バンダイナムコエンターテインメントは、「テイルズ オブ」シリーズの舞台化作品「テイルズ オブ アライズ オンラインシアター リベレイターズ -希望を託されし解放者たち-」を2022年3月26日・27日にオンラインで実施した。
2021年9月に発売された「テイルズ オブ アライズ」が早くも舞台化。今回はオンラインのみでの実施となったが、その会場に選ばれたのはさまざまな技術を導入していることでも話題の「MIRAIKEN studio(未来研スタジオ)」だ。生の演技を単に配信で見るというだけでなく、ゲーム内の映像も取り込むことで映し出されている映像がリアルなのかどうかが境目なく描かれており、流れの綺麗さが魅力の映像作品として仕上がっていた。
物語はジルファの処刑のシーンから始まる。ジルファはこれまでの人生を述懐するとともに、とある後悔を口にする。そこからダナとレナの歴史が語られていく中で、舞台はゲーム本編でも印象的だった野営のシーンへと移り、アルフェンがこれまでの出来事を思い起こすかたちで、物語の始まりを振り返っていく。
上記の導入からも分かる通り、今回の舞台はゲームの物語をそのまま描くのではなく、アルフェンとシオンの出会いから始まる旅の歩みを、さまざまな人物を軸として見せていく作品となっていた。ゲームで本編を一度見ていると、流れそのものは変わっていないものの、視点が異なるだけで印象が随分違って見えてくる。
膨大なボリュームの物語を断片的に描いていくため、場面の転換自体は早いものの、シオンのくしゃみなどのスキットで表現されていたシーンも盛り込むなど、初見でも十分キャラクターを捉えられるものになっている。
また、作中のキャラクターを表現した衣装の再現度も魅力的。例えばアルフェンであれば鉄仮面での姿から、冒険を経て変わっていく姿をそれぞれ衣装として再現している。レナ兵の鎧のディティールなどにも驚かされた。こうした一つ一つの部分からゲーム中のキャラクターと舞台上のキャラクターとの接点がより重なっていく印象だ。
中盤まではジルファの存在を軸に物語を描くことで、シスロディアでの出来事を描いていきつつ、解放されたカラグリアに残った「紅の鴉」のメンバーの会話を挿入するなど、より多面的にジルファという人物を掘り下げていく。そして、シスロデンにおけるジルファの最期が描かれるまでが、今回の舞台における一つの大きな見どころとなっていた。
その後はキサラ、テュオハリムそれぞれの過去に紐づくかたちで、メナンシアにおけるエピソードが描かれていく。キサラの兄であるミキゥダや、テュオハリムに隠れて暗躍するケルザレクなどの存在も彩りつつ、その後の野営ではリンウェルとロウの関係性を描く一幕も。筆者が視聴したのは26日17:00公演だったが、こちらの演出が公演ごとに変わっていたようだ。
そして最後は、ヴォルラーンとの対峙のシーンで、迫力の殺陣とともに物語は締めくくられることになった。原作であるゲームの魅力を意識しつつも、舞台として表現できるかたちでアルフェンたちのその後が気になる終わり方となっていた。
アフタートークでは、初の試みならではの苦労が多数語られていたが、その中でも舞台ならではの公演ごとの変化やちょっとしたアクシデントなど、生のお芝居だからこその魅力をトークからも感じることができた。
実験的な試みだったこともあり、細部にこだわりや挑戦が感じられ、今後に向けたさらなる可能性も感じさせた今回の公演。2022年3月28日(月)18:00から2022年4月27日(水)23:59までの期間でアーカイブ配信も予定されている。舞台ならではのアプローチによる「テイルズ オブ アライズ」が気になる人は、ぜひチェックしてみてはいかがだろうか。
「テイルズ オブ アライズ オンラインシアター リベレイターズ -希望を託されし解放者たち-」公式サイト
https://to-stage.tales-ch.jp/arise/
Tales of AriseTM & (C)BANDAI NAMCO Entertainment Inc.
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