ソニーグループは、同社およびソニーセミコンダクタソリューションズ、ソニー・インタラクティブエンタテインメントの新経営体制を発表した。

目次
  1. ソニーグループの新経営体制について
  2. ソニーセミコンダクタソリューションズの経営体制について
  3. ソニー・インタラクティブエンタテインメントの新経営体制について

以下、発表情報をもとに掲載しています

ソニーグループの新経営体制について

ソニーグループ株式会社(以下、ソニー)は、現 取締役 代表執行役 社長 COO 兼 CFOの十時裕樹が、2025年4月1日付で、取締役 代表執行役 社長 CEOに就任することを決定しました。現取締役 代表執行役 会長 CEOである吉田憲一郎は、同日付で、取締役 代表執行役 会長となります。

本人事は、吉田より指名委員会に提案され、同委員会での審議を経て、本日開催された取締役会において全会一致で決議されたものです。

同じく2025年4月1日付で、グループ全体の経営を担う役割・各事業経営責任者の明確化を目的とした経営体制の変更、および、CEO以外の人事についても以下のとおり決定しました。

経営体制の変更として、主要事業の最高経営責任者を「ビジネス CEO」、グループ経営全体を統括するCEOを補佐し広範な本社機能を担う者を「チーフオフィサー」、グループ本社機能の担当役員を「執行役員コーポレートエグゼクティブ」とします。チーフオフィサーとして、御供俊元がCSO(Chief Strategy Officer、現職)、小寺剛がCDO(Chief Digital Officer、現職)、井藤安博がCPO(Chief People Officer、新職)、陶琳がCFO(Chief Financial Officer、新任)に、それぞれ就任します。なお、技術領域では、北野宏明がチーフテクノロジーフェローに就任します。

吉田憲一郎のコメント

私のサクセッションについては、ソニーの長期的な成長に資するものとすべく、指名委員会および取締役会と継続して議論を行ってきました。その中で、2023年4月の社長 COO 就任後の十時の実績も踏まえ、今年4月での彼へのCEO交代を指名委員会および取締役会に提案し、両者の審議に委ねました。指名委員会および取締役会がその提案をサポートくださったことに感謝しています。

十時は、私が2018年4月に社長 CEOに就任して以来、経営チームの要として、コンテンツIPと半導体を中心に行ってきた投資など、グループの成長戦略をリードしてくれた存在であり、今後の成長に向けたビジョンや戦略を示すことのできるリーダーです。今後私は、新経営チームを率いる十時を補佐していきます。

十時裕樹のコメント

このたび社長 CEOの大任を拝命することになり、一層身の引き締まる思いです。一方でCEOとして、約11万人の社員と共にソニーの更なる進化、成長に挑戦できることは楽しみでもあります。平井、吉田がCEOとして大いに価値を高めてきたソニーを受け継ぎ、より良いソニーを次世代につなぐために全力を尽くします。

昨年5月の経営方針説明会にて、Purposeを羅針盤に、10年後のソニーのありたい姿を示した「Creative Entertainment Vision」を発表しました。それを実現するための最大のドライバーは、ソニーのDNAである事業と人材の多様性、そして組織の壁を越え、その多様性を有機的に繋いで新たな価値を創造するバウンダリースパナーです。社員、クリエイターやパートナー、そして新経営チームと共に、無限の感動が生まれる明るい未来を創ってまいります。

畑中好彦(取締役会議長、指名委員会議長)のコメント

吉田さんは、CEOとしてPurposeの策定やクリエイションシフトを中心とする経営施策の実行を通じて、ソニーの進化、成長を実現してきました。その貢献に心から感謝しています。

十時さんについては、2018年からCFOとして、2023年からは社長 COO 兼 CFOとして、現 CEOの吉田さんと共にソニーの成長戦略を牽引してきた実績とそのリーダーシップを、取締役会として高く評価しています。

指名委員会では、経営陣の後継者計画を継続的に議論しており、十時さんを有力なCEO後継者候補として評価してきました。吉田さんからの提案について改めて多面的に検討し、取締役会においても指名委員会の意見を踏まえて本日全会一致で十時さんの社長 CEO 就任を決議しました。取締役会は、会長の吉田さんと共に、新経営チームを全面的に支援していきます。

ソニーグループ株式会社 経営体制 2025年4月1日付※

[同役位の記載順は就任順/※は新職]

吉田憲一郎 代表執行役 会長
十時裕樹 代表執行役 社長 CEO※

ビジネス CEO

ロブ・ストリンガー 音楽事業担当(グローバル)
ソニー・ミュージックグループ 会長
ソニー・ミュージックエンタテインメント CEO

村松俊亮 音楽事業担当(国内)
株式会社ソニー・ミュージックエンタテインメント 代表取締役社長 CEO

ジョン・プラット 音楽出版事業担当(グローバル)
ソニー・ミュージックパブリッシング 会長 CEO

槙公雄 エンタテインメント・テクノロジー&サービス事業担当
ソニー株式会社 代表取締役社長 CEO

遠藤俊英 ソニーフィナンシャルグループ株式会社 取締役 代表執行役 社長 CEO

ラヴィ・アフジャ 映画事業担当
ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント 社長 CEO

指田慎二(新任) イメージング&センシング・ソリューション事業担当※
ソニーセミコンダクタソリューションズ株式会社 代表取締役社長 CEO※

西野秀明(新任) ゲーム&ネットワークサービス事業担当※
ソニー・インタラクティブエンタテインメント 社長 CEO※

ハーマン・ハルスト(新任) ゲームスタジオ事業担当※
ソニー・インタラクティブエンタテインメント スタジオビジネスグループ CEO

チーフオフィサー

御供俊元 代表執行役 CSO※
(法務※、コンプライアンス※、プライバシー※、知的財産、事業戦略、サステナビリティ※、渉外※、事業開発プラットフォーム、クリエイティブプラットフォーム※、モビリティ事業担当)

小寺剛 執行役※ CDO
(デジタル&テクノロジープラットフォーム(デジタルトランスフォーメーション戦略、情報システム、情報セキュリティ、先端技術領域)、R&D※、技術戦略※、品質マネジメント※担当)

井藤安博 執行役※ CPO※
(人事、総務、秘書部※、グループ DE&I 推進※担当)

陶琳(新任) 執行役※ CFO※
(経営企画管理※、経営戦略※、経理※、税務※、財務※、IR※、ディスクロージャー・コントロール※、リスク管理※、内部監査および SOX404 対応※担当)

チーフテクノロジーフェロー

北野宏明(新任) チーフテクノロジーフェロー※

執行役員コーポレートエグゼクティブ

カレン・ハルビー 執行役員コーポレートエグゼクティブ
ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカ プレジデント

是永浩利 執行役員コーポレートエグゼクティブ
経理担当

早川禎彦 執行役員コーポレートエグゼクティブ
財務、IR 担当

堀井直也 執行役員コーポレートエグゼクティブ
経営企画管理、ディスク製造事業、ストレージメディア事業担当

竹澤香織 執行役員コーポレートエグゼクティブ
法務、コンプライアンス、プライバシー、渉外※担当

ロバート・ローソン 執行役員コーポレートエグゼクティブ
広報担当

松本義典 執行役員コーポレートエグゼクティブ
技術戦略、品質マネジメント※、事業開発プラットフォーム(技術領域)※、デジタル&テクノロジープラットフォーム(先端技術領域)※担当
ソニー株式会社 副社長

木井一生(新任) 執行役員コーポレートエグゼクティブ※
中国総代表※
ソニー株式会社 副社長

また、現在のソニーグループ株式会社役員に関して、併せて以下の変更も予定しています(いずれも退任日は2025年3月末、就任日は2025年4月1日付の予定)。

清水照士は上席事業役員を退任し、新たにソニーセミコンダクタソリューションズ株式会社 取締役会長に就任します。安部和志は執行役 専務を退任し、引き続きソニーユニバーシティの学長として次世代経営者の育成に取り組みます。松岡直美は執行役員を退任し、新たにソニー銀行株式会社 副社長に就任する予定です。執行役 専務の神戸司郎と執行役員の玉井久視は 3月末で退任します。

※:2025年1月29日時点の予定。

ソニーセミコンダクタソリューションズの経営体制について

ソニーグループ株式会社およびソニーセミコンダクタソリューションズ株式会社(SSS)は、現 SSS 取締役副社長の指田慎二が、2025年4月1日付で、同社代表取締役社長 CEO に就任することを発表しました。

現在SSSの代表取締役社長 兼 CEOを務める清水照士は、同日付で、同社取締役 会長となります。指田は 2025年4月1日以降、同日付でソニーグループ株式会社の社長 CEOに就任する十時裕樹にレポートします。

清水照士のコメント

当社は、独立事業会社として発足以来、スマートフォン向けイメージセンサーを中心に、事業を拡大してまいりました。昨今、半導体産業は未曾有の変革期に直面しています。当社が更なる成長を実現するためには、目まぐるしい環境変化に対して、迅速かつ柔軟に対応する必要があります。

この変革期において次の成長ステージを目ざすためには、世代交代を通じた先例にとらわれない挑戦が不可欠と判断しました。私が経営を引き継ぐ指田は、モバイル領域を中心に半導体市場と顧客に向き合い、社内外の信頼を積み上げたリーダーです。指田には、これまで培ってきた経験とリーダーシップをもって、新しいステージに向けて、グループ経営を先導することを期待しています。

指田慎二のコメント

半導体がかつてないほどの重要物資として市場成長を続ける中、ソニーセミコンダクタソリューションズの社長 CEO を拝命するにあたり、大変大きな責任を実感しております。ソニーの半導体事業は、その歴史において常に、デバイスによってユーザーの新たな体験価値を創出することを追求し続けてきました。

今後、より多くの人びとに新たな感動をお届けするために、今回の経営体制のもと、世界中の社員とともに一丸となって取り組んでまいります。

ソニー・インタラクティブエンタテインメントの新経営体制について

ソニーグループ株式会社およびプレイステーション事業を担うソニー・インタラクティブエンタテインメント(以下、SIE)は、2025年4月1日付で西野秀明をSIEの社長 CEOに任命する人事を発表しました。

2024年5月に発表したSIEの現体制では、西野をSIEのプラットフォームビジネスグループ CEO に、そしてハーマン・ハルストをスタジオビジネスグループ CEOに2024年6月1日付で据え、SIE全社でのシナジー最大化をめざしてきましたが、更なる進化に向けこの度の新経営体制を決定しました。

ハルストは引き続きスタジオビジネスグループ CEOを務め、西野にレポートします。あわせてソニーグループ株式会社およびSIEは、ソニーグループ株式会社 社長 COO 兼 CFOの十時裕樹が4月1日付でSIEの会長職を退きソニーグループ株式会社の社長 CEO に就任する旨、加えて同日付で現在はSIEでファイナンス、コーポレートデベロップメント&ストラテジー担当 SVP を務める陶琳がSIEの職を離れ、ソニーグループ株式会社のCFOに就任することも発表しました。陶のSIEでの後任は改めて発表する予定です。

SIE会長、ソニーグループ株式会社 社長 COO 兼 CFO 十時裕樹のコメント

ハルストおよび西野とさらに密に連携し、常にめまぐるしく変化するSIEの事業領域について知見をより深めることができたことを有難く感じています。西野を含む素晴らしい経営チームにバトンを渡すにあたり、私はSIEが今後新たな高みに到達することを確信しています。

30年にわたり世界中に比類のないエンタテインメントを届け続けてきたSIEにとって、今回の経営体制変更は新たな素晴らしい時代の始まりを意味するものです。それと同時に、今後もSIEがクリエイティビティを堅持し、多くのユーザーの皆様と意味のあるつながりを作り続けていく、という強い決意の表れでもあります。

また、私のソニーグループ株式会社でのCFO 職の後任として、陶を迎えることを嬉しく思っています。陶はSIEのファイナンス、コーポレートデベロップメント&ストラテジー担当として、事業の成功に重要な役割を果たしてきました。今後はソニーグループ株式会社において共に働けることを楽しみにしています。

SIE プラットフォームビジネスグループ CEO 西野秀明のコメント

SIEの経営という重責を担うこととなり、心から名誉に感じています。あらゆる人にエンタテインメントを届けられるエクスペリエンスを今後も生み出し続けていく上で、私たちが持つ最大の強みは技術、そして創造性です。IPの拡張などの新たな手法、そして技術の革新においても最高度のものを提供する、といった取り組みを通じて、私たちは今後もプレイステーションのコミュニティをさらに広げていきます。

ハルストがその知見、リーダーシップを発揮してスタジオビジネスグループ CEOの職を引き続き務めてくれることに感謝します。そしてプレイステーションコミュニティの皆様には、長きにわたるご支援に、厚く御礼を申し上げたいと思います。未来はどのように広がっていくのか、それを考えるだけでとてもワクワクしています。

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