ブリザード・エンターテインメントが開発を行う「オーバーウォッチ」。アジア向けに2月16日から実施されているPC版の第2回クローズドβテストに参加できたので、そのプレイインプレッションをお届けする。
「オーバーウォッチ」は、最大6vs6でプレイできるチーム対戦型のアクションシューターだ。PS4/Xbox One/PC向けに開発が進められており、日本国内ではスクウェア・エニックスが2016年春にPS4版の発売を予定している。
本作では、かつて世界の危機に瀕したときに各国のヒーローによって結成された特殊部隊「オーバーウォッチ」によって、平和がもたらされた世界が舞台となっている。それから長い月日が経過し、特殊部隊「オーバーウォッチ」の力は徐々に衰退していき解散したが、世界各国には個性的なヒーローが数多く存在している。
一人称視点のゲームでは、同じ能力を持ったキャラクターを操作してプレイヤー同士が腕を競い合うものが多いが、本作はチーム対戦に特化しているため、個人が良い成績を上げると勝てるというわけではなく、自分の役割をこなしてチームを勝利に導くことが重要だ。
今回は、北米地域限定で実施されたクローズドβテストにはなかった新モード「Player vs A.I」が追加された第2回クローズドβテストに参加できたので、そのプレイフィールをお届けしよう。
ヒーローたちのロールを把握しよう
本作には、騎士のような出で立ちをした「ラインハルト」、近未来の忍者を彷彿とさせる「ゲンジ」、寒冷地用の防護服を装着した女性「メイ」など、さまざまな個性を持った21名のヒーローが存在する。
ヒーローは、前線で敵と戦うのに特化した「OFFENSE」、拠点などを防衛するのに特化した「DEFFNSE」、仲間を守るのに特化した「TANK」、味方を補助するのに特化した「SUPPORT」といったロールを持っている。
このロールやヒーローたちの特徴によって、戦闘中に使用できる「ABILITIES」の内容が変わってくる。例えば、TANKのラインハルトなら前方にエネルギーシールドを展開する「SHIELD」、DEFFNSEのメイなら氷の壁を作る「ICE WALL」などが使用できる。
また、各ヒーローが相手に攻撃をヒットさせると溜まるゲージを使うことで、「ULTIMATE ABILITY」が使用できる。ULTIMATE ABILITYには、仲間を全員蘇生するものや、敵に大ダメージを与えるものなど、一発逆転の可能性を秘めた能力が多数あるので、積極的に使っていったほうがいいだろう。
今回筆者は21人全員を使用してみたが、そのなかで最も使いやすかったのが「リーパー」と「ゼニャッタ」だ。「リーパー」はドクロのようなマスクと黒いコートを羽織った殺し屋で、両手のショットガンを交互に撃つ「HELLFIRE SHOTGUNS」を使って攻撃をしていくOFFENSEタイプのヒーローだ。
武器がショットガンなので、相手に近づかないとダメージを与えるのが難しいが、一定時間影となって敵の攻撃をすり抜ける「WRAITH FORM」や、指定した目的に瞬間移動する「SHADOW STEP」といった移動系のABILITIESが多いので、簡単に相手の懐まで近づくことが可能だ。
ULTIMATE ABILITYは、残像を残しながらショットガンを周囲に撃つ「DEATH BLOSSOM」だ。「WRAITH FORM」で相手が大勢いる場所まで移動してから「DEATH BLOSSOM」を繰り出せば、まとめて大ダメージを与えることが可能だ。
チベットにいる修行僧のような格好をしたロボット「ゼニャッタ」は、SUPPORTタイプのヒーローで、首に装着しているオーブを飛ばす「ORB OF DESTRUCTION」で相手にダメージを与えていく。また、チャージをすることで攻撃できるオーブの数を最大で5個まで増やすことができる。
ABILITIESは、味方に調和のオーブを貼り付けて体力を回復する「ORB OF HARMONY」や、相手に不和のオーブを貼り付けて受けるダメージを増加させる「ORB OF DISCORD」などが揃っている。
ULTIMATE ABILITYは、一定時間無敵になり、かつ自分と周囲の味方のHPを回復する「TRANSCENDENCE」。味方が突撃するときに一緒に移動しながら使ったり、相手から逃げるときに使うのがいいだろう。
「Player vs A.I」モードで実戦さながらの練習をしよう
本作には、ペイロードと呼ばれる特殊な車両を目的地まで運ぶ攻撃側とそれを阻止する防衛側に分かれて戦う「PAYLOAD」、コントロールポイントと呼ばれる場所を攻撃と防衛に分かれて奪い合う「POINT CAPTURE」、今回のクローズドβテストから実装された中立エリアを確保する「CONTROL」という3種類のゲームモードが存在する。
今回筆者は、プレイモード「Player vs A.I」で「POINT CAPTURE」の防衛側をリーパーを使ってプレイしてみた。リーパーは近距離で本領を出すOFFENSEタイプのヒーローなので、接近した相手しか攻撃ができず、仲間が遠距離で敵を倒しているのを見守ることしかできない事態に……。防衛をする場合にはオートタレットや狙撃などができるDEFFNSEタイプのヒーローがいいようだ。
「Player vs A.I」は、ほかのプレイヤーたちと対戦するときと同じようにプレイできるので、仲間同士での連携や自分の役割の確認などをするのに最適なモードになっている。このほかにも各ヒーローの戦い方を練習できる「TRAINING」が存在する。リスポーン地点付近にいくとすぐにヒーローを変更することができるので、さまざまなヒーローたちのABILITIESを試してみるといいだろう。
レベルを上げて「LOOT BOX」を開けよう
ゲームをプレイして経験値を獲得し、レベルアップすると「LOOT BOX」が入手できる。この箱のなかには、ヒーローたちの「SKINS」や「PLAYER ICON」、「SPRAYS」などさまざまなアイテムが報酬として入っている。「LOOT BOX」で入手したSKINSは「HERO GALLERY」で装備させることが可能だ。
仲間と協力して勝利を目指そう
本作には、仲間と連携を取るための機能として、ボイスチャットやチャット機能が備わっているだけでなく、PCでサービスをしているFPSタイトルのように、1つのボタンを押すだけで会話ができるラジオチャットの機能も搭載されている。さまざまな機能を利用して、チームメンバーと連携を取って勝利を目指そう。
なお、海外版の公式サイトでは、PS4/Xbox One/PC版のオープンβテストを5月5日から9日にかけて実施し、5月24日にローンチすることが発表された。日本国内でのオープンβテストの実施についてはまだ言及されていないが、今後のアナウンスも含め、プレイできる機会を楽しみにしておこう。