千葉・幕張メッセにて9月26日~29日にかけて開催の「東京ゲームショウ2024」。「ダンジョンズ4 Nintendo Switchエディション」の試遊プレイレポートをお届け。
ヒーローが登場する冒険には、大抵の場合“ダンジョン”というものが登場する。数多の罠、溢れかえるモンスター、最奥にはラスボス、というイメージだろうか。皆は、そんなダンジョンを「作ってみたい」と思ったことはないか?
そんな夢をかなえてくれるのが、「ダンジョンズ」というリアルタイムストラテジー(以下、RTS)ゲームだ。来る2024年10月24日に「ダンジョンズ4 Nintendo Switchエディション」が登場予定となっており、今回は東京ゲームショウ2024の会場で先行試遊を行ってきた。
本作のゲーム内容を簡単にまとめると、地下に巨大なダンジョンを作り上げ、モンスターを雇用し、地上世界で暮らす英雄たちを蹂躙する、というゲーム。この紹介で心を惹かれた人は、絶対悪“ダークロード”となる素質が十分にある。
さて、ここまでの説明で邪悪で荘厳なダンジョン像を思い浮かべた人もいるかもしれないが、「ダンジョンズ4」におけるダンジョン像はそれとは少し異なっているかもしれない。というのも、ダンジョンズにおけるダンジョンはあくまでも“モンスターたちの職場”だからである。
モンスターたちには当然給料を支払わなければならないし、給料未払いなんてもってのほか。職場環境が悪いとストライキを起こすし、食料問題も解決しなければならない。赤ちゃんのお世話に福利厚生の強化にダークエネルギーの管理に生産ラインの確保に……と、荘厳で邪悪なダンジョンというよりは、生々しいダンジョン事情をテーマにしたシュール系RTSゲームとなっている。
本作はストーリーでのギャグ演出も秀逸で、オタクに刺さる小ネタが盛りだくさんな作品だ。特に日本語字幕にはアニメ・漫画のパロディネタがこれでもかと盛り込まれており、ある種の名物と言えるだろう。よく怒られなかったな……。
ヒロインのタリヤが関西弁でナレーターと喧嘩したり、サ〇スのガントレットでロ〇・マ〇タングの物まねをして指パッチンして上司を消し飛ばしたり、「その下りはダンジョンズ3でやったからカットだ」と言い出したり、本当にやりたい放題。お話しの流れ自体はそこそこ王道なのだが、翻訳チームが暴れまわった字幕のおかげで読んでいて飽きないのが特徴だ。
ギャグ全開の世界観だが、RTSゲームとしてのクオリティは期待以上に高く、雇用できるモンスターが怪物、悪魔、アンデットと3つの陣営から選択できる(混合編成も可能)ほか、ポーションや魔法による支援など戦闘面でできることが多い。
最終的にレベルの上がったモンスター陣で敵キャンプを蹂躙する瞬間や、ダンジョンのトラップで英雄を弄ぶ爽快感は格別の味なので、ぜひ悪の帝王“ダークロード”として、英雄の殲滅と家計簿の管理をこなそう。
ゲーム本編についてのより詳細なレビューは、以下の記事をあわせてご覧いただきたい。
Switch版での変更点を紹介!チビたちがキノコの帽子をかぶって登場
Switchへ移植されるにあたりいくつかの変更が行われていたので、そちらを紹介していこう。まず、携帯ハードということで、グラフィックが一部簡素化されたものになっていた。終盤になると敵とモンスターと召喚ミニオンでごった返しになり、PS5でも処理が遅れることがある本作。処理落ちを防ぎつつ快適にプレイするための措置だろう。
モンスターやトラップ、ユーザーインターフェースのデザインは特に変更はなかったほか、金鉱脈などは明るめの色に変更されており、屋外でプレイする場合も見やすくなっている。モンスターが重複した場合などに処理が遅れることもなく、携帯機がゆえの不便さを感じることはなかった。
また、PS5/Steam版とSwitch版で決定/変更ボタンが異なることに付随して、“掴む”アクションとユニットを急かす“平手打ち”アクションのボタンが逆になっていた。今回の試遊版では変更できなかったが、製品版ではボタンの入れ替えも可能とのことなので、安心してほしい。
Switch版独自の変更としては、金鉱脈を発掘する際にチビたちがヘルメットではなくキノコ型の帽子をかぶるようになっていた。筆者の勝手な想像だが、ジョーク好きのダンジョンズ開発陣のことなので、「任天堂ハードだからキノコ帽子にしようぜ!」くらいの会議が行われていそうなものである。
ほかにも、ダンジョンの核として中央に鎮座する“ダンジョンハート”のある広間が、パーティー仕様に飾り付けが行われていた。床に紙吹雪が散らかっているので、明らかに一度宴会をやった後のようだ。おそらくSwitch版の発表記念パーティーだろう。
このほかにもまだSwitch版独自の変更が行われているかもしれないので、筆者も発売後にじっくり探してみようと思う。
基本的にまったりとダンジョン運営をやる(のんびりしすぎるとナレーターに煽られるが)ゲームなので、寝そべって遊べるNintendo Switchとの相性は非常に良いと思う。個人的にも、ベッドの上でリラックスしながら遊びたいと思っていたゲームだ。すでに本作を遊んでいた筆者だが、気が付いたら夢中になってしまうようなちょうど良い“作業感”が心地よく、あっという間の試遊時間であった。
まだ本作を遊んだことがない人は、手軽に遊べるSwitch版が出るこの機会に購入を検討してみてほしい。
Dungeons 4 Copyright (C) 2024 Kalypso Media Group GmbH. Developed by Realmforge Studios. Published by Kalypso Media Group GmbH. All rights reserved. All other logos, copyrights and trademarks are property of their respective owner.
※画面は開発中のものです。
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