「アークナイツ」初心者もバッチリ楽しめたの画像
「アークナイツ:エンドフィールド」ベータテストプレイレポート!世界観やキャラクターの魅力を「アークナイツ」初心者もバッチリ楽しめたの画像

戦闘のカギを握るのが仲間との連携や戦技や必殺技といった細かな要素。また、最初は管理人ひとりだけだが、仲間が増えると連携技が使用可能に。この仲間との連携要素が中々爽快で、ひとりプレイながら一緒に冒険をしているような感覚になった。

普通に戦技を発動する場合は戦技ポイントと呼ばれるゲージを消費するのだが、連携技で使用する場合は戦技ポイントを消費することがない。その代わりに連携技は発動条件があり、例えばペリカなら自操作キャラの通常攻撃最終段「重攻撃」を当てることが条件。

「アークナイツ:エンドフィールド」ベータテストプレイレポート!世界観やキャラクターの魅力を「アークナイツ」初心者もバッチリ楽しめたの画像

そこからさらに管理人の連携技に繋げることもでき、パーティが4人揃うと次から次へと連携を繋ぐ楽しさもあった。加入したキャラクターの連携技の発動条件は確認しておくといいだろう。

地味に嬉しかったのが、戦闘中にキャラクターたちが回避タイミングを教えてくれる点。よく耳をすませると「危ない、避けて」的なアドバイスを言ってくれているので、これが意外と頼りになった。画面の表示や敵のモーションを把握しきれていない場合は、音を頼りにするのもいいかもしれない。

「アークナイツ:エンドフィールド」ベータテストプレイレポート!世界観やキャラクターの魅力を「アークナイツ」初心者もバッチリ楽しめたの画像
「アークナイツ:エンドフィールド」ベータテストプレイレポート!世界観やキャラクターの魅力を「アークナイツ」初心者もバッチリ楽しめたの画像

イラストをそのまま動かしているかのようなキャラクターたちの細かな動き

筆者が遊んだところまでだと、キャラクターたちはストーリー進行とガチャの2種類の加入方法があった。ストーリー進行で加入するペリカはキャラクターデザインから可愛らしい要素が満載で、Qキーを押して自操作にした時に見られる背中にいわゆる「癖」を感じさせられた。

前からみると普通なのだが、背後からみると彼女の衣装は背中がパックリと空いたものになっている。上着を着ているのでその背中は見えないのかと思いきや、上着は肘のところで止めるような感じで着こなすスタイルで、戦闘時など激しいアクションをすると長髪がなびいて時折素肌がチラチラと覗く……みたいな。

「アークナイツ:エンドフィールド」ベータテストプレイレポート!世界観やキャラクターの魅力を「アークナイツ」初心者もバッチリ楽しめたの画像
「アークナイツ:エンドフィールド」ベータテストプレイレポート!世界観やキャラクターの魅力を「アークナイツ」初心者もバッチリ楽しめたの画像

そんなペリカは主人公である管理人の相棒やパートナーといった立ち位置で、現在までのストーリーでは殆ど行動を共にしている。キャラクター性としても中々に可愛らしく、アニメのアーミヤとドクターのような関係性になっていくのだろうか。

また、公式Xで公開された設定を見ていくと何やら重たい過去も持っているようで、そのあたりが作中で描かれることにも期待したくなった。

「アークナイツ:エンドフィールド」ベータテストプレイレポート!世界観やキャラクターの魅力を「アークナイツ」初心者もバッチリ楽しめたの画像

妙な部分を取り上げてしまった気がするが、そんなペリカをはじめキャラクターデザインはやはり秀逸であると感じられた。もちろん個人の好みはあるのだろうが、これはぜひ一度見てみてほしい。

「アークナイツ:エンドフィールド」ベータテストプレイレポート!世界観やキャラクターの魅力を「アークナイツ」初心者もバッチリ楽しめたの画像

他にも仮面で顔を隠している出で立ちの管理人や犬耳男性のウルフガードなど、可愛らしいところからカッコいいところまでどのキャラクターも目を惹かれることだろう。

「アークナイツ:エンドフィールド」ベータテストプレイレポート!世界観やキャラクターの魅力を「アークナイツ」初心者もバッチリ楽しめたの画像
「アークナイツ:エンドフィールド」ベータテストプレイレポート!世界観やキャラクターの魅力を「アークナイツ」初心者もバッチリ楽しめたの画像

加えて、明らかに声も見た目も違うので別人だろうが、チェン・センユーという剣で戦う龍のような意匠を持っている女性キャラクターも登場。「チェン」という名前で、アニメでは石上静香さんが演じていたあのチェンを思い出してしまった。戦闘モーションがカッコいいという理由で主に自操作は彼女にしていたのだが、本編を遊んでいる方ならもっと気になる部分が出てくるかもしれない。

「アークナイツ:エンドフィールド」ベータテストプレイレポート!世界観やキャラクターの魅力を「アークナイツ」初心者もバッチリ楽しめたの画像
「アークナイツ:エンドフィールド」ベータテストプレイレポート!世界観やキャラクターの魅力を「アークナイツ」初心者もバッチリ楽しめたの画像
「アークナイツ:エンドフィールド」ベータテストプレイレポート!世界観やキャラクターの魅力を「アークナイツ」初心者もバッチリ楽しめたの画像

もちろん、筆者のようにアニメしか知らない方やそもそも「アークナイツ」を知らない方が、ここからその世界観に触れることにも適しているように思えた。ゲーム内に用語集やwiki的なものが用意されているので、それらを読み込んでからストーリーを進めるといいだろう。

楽しめる要素が様々あるのでついつい寄り道をしたくなってしまうのだが、筆者のようにひとまずメインストーリーを優先して、ひとつのRPGとして存分に楽しむ遊び方もできるはず。防具や回復アイテムなどは集めたアイテムを用いて自分で作るというゲーム性も、じっくり遊ぶにはもってこいだ。

「アークナイツ:エンドフィールド」ベータテストプレイレポート!世界観やキャラクターの魅力を「アークナイツ」初心者もバッチリ楽しめたの画像
「アークナイツ:エンドフィールド」ベータテストプレイレポート!世界観やキャラクターの魅力を「アークナイツ」初心者もバッチリ楽しめたの画像

正式サービスがはじまったら、まずこれが基本無料で遊べる驚きから体感してみてはいかがだろうか。筆者はそれまでに、「アークナイツ」をプレイしておこうと思う。

「アークナイツ:エンドフィールド」ベータテストプレイレポート!世界観やキャラクターの魅力を「アークナイツ」初心者もバッチリ楽しめたの画像

アニメ・ゲーム系の媒体でお仕事をしているフリーのライター。Gamerさんでは2022年夏頃よりお仕事をいただいている。

主にプレイするのは大作RPGからFPS、18禁の美少女アドベンチャーゲームなど。ゲームセンターが好きで「BLAZBLUE」や「MELTY BLOOD」などのコンボ重視の対戦格闘ゲームや、「機動戦士ガンダム VS.(バーサス)」シリーズなどをよく遊んでいたが最近はちょっと年齢を感じて辛い。

最近は仕事のために始めたカメラにハマり、スナップ写真や動物写真を撮ることも。使用しているカメラのメーカーはNikon。

※画面は開発中のものです。

コメントを投稿する

この記事に関する意見や疑問などコメントを投稿してください。コメントポリシー