Gamer編集部がその週にプレイしたゲームについて、気ままに紹介していく「編集部が遊んだゲーム」。今回は年末特別編として、2024年にそれぞれが一番ハマったタイトルを紹介します。
目次
TOKEN:「学園アイドルマスター」
昨年に続いてメインでプレイするのはスマートフォンゲームになっていて、この年末年始は腰据えて遊びたいなという気持ちは持っているのですが、そんな中でもついついプレイしてしまっているゲームがあります。そう、「学園アイドルマスター」です。
2024年5月のリリース以来、もちろん仕事の観点から注目していた部分はあるものの、普通に一人のプロデューサーとしてその魅力にどっぷりとハマっていきました。以下の記事で客観的にその魅力に言及しているのですが、ここではもう少し主観的に書いていければと思います。
まずですね、なんといってもシナリオが素晴らしいです。私は伏見つかさ先生の筆致がすごく好きなんですが、「俺妹」「エロマンガ先生」などの作品にある空気感というか、いきなり爆弾を放り込んでくるそのアプローチが、まさにという印象なんですよね。先日公開された星南のシナリオはまさにその部分がしっかり出ていて、ツッコミがいのある展開でした。
あとN.I.A編が追加されたからこそより顕著に感じられたのですが、プロデュースシナリオはやっぱり高いハードルが設定されています。でもそのハードルを越えることにアイドルとの関係性の変化が生まれ、一緒に歩んでいる感覚が味わえるんですよね。上手くいかない、という体験をアイドルとプロデューサー(プレイヤー)で共有できている、というのはこれまでの体験ではあまり無いものでした。
ライブパフォーマンスについては初期に見ていたものももちろん素晴らしいのですが、その後に追加された楽曲のパフォーマンスは、ステージそのものの工夫もあって、飽きさせないんですよね。一人に集約させるからこその意味というのはこういうところに表れているなと感じました。
N.I.A編については現時点ではなんとかことねのプロデュースを進めているところなんですが、定期公演「初」編までで描いていたエピソードが本当に導入だったんだなと感じられるぐらい、プロデューサーとことねの関係性もより一歩進んだ、本当に魅力が伝わるエピソードばかりです。ほかのアイドルたちの姿もぜひ見届けたいなと思います。
THE IDOLM@STER(TM) & (C)Bandai Namco Entertainment Inc.
ロック:「Rise of the Ronin」
2024年も名作揃いで迷いましたが、ハマったという観点では「Rise of the Ronin」が一番だったと思います。
キャラメイク好きとして、主人公をゲームの世界観に溶け込ませつつ、理想を体現した姿を作ることにこだわりたいので、和装でも洋装でも悪目立ちしない幕末という時代設定にまず惹かれましたね。
そもそも時代物という大まかなコンセプトが決まっているのも、メイクの自由度が高すぎて方向性が定まらないことが増えてきた中で、とてもありがたいポイントでした。適度に制限された自由度と言いますか、とにかくキャラが作りやすく、和⇔洋とイメージも変えやすかったのが印象的でしたね。
戦闘面では、いわゆるパリィにあたる“石火”のタイミング調整が見事で、簡単過ぎず難し過ぎず、適度に苦戦しながら、上達していく過程を楽しめました。
ちょっと時代はズレますが、「るろうに剣心」が大好きなので、漫画っぽい“武技”を織り交ぜつつ戦うのも爽快の一言でしたね。刀はもちろん、リーチと使いやすさを兼ね備えた薙刀はお気に入りの武器になりました。
予想を超えてきたポイントは、本作をきっかけに、幕末の歴史そのものにも興味が沸いたことです。ゲームをプレイしながら、「史実はどうだったのだろうか?」と、幕末の解説動画やサイトをひたすら見て、またゲームに戻る……という生活がしばらく続きました。
調べていくと、用語知識のみだった人物や出来事への印象が変わることも多く、特に井伊直弼は、調べる前と後では別人のように感じられました。もちろん、史実といっても諸説ありなのですが、そこも含めてロマンを感じましたし、歴史に詳しくなることで、その分岐点に立つ主人公にもより感情移入できました。
こうして振り返ってみると、あらゆる要素が自分と相性抜群だったのが分かりますね。こういった作品と出会う機会は、ゲームに限らず稀なので、大切に遊びつつ、次回作やまだ見ぬ新作たちにも期待したいです。
(C) 2024 コーエーテクモゲームス. Rise of the Ronin is a trademark of KOEI TECMO GAMES CO., LTD.
Published by Sony Interactive Entertainment Inc.
ハマダ:「不思議のダンジョン 風来のシレン6 とぐろ島探検録」
今年プレイした中で印象に残っているのは、何といっても「不思議のダンジョン 風来のシレン6 とぐろ島探検録」です。個人的には前作の「風来のシレン5」に色々と思うところがあったので、新作が出ないのも仕方ないのかなと考えていましたが、いざ14年振りの新作が出るとなるとテンション爆上がりでしたね。
そんな期待を胸にプレイした本作を一言で表現するなら「正統進化」といった感じ。期待を裏切ることなく本シリーズならではの魅力が堪能できる作品になっていました。
「不思議のダンジョン」といえば、ランダム生成ダンジョンやダンジョンに挑むたびにレベルがリセットされるシステムはもちろんですが、やはり力尽きてしまったときに持ち物を失ってしまうという緊張感が最大の特徴です。
こうしたシステムが醍醐味ではあるものの、同時に初心者にとっての取っつきにくさや壁になるポイントにもなっていると思います。だからといってダンジョンをただ簡単にするだけでは、経験者には退屈になってしまいますし、そこのバランスの取り方が今回は上手かったのかなと。
全体的に高ダメージ設定になっており、これまでのシリーズでは中層辺りから出現するイメージのあったパコレプキンが低層から出てくることで経験者も含めて注意していないとすぐにやられてしまうバランスですが、仮にやられてしまってもゲームとしては少しずつさまざまな要素が解放されていくため、その冒険は無駄になりません。
また、本シリーズはこうした“やられてしまった経験”がシレンではなくプレイヤー自身のスキルアップに繋がるのが面白い作品です。低層に出現するのがパコレプキンというただシレンを狙うだけでなく、少しランダムな動きをする敵だったことで、一度やられてしまったとしても、「コイツ後退すればそんなに怖くないな」という気付きや、敵と1対1で対峙することの重要性が自然と理解しやすい作りになっていたのではないでしょうか。
メインストーリーで挑むことになる「とぐろ島」以外のダンジョンもさまざまなテーマに沿った構成になっていることで、各ダンジョンをプレイするうちに本シリーズで大事なテクニックを少しずつ履修できるような、いわば風来人育成システムとでも言うべき作品に仕上がっていると思います。
あとはシンプルにUI周りが洗練されてかなり遊びやすくなっていたのが個人的にはすごく良かったですね。全体的なバランスで言うと過去のシリーズ作品の方が思い出補正もあって正直ポイント高い部分もありますが、昔のゲームを今やるとテンポの悪さみたいなものはどうしても出てきますし、繰り返し遊ぶシリーズの特性からしても、ここは大事なポイントなのかなと。
シリーズ史上最速で国内累計出荷数20万本を突破するなど、数字としても素晴らしい結果になったようですし、個人的に本シリーズはミリオンクラスの販売本数を記録するだけの魅力があるシリーズだと思っているので、本作を機に更なるシリーズの盛り上がりに期待したいところです。
また、ライターのシューさんに担当していただいた開発者インタビューでは本作での意図なども語られているので、まだ見ていない人はこちらもチェックしてもらえると面白いかなと思います。
(C)Spike Chunsoft Co., Ltd. All Rights Reserved.
げっしー:「ペルソナ3 リロード」
今年も色々な作品が発売され、こちらの記事でも何を取り上げようか寸前まで悩んでいました。そんな中から自分が一番ハマったタイトルとして挙げるのが「ペルソナ3 リロード」です。
先行プレイレポートやレビューなどで何度か書かせてもらいましたが、「ペルソナ」シリーズの入りが「ペルソナ3 フェス」だという自分にとっても、リメイク作にあたる本作は期待を大きく超えた一作となっていました。
発売、そしてプレイしていた時期は2月と少し前にはなりますが、遊ぶことに没頭していたあの時の記憶は今でも鮮明に覚えています。「ペルソナ3」のストーリーを体験し、クリアのタイミングを知っていただけに、「まだ終わりたくない!」とラスボス前で抵抗を見せ、気が付けばパーティメンバー全員をレベルMAXまで上げていたのも良い思い出です。
その甲斐もあってか、1年間を振り返る「あなたのPlayStation 2024」では、クリア済みのRPG作品ではぶっちぎりの1位となったのが「ペルソナ3 リロード」でした。
ストーリー自体は知っているものの、本作ではグラフィックの一新、新規要素で追加されたエピソードなどにより、プレイ済みであっても新鮮味をもって遊ぶことができ、“あの感動”を再び味わうことができました。
また「ペルソナ」シリーズの楽しみである楽曲も、既存のものは再録、ボーカル曲についても新たに高橋あず美さんが担当することもあって、新鮮味を感じられるものとなっていました。
「ペルソナ」シリーズについて、先の展開でいうと「ペルソナ5: The Phantom X」のリリースが待ち遠しいですが、最新のナンバリングがどうなるのかというのも気になるところ。また今回の「リロード」のような過去作のリメイクにも個人的には期待したいです。
最後になりますが、1ファンとしても非常に楽しんでプレイすることができた「ペルソナ3 リロード」。シリーズ未プレイという人はもちろん、過去の「ペルソナ3」作品を遊んだことがある人にも大手を振ってオススメできるタイトルとなっているので、まだ触れていないという人はぜひ遊んでみてほしいです。
(C)ATLUS (C)SEGA All rights reserved.
Kemi:「HELLDIVERS 2」
今年は迷彩解除をやるほどのめり込んだ「Call of Duty: Modern Warfare III」や、世界観やキャラクターにどハマりした「Zenless Zone Zero」など、とにかく熱中したタイトルづくしでしたが、今年一番という意味では断トツで「HELLDIVERS 2」。本作は、管理民主主義国家「スーパーアース」のエリート部隊「ヘルダイバー」となり、銀河に巣食うエイリアンやロボットの脅威に立ち向かうTPSシューターです。
私が本作を気に入った最大のポイントは、戦場の一兵士として戦うという泥臭いコンセプトをしっかり作っているところ。プロパガンダでは英雄として扱われている「ヘルダイバー」も、実際の戦場ではあっけなくやられていくので、プレイヤーは使い捨ての兵士になったかのような体験を味わうことができます。敵の攻撃はもちろん、味方の誤射や爆撃でバタバタとヘルダイバーたちが散っていく様はまさに地獄の戦場。仲間たちと必死にもがいて生還したときの達成感はすさまじいものです。
遊びやすいシンプルなゲーム設計も好感触です。本作のキャラクターの成長要素やカスタマイズは最小限で、ゲームプレイもただミッションを選択して遊ぶだけという、無駄を削ぎ落したゲームデザインが心地いいですね。やり込み要素やバトルパスといったシーズンイベントに追われることもなく、自分のペースでのんびり楽しめる手軽さゆえに、ついついスキマ時間に遊んでしまいます。
最近では、新たな敵勢力「イルミネイト」や「キルゾーン2」のコスメティックアイテムなどが登場し、ますます盛り上がっていく本作。来年も引き続き「HELLDIVERS 2」は遊んでいこうと思います。ちなみに、今年はレトロ系FPSやブーマーシューター系タイトルをたくさん遊びたかったのですが、体力が足りず断念。来年こそは体力づくりをしっかり行って、ハイカロリーなFPSにも挑戦したいと思います。2025年は今まで以上に、より深くゲームを楽しむ年にしたいですね。
(C)2024 Sony Interactive Entertainment LLC.Developed by Arrowhead Game Studios AB.Helldivers is a registered trademark of Sony Interactive Entertainment LLC and related companies in the U.S. and other countries.
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